1月に触れた作品の感想

【アニメ】
『それでも街は廻っている』
アニメサブスクサイトの中の「放送から10周年特集!」みたいなコーナーに見つけた。シャフト制作、総監督はまどマギの人だと知って(もちろん調べた)、興味が湧いたから閲覧。はじめは内容もよくわからんしギャグのノリもよくわからんしで、正直微妙だったけど、なんだろう、見ているうちに癖になってきてしまうこの感じは…感動、萌え、抱腹絶倒もないのに、見終わった後の満足感が大きい、とても不思議な作品。印象に残っているシーンはないけど、OPのDowntown坂本真綾カバーが忘れられなくて、ずっと聞いてる。2022年ワイ的レコード大賞に、早くも上位ランクインしてます。あと主人公の声のけだるい感じがとてもタイプだった。

『ラブライブ!』
原点にして頂点。アニメ見初めて数ヶ月の2019年11月、友人に「9周年記念でYouTubeで全話配信されてるから」と勧められて見始めた当作。初めはラブライバーたる生物にいい印象を持っていなかったこともあって、視聴に後ろ向きだったのだが…ごめんなさい、今では僕も立派なラブライバーです。いやこれ1期も2期も、それからサンシャインでもそうなんですけど、エンディングの入り方が素晴らしいんですよ。本編の途中から始まるイントロ→その回のキャラによるエンディング、という構成が本当に好きだ(ニジガクのNSNMもソロバージョンが良かったっちゃ良かった)。個人的には2期の凛ちゃん会が好きで、1期で花陽ちゃんの背中を押した凛ちゃんが、今度は背中を押されて新しい一歩を踏み出すのが、ひたすら尊かった。まあいくら内容にポジキャンしても、やはり萌え要素がメインであることは否定できないし、嫌悪感を持つ人が一定数いることもよくわかるけど、まあ少しでも見ていいかな、と思う人はぜひ視聴してくださいな。

【本】
『大人のための社会科』
政治学とか経済学がメインで触れられていて、僕の好きな歴史に深く言及されていなかったのが少し残念だったけど、まあそんなものは歴史の専門書や親書を読めばいつでも楽しめるわけで。この本は身近な社会問題に対して大学のはじめや中高で学ぶことからアプローチしていて、そのため非常に読みやすい。こういった類の本にありがちな、自らの思想を前面に押し出すような描写もなく、不快な気持ちにならずに読み終えることができた(この、読書中に不快な気持ちにならない、というのは実はとても重要かつ高ポイントな点である)。

『きみがいた世界は完璧でした、が』
何を隠そう、この本の作者である渡辺優氏の作品の作風が大好きで、僕はほとんど読んでいる(『悪い姉』だけは買ったものの未読デス…)。中でも『自由なサメと人間たちの夢』は、23年間(ちなみに宣伝するともうすぐ24年間になります)で読んだ本の中でもトップクラスに好きで、大学受験最終日、早稲田大学社会科学部のクソ問題を片づけて解放感でいっぱいの中、帰りに寄った東京のマルゼンで買ったのだが、はまりすぎてしばらくはずっと、これと同じくらい面白い本をもう一度読むべく、そこらじゅうの大衆小説を読み漁っていた。大学入学後の僕を読書狂に仕立て上げた一冊といっても過言ではない。閑話休題。では当作はどうだったかというと、渡辺氏小説あるある(?)の、ぶっ飛んだ主人公が全部かっさらっていく。正直、読んでいる途中でオチが不安になったけど、最終的にはうまくまとまっていてよかった。ありがちな「主人公が精神的に成長する」というストーリーを、こうも面白くできるところ、本当に尊敬します。

『時喰監獄』
これは面白かった!最初は割と複雑で、何が進んでいるのかからきしだったけど、途中からの「いろいろつながっていく感じ」がとてもよくて…この感じは、映画や漫画含めて、フィクション作品に触れる醍醐味だと思う(たとえば『進撃の巨人』とかもね)。夢中になって読んでしまうこと間違いなし。今年度読んだミステリー小説の中でも、トップクラスの満足度でした。オススメ。

『九度目の十八歳を迎えた君と』
創元推理文庫版の小説を見ると、ライトな青春ミステリかと思われるかもしれないが、これは大人にこそ刺さるのでは…いや、正直、ミステリとしてはあまり好きではなくて、この本のような現実にはあり得ない設定を組み込んだもの(特殊設定ミステリというようです)は、最終的になんでもありになってしまうのではないか、と思ってしまい、楽しめないのです…だからこそ、テレビドラマ相棒シーズン18の最終話『新世界より』で、特殊設定がでてきたときはひどく失望したし、それが実際はそうではなかったことがわかったときはその巧妙さに唸ったものだ(情緒不安定かな?)。とまあミステリとしては個人的には微妙だったけど、それでも読んでよかったと思う。社会一年目のタイミングで読めたことも幸運でしたね。


【漫画】
『おとりよせしまっし!』
要するに、金沢のご当地グルメ紹介漫画。読む前は「全国の」だと思ってて、いざ読んでみたら「いや北陸だけやんけ!」ってなったけど、500%こちらの過失。一人暮らしのいいところの一つに、欲しいものを欲しいときに買えることがあると思っていて、この漫画の主人公はそういった欲を全面に出してバンバンお取り寄せしていくから、読んでて気持ちいいし、自分も真似したくなる。(当たり前だが金はかかる)というわけで漫画の中で紹介されていた「百々登勢ショコラリキュール」を実際にお取り寄せしました!主人公がやってたみたいにバニラアイスに食べていただいたのだけれど、これがうまいうまい!そのまま飲むとアルコール強めに感じるかもしれないけど、アイスにかけたら無限に飲めます。マジで。お金をかけてでも、普段と少し違うものを飲み食いすることの良さを、結果的に教えてくれた作品になった。


『オットマン』
面白いか面白くないかと聞かれれば後者。こういう作品(バトルっていうの?)が好きな人はまあハマるんでしょうね。僕はそういう気分じゃなかったので微妙な評価になってしまった。ただ、たまに無性にこういった漫画が読みたくなる時もある。要はそのときのタイミング私大…もとい次第ということなのだろう。二巻が出たら、またチェックするかはわからないけど…

『山羊座の友人』
これ、誘導に騙されない人いるの?名作家、乙一氏が手掛けたシナリオが見事すぎて、オチまでたどり着いたときに声を上げそうになるくらい。乙一氏の作品って、結構ショッキングだったりするけど、それでも読み終わった後は、切なさというかさみしさというか、そういうポジティブなネガティブ感情(伝われ)が残るという印象で、この作品もその例に漏れない。もしこれが現実に起こったら、あまりにも悲しすぎるよ…作品内でも少し触れられた、主人公らのその後について想像を巡らせるともう…電子書籍とか、アプリでも読めたりするのか?とにかく全力でオススメします。


【映画】
『ラブライブ!The School Idol Movie』
まあアニメ二期まで見たら、その流れで映画まで見るよね。「僕たちはひとつの光」も涙を誘うが、個人的には「Hello,星を数えて」がベスト。なぜなら推しがかわいいから。作品自体の感想は上にあるから、あまり書くことがないなあ…謎のコナン君、もとい女性シンガーが誰なのか、そこらへんの設定もうまく活かしたSSで「やりきったよ、最後まで」というのがあるので、興味あるライバーさんは読んでみてはいかがでしょうか。

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