2月に触れた作品の感想

気が付いたら3月になっていて絶望しています…ここにあるアニメ見てからもう一か月近く経つの、悪い冗談が過ぎるぞ。

【アニメ】
『ラブライブ!サンシャイン!!』
皆さん、2月10日は何の日かご存知ですか。そう、松浦果南ちゃんのお誕生日ですね。というわけで僕は同日に年休取得して沼津に行ったんですが、なぜかこの日の天気はピンポイントで大荒れで、凍えそうになりながら内浦を散策していました。アーメン。閑話休題。せっかく聖地行くならその前にアニメをおさえておきたいのが人情ってもんでしょう。何度見ても二期の「MIRACLE WAVE」とか「勇気はどこに?君の胸に!」とか「WONDERFUL STORIES」とか、そこらへんでぐっときてしまう…正直YouTubeにアップされている『30分でわかる』動画でも十分いいけど、やっぱり時間をかけて本編を全部見るのとでは、満足感が違いましたね。

『艦これ』
某ガールズバンドアプリの影響でOPの「海色」は知っていた。見るきっかけは、そのOPが聞きたいから。次に何を見ようか迷うとき、しばしばこういう基準(つまりOPかEDが神曲であることを知っているアニメ)をすることがあって、過去には『NEW GAME!』とか『リゼロ』があった。実際に見てみるとED「吹雪」も神曲で、曲の満足度はかなり高い。内容は…あの途中で如月ちゃんが轟沈する展開いるか?あの段階で「このアニメ、萌えに見せかけて実はシリアス?」と一瞬期待もとい警戒したけど、その後は基本ずっと萌え(シリアスっぽい展開はあったけど全然シリアスじゃない)で、如月ちゃんの犠牲はなんだったんだ…見た後で調べたら「炎上」「黒歴史」とか散々な言われようで笑ってしまった。有名だったから気になっていただけに、視聴したこと自体は後悔していないけど。

『宇宙よりも遠い場所』
二度目の視聴。歴代アニメ史上トップを争うクオリティ。女子高生四人が南極を目指す。なんだ、またいつもの萌えアニメか。そう思ったアナタ。間違ってますぞ。簡単に言うならNHKでも放送できるレベルの安心さで、学校の授業で見せても、何の文句も出ない展開です。ストーリーの中で個人的にヒットだったのが、主人公たちがきれいごとで終わらせないところで、こういったアニメにありがちな「みんなで仲良く」「謝られたら許す」「最後は大団円」ではなく、ネガティブナ感情をエネルギーに、そしてそれを最後まで持ち続ける主人公らが、とてもリアリティがあった。作画では、涙が文字通りポロポロ落ちる描写が印象的。OPとEDも素晴らしい。登場人物も、メインヒロインはさることながら、主人公の親友が最高にいい味を出している。アニメ見ない人も、時間があればぜひ。世間的にも高評価の名作ですので。

【本】
『真実の10メートル手前』
再読。内容は覚えていたけど、ずっと若竹七海の葉村シリーズだと勘違いしてた…ビターな作風とロック(?)な主人公が似てるんですもん。短編で読みやすいうえに、どれもほかの作者では読めない、斬新な内容のミステリだと、個人的には思っている。忘れたころに読んで、何度でも味わいたい作品、という感じ。米澤氏に限らず、ほかに似たような作風のものがあれば、ぜひ教えてください。

『うしろめたさの人類学』
どこかの大学の入試問題(たしか京都産業大学)で取り扱われていたから借りて読んだ。こういった類の本は、入試をきっかけにしないと絶対に読むことはないから、出会わせてくれた大学には感謝しかない。特に印象的だったのは「人類学は、この自分の居場所と調査地とを往復するなかで生じる「ずれ」や「違和感」を手がかりに思考を進める(原文ママ)」という部分で、今まで人類学という学問に関して知識が全くなかった僕でも、この文を読んでなんとなくそのイメージがわいてきた。僕は受験勉強には今も縁がある(これってよく考えると相当オカシイことだ)が、学問には無縁の人生を過ごしてきた。純粋に知りたいという欲求で、フィールドワークを重ねる作者の姿勢は、少しうらやましく思えた。

『夜の床屋』
再読。中盤から唐突に入ってくる特殊設定、かなり賛否両論わかれるところ。前の投稿で僕は「特殊設定ミステリが好きではない」旨を書いたが、この作品は好きだ。なぜなら最終的に特殊設定があるかどうかすらもわからずに終わるから。最後の解釈は読者の想像に完全にゆだねられていて、そこが若干不満足ではあったけど。文庫版の表紙含めてオススメです。

『五つの季節に探偵は』
作者である逸木氏の作品は一応追っていたのだけれど、『星空の16進数』『空想クラブ』が微妙で、もう追わないと決めていたのだが…今回は連作短編で読みやすい上に、げみ氏の表紙の洒落ていたため、思わず買ってしまった。内容はおおむね満足。ただ暴走しがちというか、ある意味自己中心的な主人公の人柄はどうしても好きになれなかった。読むかどうか迷っていたり、興味のある人はぜひどうぞ。

『12歳からの現代思想』
現代思想に無縁、というか現代思想が何たるかすら知らなくて、でもこれを読んだことでそれが理解できました!…とはならず、読み終わった今もいまいち理解できていなかったけど、でも読んでよかったとは思う。タイトルには「12歳から」とあるけど、間違っても小中学生には読ませられない難しさだと思う。文中では哲学者の思想が幅広く紹介されていて、そこはとても勉強になる。政治学、哲学、倫理学に興味のある大学生なんかは、読んでみると役に立つかもしれない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?