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【面接で説明するのが大変な給与体系をnoteで公開したよ】

はじめまして。
株式会社Radical Ad(ラディカルアド)の河本(かわもと)と申します。

この度、採用面接で説明するのに結構時間がかかってしまう給与体系について、なぜその仕組みにしたのか、どういう思いがそこにあったのかということをnoteにまとめて公開することにしました。
(本当はホームページに書かないとなんですが、長らくリニューアル中でして…)

新卒からずっとベンチャーの広告代理店で働いて、転職をしたり会社の立ち上げをしたり、10年以上この業界にいるのですが、色々な失敗をしてきました。

特にうまくいかなかった部分として、人の部分(人間関係や給与体系)が大きかったと思っています。

そこでうまくいかなかったことを参考に、会社のルールや給与体系を整備していきました。現在様々な事業を行っているのですが、利益の多くを占める広告運用代行事業の給与体系についてお話していきたいと思います。

どうやって給与体系を決めたのか

会社の給与体系を決めるにあたって最初に考えたのが、利益からどの比率で人件費を払っていくかということでした。

そこで自分が気になる会社の決算書を見て、人件費、諸経費、貯蓄がどの比率で経営されているかを調べたり、税理士に相談したらなんとなくですが、

人件費3割、諸経費5割、貯蓄2割の会社が自分の好きな会社に多い印象を受けました。

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それを広告代理事業に当てはめて、粗利のパーセンテージで計算するとしっくりきました。

30%という人件費の数字が決まって、次に考えたことは、どう割り振るかというところです。

30%まるまる人件費で払ってしまうと、今後バックオフィスを強化したり、非生産部門(目に見える形で売上には貢献できないが、会社として必要な部門)を作ることで、人件費のパーセンテージを超えてしまう可能性が高くなります。

生産部門と非生産部門でうまく配分しようとした時に思ったのが、一緒に働いてくれる社員に対して、最低でも1000万円の年収を与えられるような会社にしたいと創業以来考えていました。

会社の方向性としてクライアント、そしてそのお客様に私達の価値を提供し続けて喜んでもらうことによって、私達にも利益が生まれます。

その考えをベースに1000万円を支払うためには、どのくらいの利益を出してくれれば支払うことができるかを考えると毎月500万の粗利、年間で6000万の粗利を出す人には最低でも年収1000万円(+決算賞与)は渡したいと思いました。

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これをパーセンテージで出すと16.66%でした。
(何故か歩合表は16.8%になっていて(計算間違い?)、今回このnoteを書いているときに気づきましたw。でもずっとこの比率でやってきたので、修正はせず16.8%で計算しています。。はずかしい)

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もちろん基本給は保証としていて、営業成績によって、給与は変動し基本給を差し引いた差額がインセンティブ(歩合)となります。

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これを作った時に一つ問題となったのは、当社で行っている運用代行の事業は、単純に予算や数字だけで評価することが難しいという事です。

理由としては、行う業務内容が一定でないという事と、数字主義になってしまう恐れもあり、この問題については、成績のつけ方と年に1回の決算賞与で調整しています。

社内で非協力体制になる数字のつけ方は嫌だった

現在は、プロジェクト(案件)ごとにチーム制をとっています。

今は営業担当という役割がない会社なのですが、以前の運用代理店時代に感じていた問題が起こらないためにそうしています。

起こっていた問題として、以下のようなものがありました。

・案件の詳細を一人しか知らない
・ノウハウや事例を共有しない(個人主義になり協力体制がない)
・分業化しすぎて、効率はよいが、なかなか新人が育たない。
 案件を任せない。上のメンバーが案件を選び、
 下のメンバーには案件が回ってこない。
 それによって新人に少額案件が集中し疲弊してしまう。
・営業担当と運用担当で争いが起きたり、
 営業がやりやすい(頼みやすい)運用担当者に案件が集中する。
 運用担当が保守的になりがち。営業が数字主義になりやすい。

プロジェクト(案件)ごとにチーム制

問題を解決するために現在、以下のような体制を取っています。
チームでプロジェクトを複数管理するのではなく、プロジェクトごとにチームを作るというのがポイントです。

・営業部門を作らない(自然と役割として発生していくのであればあり)
・プロジェクト(案件)ごとにチーム制(最低2人以上)
・営業数字は社内全体に共有し誰でも確認できる。
・3ヶ月に一度、全案件毎のパーセンテージの見直しを行う。

・営業部門を作らない(自然と役割として発生していくのであればあり)

営業という担当がいなくても、運用している担当が自然と営業もできるようになるのが理想の形だと思っています。
(実際に担当しているクライアントから自然と紹介をもらえるようになっています。)

これが目指すべき形です。

・プロジェクト(案件)ごとにチーム制(最低2人以上)

プロジェクトごとに利益を可視化し、チームメンバーで分け合うことで当事者意識が生まれます。

つまりメンバーが利益を伸ばす為に、個人プレーがしづらい環境や協力し合う環境が自動的に出来上がっていきます。(サボりづらい環境w)
例えばAくんにとってはそこまで大きな数字ではないけど、Bくんにとっては大事な数字だったりする。

それにより、複数社で1つのプロジェクトに携わる感覚や、行う範囲の線引き、依頼や交渉なども身につきます。

・営業数字は社内全体に共有し誰でも確認できる。

数字を可視化することによって、数字が伸びている人に相談がいきやすくなり、その結果、組織の底上げにも繋がっていきます。

・3ヶ月に一度、全案件のパーセンテージの見直しを行う。

チーム内で話がまとまらなかった場合は、各3分間で社長にプレゼンをし、パーセンテージを決定していきます。(異議申し立てはなし、もしあっても次回のプレゼンは3ヶ月後)

このようなルールを制定し、クリアにすることで、不信感を無くし、モチベーション向上に努めています。

決算賞与について

決算賞与は年に1回(入社6ヶ月以上の人)、8月に支給しています。

基本的には数字で評価しづらい部分を大きく評価するように設けています。

評価の基準はある程度は公開していますが、残りはブラックボックスにすることで柔軟に対応できるようにしています。

まとめ

今回noteで給与体系についてまとめようと思ったのが、実際面接などで概要を説明するのはそこまで難しくないのですが、これまでの成功や失敗を含めた経験を元にルールを作った経緯や思いが少しでも伝わればいいと考えました。

今後給与体系で見直すべき点があれば随時変更していきますが、
このnoteがあなたの参考になればと思います。

お会いできるのを楽しみにしています。

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