見出し画像

インハウスマーケティングの"広告運用"とは?事業貢献のための考え方とスタンス

こんにちは!株式会社プレックスで、マーケティング責任者と新事業責任者をしている松野と申します。

プレックスは、物流領域において事業群を作って業界の課題を解決していこう、という会社で、現在は人材紹介事業をメインに活動しています。

人材紹介事業のユーザー集客を担当しているのですが、今回は、"広告運用の考え方"について紹介いたします!社内のオンボーディング資料用に書いたものを公開向けに少し編集した内容になります。

運用の具体的なオペレーションではなく、インハウスマーケティングにおける運用の考え方を紹介しています!

LPOやクリエイティブの作り方などのノウハウは数多溢れていると思いますが、事業会社でのマーケティング運用についてはなかなか発信も少ないため、少しでも参考になればと思い記載いたしました。

運用とは、CV数 × CPA = 費用 の3つの変数を目標通りにコントロールすること

運用とは、毎月決まっているCV数・費用の目標(つまりいくらでどれだけのCVをとってくるのか)を達成するための予算管理・配信管理等の調整を指します。

つまり、CV数 × CPA = 費用 の3つの変数を目標通りコントロールするための活動です。

今回は、"運用"のみ扱い、その中でも、基本的な考え方を紹介します。

逆に、具体的な運用オペレーションや、いかにCVRを高めるか、いい広告文を作るにはどうしたら良いか、といった内容は扱いません。

"運用"はマーティングが事業貢献する上で必要

そもそもなぜ運用は大事なのでしょうか。

マーケティングの役割は、下記の3つで、すべてのマーケティングの活動は究極的には3つのうちどれかを向上させるために行うものです。逆に下記3つに該当しないということは、事業貢献につながっておらず、部分最適の無駄な活動である可能性が高いです。

1. 売上を上げること:CVを増やす
2. コストを下げること:CPAを下げる
3. 利益率を上げること(ROASを高めること):質の高いCVをとる、CV後の工程に介入し展開率を上げる

1,2においては、事業として、CV数、コストの目標がたてられています。"運用"は、CV数、コストを目標着地させるための諸活動であり、運用に失敗してしまい目標が達成できなければ、CVが足りず売上がでない、コストが高くて利益がでない、といった事態になってしまいます。

もちろん、CV数をあげること、CPAを下げることにおいて、運用以外の活動(LPOやTDOなど)も効いてきますが、運用に失敗しては、事業に悪影響を及ぼしてしまいます。

3においても、運用をする際に、利益率の高い媒体・キャンペーンに予算を割くことで、利益率をあげることができます。

ちなみに、運用と運用以外の活動を、株式会社北の達人コーポレーション様では下記のように表現しています。

ウェブマーケティングで効果を上げるためには、**「ウェブ広告配信の適切な運用(広告の費用対効果を鑑みた適切な予算管理や、広告の配信管理、広告出稿メディアの選定、配信対象となるユーザーの選定など)」**と**「適切な 広告クリエイティブ(ユーザーの購買意欲を高められるような広告、販売ページなどの制作物)」**が重要です。

引用: https://www.kitanotatsujin.com/wp/wp-content/uploads/2020/05/rep_20200529.pdf, 最終アクセス 2021年8月26日

ゲームに例えるなら、「CTRの高い広告文」「CVRの高いLP」といった武器を持った上でどうプレイヤーをコントロールして敵に勝つのか、が運用で、武器の能力値をあげていく活動がクリエィティブ改善です。

いくら強い武器をもっていても、プレイヤー操作が下手であれば、敵には勝てません。

では、その"プレイヤー操作の仕方"に入る前に、まず、どういったスタンスで望むべきか、という話をします。

運用において必要なスタンス

運用において成果をだすために、下記3つのスタンスが大事になってきます。

1. 目標CV数と目標予算は必ず達成する
2. 細かく現状と目標との差分を確認し続ける
3. 自動化できる業務は自動化して、"判断"に割く時間を増やす

それぞれ詳しくみていきます。

当たり前ですが、「目標CV数と目標予算は必ず達成する」というコミットが大事です。

運用目標は、不可能なほど高い目標ではないですし、不確実性もそこまで高くなく努力次第でどうにかなります。どうにかなるので、どうにかするのが大事です。

CV数、予算の目標を達成できれば、上述したマーケティングの役割の3つ目の「利益率を上げること(ROASを高めること):質の高いCVをとる、CV後の工程に介入し展開率を上げる」が可能になります。これはCV数、予算の目標を達成した上で、マーケティング起点に利益を上げるための活動です。CVをとったあとの工程まで見にいき、施策を打つには、他部署の巻き込みも必要になり、最低限目標を達成して社内からの信頼を得ていることが重要になります。

また、「細かく現状と目標との差分を確認し続ける」というのも大事です。目標CVと目標予算を達成するには、細かいCV数、CPAの管理が必要になります。そのため、できるだけ頻度高く、現状と目標との差分を確認し、施策を打って目標との差分を解消し続けることが必要です。連休などに配信する際も、見ていないうちに大変なことになっている可能性もあるので、できる限り確認しましょう。

そして、細かく確認して施策を打っていると、必然業務量は多くなってしまいます。そのため「自動化できる業務は自動化して、"判断"に割く時間を増やす」ことが大事になってきます。例えば、月末までの残りは1日あたり何CVをとっていけばいいのかなど運用判断に使う計算は見やすいダッシュボードを設計しておいたり、複数媒体を統合してみるダッシュボードの更新は自動化しておいたりといったことです。運用の判断をするのに、毎回データを集計することからするのでは、いくら時間があっても足りません。よく使うデータは、見やすい形でダッシュボードで見れるようにしておくことが大事です。

ちなみに、株式会社北の達人コーポレーション様では、下記スライドのように、かなり細かい軸でCPOを算出し、LTVから計算して採算が合わない広告をストップする仕組みを構築しているようです。

スクリーンショット 2021-08-26 19.30.31

引用: https://www.kitanotatsujin.com/wp/wp-content/uploads/2019/05/rep_20190531.pdf, 最終アクセス 2021年8月26日

運用の仕組みを作ることで集計作業などの時間を削減し、目標CV・予算を達成するため、利益を出すための意思決定のアジリティーを高めることは、競争優位につながります。

さいごに

最後までお読みいただきありがとうございました!

今回は、運用のWhat, Why, スタンスといった内容を紹介いたしました。

改めて書き出してみると、運用において必要なスタンスは、マーケティングに限らず、仕事一般に適用できるかと思います。自分自身色々な職種を経験しましたが、スタンスレベルの話であれば、成果を出す上で大事なことはほぼ共通していると感じます。

そして、運用の具体的オペレーション(利益率の高い予算配分をどう実現するか、ある指標に変化があったときに何を調べれば良いのか、など)については次回紹介できればと思います。※ 基本社内のオンボーディング資料としてが第一目的なので、公開しない可能性もあります。

また、情報交換ウェルカムなので、気軽にDMいただければ幸いです!

運営サイト:プレックスジョブ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?