3月に触れた作品の感想

GWを有効活用します。

【アニメ】
『普通の女子高生が【ろこどる】やってみた』
見なくてもよかったアニメランキング2022年度上半期で暫定1位です。別に何が駄目というわけではないのですけども、まああまり印象に残らなかったですね。ローカルアイドルに注目したアニメは珍しいと思うけど、内容的には王道学生アイドルものと似た感じで、このアニメでしか楽しめないポイント、みたいなものがなかった。まあ不快な性格のキャラがいなかったところは素晴らしいし、見ていて気分が悪くなるようなときもなかったから、悪い作品なわけではない。余談なんですけど、伊藤美来がこころちゃん以外のキャラやってると、どうしようもなく違和感を感じてしまうんですよね…だてに3年以上ガルパに課金してきたわけじゃないってね。

『TARI TARI』
普通科と音楽科の緊張関係…あれ、こんなアニメ、夏にも見た気がする。渋谷らへんが舞台の、なんて名前だっけ…小芝居はさておき、どうして音楽関係の学園アニメは廃校の危機を迎えることが多いのでしょうか。相当な地方都市を除いて、廃校なんてそうあるものじゃないのではないですかね。相当な地方都市って、たとえば静岡県の東の方の、あの…冗談はさておき、内容は正統派な青春学園もので、過度にベタベタした感じもないし、とても良いと思いました。強いて言うなら全国区のバドミントンプレイヤーが一人だけのバドミントン部で活動しているのが、マジで意味が分からなかったけど、まあフィクション作品ですからね。直前に『よりもい』を見ていたこともあって、CV.早見沙織のキャラにばかり注目してしまったけど、基本的にどのキャラクターも個性的で、そこらへんの塩梅もよかった。

『ハコヅメ』
中学生高校生のとき、真剣に警察官を目指している時期があった。理由は簡単、テレビドラマ相棒の影響です。このアニメは基本的にギャグで、シリアスはたまーにあるくらい。かなり話題になっていて楽しみに思いながら視聴していたのだけれど、実際面白かった!ぶれない主人公の気だるいキャラクターと、それにぴったりな声優の演技がよかったし、内容もそれなりに攻めたユーモアがバンバンくるから飽きない。レビューを見るとキャラクターデザインが好みに合わない人がそれなりにいて、まあたしかに女性キャラの目元らへんが若干古い感じもしなくはなかったけど、言われなければ何も感じないくらいなのでそこまで極端ではないです。

【本】
『本と鍵の季節』
再読。当作の続編がすばるで連載中だそうで、また生きる楽しみが増えてしまった。2018年度というのは僕の人生の中で最も素晴らしい小説に多く出会った年で、その素晴らしい小説の中にこれも入っている。主人公らは高校生なのに、ここまで大人チックでビターでおしゃれな雰囲気になるのがすごい。図書委員というだけのつながりも絶妙で、最終章でその設定を活かした主人公の台詞を見たときの感情よ...何にせよ、ただの学園ミステリとは一線を画している名作。連作短編で読みやすく、文庫化もされて入手しやすいので、皆さんもぜひ。

【漫画】
『ぼくらのよあけ』
映画化記念で無料公開されているのがきっかけで読んだ。読み進めてみると、面白い面白い。気が付けば一時間近く使って全話読んでいた。話題になるまでは全く聞いたこともなかったのだけれど、SF好きの間ではそれなりに知名度がある名作らしい。この「子供たちだけの冒険」「夏休み」みたいな、ドラえもん含む子供向けの映画にありがちな設定な作品に最近触れていなかったのだけれど…やっぱり王道はいいっすね。今はもう長期の夏休みという概念のない社会的身分になったけど、小さいころに感じた夏休み序盤の全能感を思い出せた気がする。そしてこの作品は、最終的には子供だけではなく、大人たちも活躍するからなお面白い。文部科学省の推薦図書になってもおかしくないレベルの名作でした。ぜひ。

『姫さまのヘルメット 鬼頭莫宏短編集』
『ぼくらの』『なるたる』で著名な鬼頭莫宏先生の画業35周年記念短編漫画集。コミックスは買わない派(じゃあどうしているかというとツタヤで借りるかネカフェに行くか、おなじみの国立国会図書館で読むかのどれか)の僕だけど、これに関してはどうしても発売日に読みたくて、仕事帰り本屋に寄って購入。『ぼくらの』『なるたる』両作品とも大好きだけど、なんだかんだ上記二つ以外の氏の作品を読むのは初めてで、最初は少し緊張しながら読んでいた(なぜ緊張していたのかは、『ぼくらの』『なるたる』の内容を知ればわかります)のだが、いたって普通の、面白い作品だらけで安心。無理やり生かされながら体中を切られたり、何の罪もない子供がバタバタ死んでいったり、そういう展開の話はひとつもありませんでした。個人的には『風の王』はベスト。僕は内容もさることながら、鬼頭氏の作品の中の、長方形の使い方が好きで、『風の王』内でもそれが存分に堪能できた。

【ゲーム】
『ドキドキ文芸部プラス』
発売日当日にヨドバシカメラで特典付きカセットを購入し、その週に友人からswitchを借り、数か月が経過した3月にようやくプレイしました。貸してくれた友人、すまん。いやでもだって、なんか中途半端なコンディションでやりたくなかったんですもん。名作と対峙するときは、こちらにもそれ相応の覚悟がいるのです。実際には内容自体は夏にプレイしたPC版とほぼ同じで、おまけのサイドストーリーと、一枚絵のコレクションが加わったくらいなのだけど…この一枚絵を集めるの、運ゲー要素がめちゃめちゃ強いんですよ。だから何周もプレイしないといけなくて、早送りできるとはいえかなりしんどかった。最終的にサヨリは50回以上は首を吊ることになってしまった。すまん。まあでもこれくらいやりこみ(?)要素がある方が面白いし、そもそもノベルゲーにやりこみ要素をどう設定するかって難しそうなところですよね。

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