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詩人荒廃

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2020年3月の記事一覧

星なき夜の散文抄

星なき夜の散文抄

今はただ、俺の目に映る君の表情が、濁らなければそれでいい

立ち尽くす夜は、どこまでも広く、ただ長い
無音の闇に吹く紫煙は、立ち上りて行く先を知らない

打ち尽くす度、猛る心を蠢く老木の枯れ枝が嘲笑い
声にもならない叫びは遠く掻き消される
そういう夜を、ただ惑う

骨脈、蠢動、嗤う末節
眼前には枯木
影は無様
警告の音叉
白骨は重く
肉は爆ぜ
関節は軋み
風は遮る
沈黙は止まず
草木は唄わず

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