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JクルーのメイドウェルIPOに思うこと

bloombergが報じていたメイドウェルのIPO

もともと今年の春にはこの方針は発表されていました。

日本市場からは2009年に完全撤退をしていて一部通販でしか買えないので知らない人も多いけど2000億円超の売上がある超大きいブランド。

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メイドウェルはJクルーが買収したワークブランドで06年度から始まった低価格のベーシックウェア。2018年は133店舗で売り上げ高は前年比32%増の6億1,400万ドル。純利益は4,500万ドルから6,000万ドルに増加と絶好調。

”2ケタ台の勢いで上昇する後発で低価格の「メードウェル」を、今年後半の初頭をめどに株式上場すると発表した。「この戦略は我々の会社の価値を最大限に生かし、メードウェルの長期成長の機会と、金融のフレキシビリティー、健全なバランスシートをもたらし、Jクルーを回復させる助けになる」”

IPOでキャッシュをゲットして有利子負債を圧縮して本体のバランスシートを健全にしてから本業を立て直しするよ。ということかと思います。

上記の繊研新聞に記載があるようにGAPとOLD NAVYも過去に同様のケースがありました。

ただJクルーの本体の業績不振はH&MやZARA・UNIQLOなどの低価格のSPAとの競争に負けていること。ベーシックなアメリカンカジュアルがトレンドと乖離していることにあります。

一時的に改善しても次の成長の戦略が描けていないと在庫が積みあがって負債も増えてと元通りになってしまいます。一年前の記事になりますが

“新生”「J.クルー」は、勢いがなく不評だった。ある小売関係者は、「斬新さに欠ける。製品をメーンストリーム寄りにして、品質と価格帯を下げたことにがっかりした」とコメントした。

とあるようにブランドの再興って本当に難しいです。ジーニングスタイル自体は復調の兆しがあるので目新しいスタイルを提案して復活を果たしてほしいですね。

日本でもライトオンが『ジーンズの量販店を脱してジーンズのセレクトショップを目指す』とありますので同様の課題をかかえる業態同士の競争も熾烈です。


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