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伝えたいことは何度でも言う

今日は「伝えたいことは何度でも言えばいいよね」という話です。

伝えたいことは何度でも言えばいい。

すごくシンプルなことなんですが、意外とみんなやってなかったりします。

それはおそらく「伝えたい」と思うような大切なことは、これまでの人生で何度も話してきたし、書いてきたはずだからです。

何度も書いたり話してきたので「伝えたいこと」はすでに自分の中で「あたりまえ」になっています。自分の中で飽きてしまってたりします。

だから「言わなくてもわかるだろう」とか「もうすでに言ってきたことだから」とか「何度も言うのに疲れた」みたいになってしまうのです。

ただ、他人からの景色はぜんぜん違います。

あなたに今日はじめて会った人からすれば、あなたの発した一言目が「あなたを理解する一言目」になります。いくら自分の中で何度も言葉にしてきたことでも、今日はじめて会った人にはきちんと言わなければ伝わりません。

何度も会っている人であっても、あなたの発言を24時間ずっとウォッチしているような人はいません。「こないだツイートでも言ったんだけど……」などとぼくも言いがちなのですが、そんなにあなたのことは見られていないのです。

だから伝えたいことは、何度でも口にする必要があるわけです。(あるわけです、って、めちゃくちゃあたりまえのことをドヤ顔で書いてます。)

自分は飽きていても、他人から見れば新鮮

自分にとって自分はオンリーワンです。自分の人生のことは100%自分で見ています。だから「これくらいは伝わってるだろう」などと勘違いしてしまうのですが、感覚的にはおそらく3%くらいしか伝わってない。

ぼくが最近よく言ってる言葉に「自分にとってはオンリーワンでも、他人にとってはワンオブゼム」というものがあります。

伝えたいことは自分にとってすごく大切なものだったとしても、まわりから見れば「数多くあるうちのひとつ」に過ぎません。だから、何度でも口にして伝えていく必要があるのです。

そういえば、こんなことがありました。

ある方にインタビューをしたとき、すごくおもしろい話をしてくれました。でもその方はあんまりその話は今回の記事に入れたくないと言います。理由を聞いてみると「他のWebメディアでも同じような話をしてしまったから」ということでした。

本人からすると何度も同じ話をしているわけです。媒体が違うとはいえ、同じ話が同じような時期に出るのはイヤだな、と思ったのでしょう。

ただ読者から見れば「ワンオブゼム」に過ぎません。その人の大ファンで、あらゆるメディアをウォッチしてる人であれば「また同じ話してるよ」と思われるかもしれませんが、そんな人はなかなかいない。

伝えたいことであれば、何度同じ話をしてもいいんだと思います。

単純接触効果と上司の口癖

自分では飽きるほど、くどいほど口にした言葉であっても、相手からすると案外新鮮だったりするものです。そして、何度も言わないと覚えてもらえないという現実もあります。

広告の世界でも「単純接触効果」みたいなことが言われます。

何度も接触があるだけで、その会社や商品に親近感や信頼感がわく。たしかに、コカコーラとかマクドナルドとか1日に何度もCMを見るようなブランドには親近感をいだきます。

おそらく林修先生は2000万回ぐらい「いまでしょ」と言っているでしょうし、小島よしおは「オッパッピー」を何億回も言ってると思います。(さすがに「いまでしょ」と「オッパッピー」は飽きてますが……)ただ「覚えてもらえる言葉」というのは、それくらい言わないと伝わらないという、いい例かもしれません。

昔、「口癖をマネされるようなリーダーは優秀なリーダーだ」みたいな話を聞いたことがあります。

「顧客第一だぞ!」とか「スピードスピード!」とかスローガンや合言葉が口癖になっているようなリーダーがいます。そのリーダーと毎日一緒にいる部下やまわりの人は、その口癖をマネするようになる。するとそれが哲学、理念となって広がっていくわけです。

そのリーダーからすると、おそらく飽きるほど同じことを言っているはずです。ただそれくらいしないと哲学や理念は浸透しないのでしょう。

ぼくも「顧問編集者についての話」とか「これからの編集者はどうあるべきか」みたいな話は、いろんなところで聞かれます。なのですでに十分話した気分になってますし、ちょっと飽きてる部分もあったりします。「それは本に書いたんだけどな」と思ってしまうこともあります。

でも本当に伝えたいことならば、自分で飽きずに何度でも同じことを伝えなきゃなーと思っています。

最近流行りの「クラブハウス」も、最初から最後までずっと聞いてるような人はいないでしょう。ついつい「みんな知ってるだろう」と思って自己紹介もせずに話を進めたくなります。

でも、もしコンテンツとしてちゃんと発信していきたいなら、自己紹介やこれまでの話の整理などを億劫がらずにやったほうがいいのかもしれません。そうすれば途中から入ってきた人でも理解してもらえます。

最近は「可処分時間」ならぬ「可処分精神」の奪い合いみたいなことが言われています。本当に「相手に伝えたい」と思うのであれば、自分からの目線で一回だけ伝えるのではなく、他人の目線に立って何度も伝えるというのが正しい伝え方なのかもしれません。

……というわけで、ぼくのnoteも今後同じようなネタを投稿すると思いますが、それは「本当に伝えたいことだから繰り返しているのだ!」ということにしておいてください!!

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