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米国に迫る「混沌の2年」

かつてアメリカは、世界からの憧れの的でした。

ロシアの革命家トロツキーは1917年の米国滞在中に、新世界の躍動を肌で感じたと感想を述べて、元英首相のチャーチルは46年の訪米時に「生まれ変わったら、市民になりたい国がある。無限の未来が待つと人々が信じる米国だ」と言わせたほどでした。

今も大きな夢が叶うイメージの「アメリカンドリーム」という言葉は、生き生きと光り輝くさまを表していますよね。

しかし、今は混とんとした世の中で、誰がリーダーとしてアメリカを引っ張っていくか?も不透明さを増しています。

日経新聞はその様子を

いまの世界が目にするのは、リベラルと保守の分断が極まり、内戦にも似た抗争を演じる超大国の窮状である。

と表見していて的をえているなぁと感じました。

弱る政権、読めぬ大統領選

迷えるアメリカを今日は

*高齢の指導者に国民が抱く不安
*再挑戦がもたらしかねない緊張
*権威主義国家との戦いに影

とみていきながら

日欧などが平和の維持や秩序の安定にもっと汗をかかねばなるまい

という、やはり日本も世界の一員として振る舞うことがもとめられているのだなぁという思いでまとめていきます。


*高齢の指導者に国民が抱く不安

2021年1月は55%近くあったバイデン大統領の支持率はどんどん下がっていて、一時ウクライナを支持した時は9%ほど持ち直したのですが、今週になって支持率が4割を切って同氏が大統領に就任して以降最低を記録し、不支持率(58%)は過去最高となりました。

アメリカ国内ではインフレの問題が重くのしかかっていて、4カ月後の中間選挙では与党・民主党が大敗し、上下両院の過半数を野党・共和党に奪われる恐れが濃厚になる予感がしてきました。

事態は1期4年の任期半ばで、レームダック(死に体)に陥る事態も覚悟せざるを得ないほど深刻です。

さらにバイデン氏は、現在79歳と高齢です。再選を果たしても、史上最年長の大統領82歳から86歳にかけ2期目を務める計算になります。

アメリカ市民では

おじいさんが航空機のコックピットに座るのは見たくない,

と批判する人も多いようです。

それほど高齢の指導者に、世界のタクト(指揮棒)や核兵器のボタンを預けてもいいのか?という疑念が拭えず、国民の多くが不安を抱くのも無理はないですね。

それを示す様に次の大統領選に出馬すべきではないという意見は64%にも上ります。

トランプが55%ですからトランプより悪いのですが双方半数を超えていて、どちらが出ても不満を解消できる見込みは少なそうです。

*再挑戦がもたらしかねない緊張

例えバイデン氏が出馬を断念しても、民主党の中道派と左派の対立は続とみられています。

当初は有力な後継候補と目されてきたハリス副大統領の不人気がたたり、両派から名乗りを上げる者が続出する可能性もあるのです。

右派(保守)や左派(革新)のいずれにも偏らない中道派のバイデン氏に対する失望は、左派のサンダース上院議員らに対する期待に転じるかもしれないとみられています。

強者をいたずらに敵視し、弱者にばらまく急進的な路線に傾けば、「大衆」の権利こそ尊重されるべきだと主張するポピュリズム(大衆迎合主義)の批判は免れないのです。

そして、不気味な動きは、共和党ではトランプ前大統領の影響力がいまも健在な事です。

中間選挙の予備選ではトランプが支援した候補の9割が勝利を収めました。
今もトランプ節は健在で、その言葉が響く人も多いと言うことなんですね。

トランプのアキレス腱は、21年1月に起きた連邦議会占拠事件への関与です。

真相の究明に当たる下院特別委員会の調査結果によっては、議事の妨害や襲撃の扇動などの罪で司法省に起訴されて、出馬の道を絶たれる可能性が残っています。

*権威主義国家との戦いに影

米国は権威主義国家との戦いのさなかにあります。

アメリカはロシアの暴挙や中国の蛮行に敢然と立ち向かう民主主義国家の要をなすのです。

オバマ大統領の時に「世界の警察」であることを降りると宣言しても、GDPで世界一で発言の影響力の強いアメリカはその存在だけでも威圧感があります。

世界195カ国・15地域のうち自由度が悪化した国・地域は、自由度が改善した国・地域を16年連続で上回りました。完全に自由な国・地域の人口は全体の2割しかありません。

世界の自由化や民主化の後退を放置していいのか?
国力の消耗で内向き志向を強めるアメリカがどうしようもなく動けないのであれば

日欧などが平和の維持や秩序の安定にもっと汗をかかねばなるまい

という日経新聞のくくりに、同感だと感じます。

日本もヨーロッパもそれぞれ抱える問題はあるものの、世界というくくりでは、ウクライナ侵攻を絶対にロシアが得したと感じる結果には出来ない中で、早く戦争を終わらせる為に世界が自分の出来る事を全開で寄せ集める事が大切で、アメリカ任せを卒業する事が、次の世代の平和につながる気がしています。

#アメリカ #中間選挙 #共和党 #トランプ #日経新聞

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