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習近平氏に明王朝の落とし穴

ようやく上海のロックダウンが解除になり、町はお祭りムードになりました。
まるでコロナが終わったように「フリーダム!」と叫ぶ市民がテレビで放映されていました。

北京市も一部解除になり全体では新たな感染者も100人程度に落ち着きました。

でも、2か月間完全にシャットダウンしたインパクトは内外にざわつかせることになりました。

ゼロコロナ破綻が招く嵐

一旦コロナは収まりつつあるように見えますが、これは嵐の前の静けさなんでしょうか?

今日はそんな頑なな政策を続ける習近平体制の中国を

*共産党体制を脅かす敵
*「ゼロペスト」から学ぶ面
*政策の誤り膨らむ恐れ

と歴史に照らし合わせてみていきながら

過剰な締め付けが人々の怒りに火をつけ,社会の安定が揺らいでしまったら元も子もない

という危険をはらんだ政策に突き進む中国のゼロコロナ政策を考えていきたいと思います。

*共産党体制を脅かす敵

米欧の衛生専門家の間では、中国のやり方は新型コロナウイルスを封じ込めるどころか、感染の大爆発を招きかねないとの声が強まってきています。

世界保健機関は中国のゼロコロナ政策は「持続可能ではない」として、コロナと共存するウィズコロナを推奨しているのです。

その理由は

人口に占める感染者が極めて少ないのは免疫を持たない国民の比率も高い

事です。

英国の感染症専門家は「中国は事実上、誰もコロナに感染していない19年に近い状態にある。」と言います。

感染力が従来のものより強く変わってきた新たな変異型に極めて脆弱だと指摘しています。

感染者数は多いものの、経済がコロナ前に戻りつつある欧米に対して、2か月間強制的に全てを封鎖した2年前と同じ政策を続ける中国の頑固さはなぜなんでしょうか?

習近平氏は

わが国の防疫方針を疑い、否定する言動とは断固戦う

と病気に対してというより、共産党が決めた方針に逆らうものという国家の威信との闘いの様相を示しています。

言い換えれば欧米の民主主義より、中国が進める共産主義の方が優れているのだ!と主張をを正当化したい思いからなのです。

それは中国の歴史から習近平氏は学んできたと思われます。

*「ゼロペスト」から学ぶ面

習氏は国家統治のモデルとして、明王朝を参考にしているふしがあります。

明(みん)は、中国の王朝である。1368年から1644年まで存在しましたが、モンゴルを介してペストが建国時に流行していました。

そのとき
明王朝がとったのもゼロペスト政策
といわれています。

世界経済が再び動き出しても、明王朝は強い中央統制型の統治継続して、鎖国に近い政策を取り続けました。
300年近く続いた明の手法を、習氏は学んでいる面があるのではないか?と思われているのです。

しかし、今はグローバリズムがテクノロジーに後押しされた21世紀です。

このままゼロコロナ政策を続ければ感染爆発のリスクが高まるだけでなく統治の安定を損なう恐れもある

上海の混乱ぶりがその予感に信憑性を表しています。

*政策の誤り膨らむ恐れ

民主主義国家では政策に対して民意が働き、指導部の政策の誤りは政権交代などで改められることになります。

誤りを正す仕組みが選挙という手法で実施されます。

しかし、共産党は指導者の方針は簡単に変わりません。

独裁であるが故、権力が集中しているからです。

トップに褒められたい側近らの忖度が、自分たちが生き延びるために必要なことにですから必死ですよね。。

恐らく、習氏はウィズコロナを否定し、「ゼロコロナ」と言いましたが、実態として何が何でもコロナをゼロまで撲滅せよ、とまで言ったわけではないとも思われます。

しかし側近が「ゼロコロナ」という言葉を大げさに受け取り、習近平氏に喜んでもらおうと完璧を目指して、門を施錠して扉に板を打ち付けるということを現場で指示したのではないでしょうか?

トップが決定した方針を柔軟に修正できないで、矛盾を増幅させてしまう、そんな共産党体制の欠点が映し出されています。

習氏はその失敗からも学んだほうがいいですよね。

明王朝の最後は、自由を制限される民間の反発や不満が高まり、王朝の基盤を崩すマグマになったのです。

過剰な締め付けが人々の怒りに火をつけ,社会の安定が揺らいでしまったら元も子もない

のです。

歴史に学ぶのか?歴史は繰り返すのか?

後者になれば結局苦しい目に合うには民衆だけにやりきれないですね。

#ゼロコロナ #習近平 #共産党 #明王朝 #日経新聞

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