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マーチャンダイジングについて②

前回に引き続きマーチャンダイジングの5適の中の”適量”について

適量を実現するには予算の精度がどれだけ高められるか?これが重要。


予定通りに売る。多くも少なくもない。これが”適量”。

今年はワンピースが売れなくなるから減らそう。その代わりパンツが売れそうだから増やそう。そうなるとトップスはカットソーが気分だよね。じゃあカットの仕入はこのくらいにしよう。みたいに仕入計画を立てます。

仕入計画についてもう少し詳細に。まずは会計年度の予算があると思うのでそれを半期に分けます。当社の例を出すと半期の予算を品目別に算出して各品種に平均の仕入原価率を設定をします。この時はシンプルに直近の販売実績からざっくり仕入予算を振り分けます。

品種別に振り分けしたら今度はタイトル(専門店でいうところのブランド)別に仕入予算の振り分けをしていきます。

最後に品目別の予算とタイトル別予算で整合性あわせて品番別の仕入計画に落とし込みます。

たとえば売上予算100万円のお店の場合。100万の売上を達成するのに100万円の在庫があったとして商品が全部売れない限り予算に届きません。お店に1個も在庫がないというのがそもそも機会損失を起こしているでしょうから100万の予算をとるたには100万以上の在庫が必要になるわけです。

じゃあいったいいくら仕入するのよ?となるのでここでプロパー消化率の登場です。プロパー消化率70%設定のお店の場合

100万 ÷ 70% = 142万

42万多く仕入をします。

プロパー消化率設定は原価率が低くて利益が出やすい業態ほど機会損失をきらって低めの設定に耐えられますし原価率が高い業態の場合在庫を残すと利益を圧迫するため高く設定する必要があります。

もうひとつ。適量を知るために必要な指針に回転率があります。

少ない在庫で大きな売上をつくることで回転率は上がります。

例えばあるプラモデルを継続的に売っているお店があるとします。在庫は常に問屋にあります。

その場合あなたがオーナーさんなら商品が売れたらちょっとずつ追加しますよね。これが少ない仕入で売上げを作るということです。

原価が高い商品ほど求められる回転率設定が上がります。まさに”薄利多売”。たくさん売らないと安売りはできないということです。

粗利が高い商品がめっちゃたくさん売れる。利益貢献度を測るにはこの目線で品種・品目・ブランド・品番を見る必要があります。

それを量るのが交叉比率といって在庫回転率と粗利率の積算です。

在庫回転率 × 粗利率 = 交叉比率

アパレル小売業の場合これが200-250が理想とされます。

適量とは

原価率と消化率の設定どおりに仕入て売る=粗利を確保する。

平均在庫高を守って売上予讃を達成する=商品回転率を達成する。

このふたつの積算が200-250の間に収まるように運用されていればそれが多くも少なくもない適量となります。



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