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社内起業家は行動力が一番大事!

 社内起業家に一番重要なものは行動力だ。僕ら多くのサラリーマンは既存事業の発展・維持を仕事にしてきた。当たり前のものとして、失敗しない方法を学んできた。しかし、新規事業を立ち上げる場合、失敗しないことよりも行動することの優先度が上がる。即断即決、即行動。さぁ、マインドセットをして、行動の優先度を上げた振る舞いを心掛けよう。

1.なぜ、即断即決なのか

 行動する為に、一歩目を踏み出す方向を決めなくてはならない。そのために何かしらの決断が必要となる。この決断をいかにスピーディーに行えるかが一つの求められる力だ。

 あるタスクを終わらせるのに一番無駄なのは、自分の頭の中で滞留させている時間だ。頭の中にあっても何も先には進まない。そして、どれだけ頭の中に溜めこんだって閃きなんてどうせ湧かない。僕は10秒だと思っている。大小含め様々な決断の内、80%くらいは10秒で決断する。こうすることで仕事にリズムが生まれる。一人でやっていても行動している時間がぐっと増えるし、チームでやっているときはこのリズムがアウトプットを何倍にもする。

 それに、起業計画時は1日10や20のタスクを処理する必要がある。悩んでいる暇はない。例えば、1つの決断に30分かけていたら1日10の決断をすると300分(=5時間)。その前に説明を聞く時間があるから、行動できる時間は実質ゼロ。

 蛇足だけど、一つ付け加える。残業時間はやたら長くて「忙しい」が口癖なのにアウトプットが極端に少ない人、その人を通すと仕事がブラックホールに飲み込まれたのか、ってくらい消えていく人は、この決断が遅い人が多い。何も生み出していないし、周りの仕事のリズムを殺しているのだけれど、本人は一生懸命仕事をしているつもりだから質が悪い。

2.なぜ行動なのか

 行動する前に正解を導きだせないからだ。

 目の前は真っ暗。でも、ゴールはなんとなく見えている。小さくぼんやり見える光に向かってこれから走る。くどいけどもう一度、目の前は真っ暗。足元もよく見えない。

 そのまま立ちすくんでいると光はずっと遠くにあるまま。光に近づく方法は一つ、前に進むことだ。足元は見えないけれど右足を前に出す。そうすると地面がどこにあるか、どうなっているかが見える。だから、次どうすべきかを考えて左足を出す。うまくいった。じゃあ、しばらくこのルートで走ってみよう。時には行き止まりだったりするのだけれど、その時は引き返してまた別のルートを探す。それしか光に近づく方法はない。

 この話は単純だ。単純だけど皆それが出来ない。その原因は持って生まれた性格や、囲まれてきた環境によるものだと僕は思っている。例えば、僕ら日本人は稲作をしてきた。稲作において暗い夜中に田んぼに行く必要はない。待てば朝が来るし、朝田んぼには稲がある。毎日きちんと決まったことを行うことが収穫量を最大化する道だ。

 でも狩猟は違う。目の前を通りかかった鹿は今仕留めなくてはいけない。鹿が夜行性ならリスクを冒して夜でも森に入る。どちらがいいという議論ではない。ただ起業は狩猟に近い。稲作マインドではなかなか獲物は得られない。

3.行動力を上げる方法

 ここまで、なぜ即断即決で即行動が重要かを話してきた。ここからは、どうすれば行動力を上げられるかについて話をする。

① 裁量を最大化する。

 即断即決出来ない理由の一つが、「自分一人では判断させてもらえないから」だ。自分一人で決めることが出来る幅を最大化出来るように上司に相談をしよう。会社のルールを変えるのは大変だから(それが出来るならやるべきだけど!)、上司判断と同等レベルに引き上げてもらうくらいなら交渉次第だ。ヒト、カネをある程度自分で動かせるようになると相当強い。

② 泥臭く自分の手で作業する

 行動するということは、地道な作業を積み重ねると言うことだ。こんなことまでやるの?というくらいやる。僕は研究開発出身だから、専門技術の深化は得意だ。あまり考えずに進めることが出来る。でもブランディングの知識はゼロだった。ネーミングなんてしたことがない。そこで僕はネーミングに関する本を読んだ。新サービスの名前の候補を150個出した。風呂の中でもベッドの中でもずっと考えた。ちなみに、僕は事業計画、ビジネスモデル、マーケティング、ブランディング、営業、システム開発、知財・契約、チームビルディングもしたことがなかった。本、Web、展示会、有識者との会話等で全てを学んだ。そして、実際に全てを自分で決めた。

4.まとめ

 社内起業家に一番重要なものは行動力だ。社内起業では無数の決断と実行が必要になる。迅速に行動をすることがほぼ全てだ。そのために、裁量の幅を広げて自分一人で決断出来るようにすることと、全方向への地道な作業の積み重ねが必要だ。

 ここで、こう思う人がいるかもしれない。うちの会社はそれぞれ専門の部署があるから、別に自分でやらなくても大丈夫だよ。実はこれが最大の落とし穴。人に任せた瞬間、その起業は失敗する。それぞれの専門部署と僕らの想いは全く別のところにある。優先順位は先に来ている他の依頼を飛び越えることはない。平気で1週間待つ羽目になる。だから、全てを自分でやるのだ。例え何も知らなくても。

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