価格据え置き宣言のPB 値上げ回避どうやって
最近、食料品を始めとして色々と値上がりが気になります。
昨日も娘に「アボガドが食べたい」と言われ、安い時には1個98円だったアボガドが1個198円で売っていて泣く泣く2個だけ買いました。
一方で大手のスーパーでは値上げをせずに頑張っている商品があります。
いわゆる「プライベートブランド(PB)」と呼ばれるもので庶民の味方に感じて応援したくなりました。
日本経済新聞社が全国のスーパーやコンビニエンスストア、ドラッグストアから独自に収集したPOS(販売時点情報管理)データベースのサービスによると、いわゆるメーカーであるナショナルブランド(NB)とスーパーが開発する自社商品プライベートブランド(PB)の格差がひろがってきていて、今後の消費者動向を占う指針になると言われています。
今日はそんなPBについて
*集客力向上、利幅縮小を相殺
*タレなし、色の限定・独自設計でコスト削減
*いずれ値上げも 価格以外の魅力探る
とみていきながら
消費者をひき付ける魅力を持ったPBの開発が今後のカギ
という将来展望も合わせて考えたいと思います。
*集客力向上、利幅縮小を相殺
値上げで具体的に見ていけば、例えば、キユーピーや味の素は、21年7月と今年3月に値上げをしたマヨネーズ参考小売価格は2回の値上げで15.3%上がっています。
店頭の平均単価は3月時点で、前年同月比20.2%高の211.2円でした。
一方で、PBは170.8円と同1%高にとどまっているのです。
3月中旬、西友は
PB「みなさまのお墨付き」
の食料品や日用品の約1200品目の価格を6月末まで据え置くと発表しています
3月下旬にはイオンも、
PB「トップバリュ」
の食品、日用品の約5000品目の価格据え置き期間を3月末から6月末まで延長すると発表を行いました。
原材料費が値上がりして円安が続く中本当に助かっています。
全国のスーパー約470店で原材料価格や物流費の上昇でメーカーが値上げをした品目でもPBの価格が抑えられているケースが目立つと分析されています。
*タレなし、色の限定・独自設計でコスト削減
イトーヨーカ堂のPB「ザ・プライス」は価格を抑えるために次にような手法を取っています。
「極小粒納豆」には定番の「たれ・からし」などの調味料が付いていないで販売しているのです。
価格は40グラム3パックで51円(首都圏)と低価格です。日経POS情報の3月時点の納豆全体の平均単価91.9円に比べ4割強安いのは驚きでした。
今回ポテトチップスやお菓子などで実施されている
容量を減量するなど商品の仕様を変える実質値上げ
はよくある手法です。
ある業界団体の関係者は
「消費者はよく買う商品の価格は覚えているため、値上げすると手が伸びなくなる。実質値上げの方が客離れを防ぎやすい」
と明かしています。
消費者心理では、内容量や付属物より本体価格に敏感に反応するところに気をつけながら、各社の利益を確保するために努力をしているのですね。
食品は、一度購入品を変えると継続して買われる傾向にあるというそうです。そうして掴んだ顧客に今後どう打ちかけて継続的に購入をしてもらえるかが次に課題です。
*いずれ値上げも 価格以外の魅力探る
とは言え、今の世界情勢をみているとあまり将来は楽観できないような状況です。
戦争の影響でたとえウクライナ侵攻が一段落したとしても、以前の様なエネルギー供給に戻るとは考えにくくて、全ての商やサービスに影響が出ると思います。
また、円安に関しても元の110円台には戻りそうもなくて、こちらも輸入品に頼る日本では原料高を後押ししてしまいそうです。
大手メーカーの担当者は
「早晩、PBの店頭価格も上げなければならない局面がくるだろう」
と発言しています。スーパー各社の努力だけではコスト上昇を吸収できなくなる可能性は高いのです。
そこで、PBでも付加価値の高い値段に左右されないブランド育成が大切になってきます。
食品スーパー大手のライフコーポレーションは
健康や有機などをキーワードにしたPB「ビオラル」
に力を入れています。
PB商品「ビオラル」の21年度の売上高は約29億円と前年度に比べ6割程度増えたそうです。
安さを武器にする他のスーパーとは一線を画して、ライフにしかない付加価値のある商品でファン獲得につなげる考えです。
消費者をひき付ける魅力を持ったPBの開発が今後のカギ
バリューオブコストが物差しになりそうです。
値下げの消耗戦を繰り返しているといつか疲弊して破綻します。
価格だけを売りにしていると、値上げが出来ず人件費も上げられないから働く人の暮らしも楽にならないです。
会社はコロナが始まり内部留保を増やしている所が多いのですが、思い切って給与として還元して、正当な値上げで景気を回す方針へ切り替えて欲しいとい思いました。
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