適正な平均在庫高の設定について
発注の適量についてとは別にお店の運営をしていると在庫の廃棄についてとか余剰在庫を何日分くらいもつか?とか持ってていい在庫高の適量について悩むことも多いかと思います。
適正在庫高についてWikipediaで調べてみました。
サイクル在庫 + ミニマム安全在庫 = 適正在庫
この考え方が良く出てくるのですが当社はアパレル専門店なのでミニマム安全在庫みたいな考え方で在庫高を運用してません。
売上が高ければ高いほど在庫が必要。
これは間違いない原理原則ですよね。在庫がないと売上にならないためです。
納品までにかかる時間が長ければ長いほと在庫がたくさん必要。
このふたつの積算がサイクル在庫なのですが、私たちは一つの製品を継続して売り続けるわけではなくて商品を仕入れては売り。仕入れては売る。この繰り返しがメインのため安全在庫みたいな考え方があまりフィットしません。
どちらかというと製造ロットが品目によりことなるからスニーカーは少量だけ仕入れることができない。とか
インポートブランドの商品はこまめな追加ができないので最初にある程度見込数を投入したらあとは売り減らしをしていくだけ。とか
期中に入ってから筋もののワンピースを仕入れた先から最速で売り切る。とか
こんなこと複合的に考えてじゃあどのくらい在庫もっていればいいのよ?と悩むことが多いからです。
で。このどのくらい在庫もっておくか?に交叉比率からの逆算を使っています。
交叉比率 = 粗利率 × 回転率
この回転率というのが
回転率 = 売上 ÷ 平均在庫
売上や粗利構造に応じてもてる平均在庫が見えてくるわけですね
たとえば当社は交叉比率を250に設定しています。アパレル専門店ではけっこう多い設定値かもしれません。
仮に粗利率50% 半期の売上高が5,000万みたいなお店が交叉比率250を目指す場合
交叉比率250 ÷ 粗利率50 = 回転率は 5.0
半期売上5,000万 ÷ 5.0 = 平均在庫高は 1,000万円
このお店では平均在庫を1,000万で運用できれば交叉比率250を達成できるわけです。
期首に投入した商品をこのくらいのペースで販売して
期中にこのくらいの原価・このくらいの消化ペースで商品を投入して・・
みたいにしてこの平均在庫1,000万を目指していく。みたいな感じですね。
期首に投入した在庫を売り減らしていく業態の場合は期首には商品が店頭にたくさん並んでいるけど期末には商品が全然ない。みたいな感じで平均在庫を均していくし
期中に細かなフォローをしてお店の鮮度を保つ業態なら月末在庫に応じてフォローする在庫金額の設定を検討する感じですね。
当然ひとつのお店の中に売り減らしする品種品目とこまめにフォローしていく品番がある。みたいなこともあると思います。
当社の場合は受注販売中心なので在庫運用の計画よりも製造計画の予算精度の方が圧倒的に重要なのですがそれでも発注時の余剰在庫については平均在庫を意識して運用しています。
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