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【その2】創業4年でようやく「ビジョンとバリュー」をつくったとあるスタートアップの話

どうも、エピックベース代表の松田です。

前回、【その1】創業4年でようやく「ビジョンとバリュー」をつくったとあるスタートアップの話という長文の投稿をしたのですが、その続きをお話したいなと思っています。

前回のお話を簡単に総括しておくとこんな感じです。

・エピックベースで経営理念を作った背景ときっかけ
・創業者はどんな悩みをPMF後に抱えていたのか
・コーチングとの出会いにより自分が大事にしていることの言語化ができるようになった
・会社のため、そして自分のためにも経営理念を作りたいと心から思えるようになった
・どうやって作っていったか
・発表に向けて工夫したこと

(全然、総括になってない・・・)

前回からの続きということで、こちらでは経営理念に込めた想いをもう少し補足的に書いています。
ビジョンやバリューに込めた想いとこれからどうやって浸透させていきたいと考えているか、そんなことを話していきます。

📌 こんな人に読んでほしい
・エピックベースというスタートアップに興味があり会社理念を知りたい方
・一緒に働いているメンバーや未来一緒に働く可能性があるメンバー


エピックベースの経営理念

経営理念はスタートアップでは「MVV」などと言われることが多く、ミッション・ビジョン・バリューを作ることがほとんどみたいです。

エピックベースでは、そこにはとらわれずに

  • ビジョン:企業が目指す未来やどうなっていたいか、大きな方向性を示すもの

  • バリュー;企業がビジョンを達成するために必要だと考える「価値観」「行動指針」

という2つを定めることにしました。

ネット情報などみているとビジョンやミッション、バリューにもいろんな定義があり、正直めちゃくちゃややこしいなと思ったので、会社でも経営理念で使われるような言葉の定義も合わせて作るようにしています。

会社で共通理解のために定義を言語化した様子

ここでは正しい定義ではない、などもあるかもしれませんが、共通見解を持つことが目的なので、それが達成されるようにできればOKとしています。
そして、この定義に自分がこれまでの4年間で発信してきた言葉はどれに該当するかを当てはめてみると、意外と自分がこういうこと大事にしているんだな、と気づいたり、言葉の選び方など参考になることが多かったです。

普段からよく話すことがどれに該当するかまとめたもの

そして実際に作ったものはこちら。デザインやモチーフについては、デザインをしてくれたメンバーの思いも追加してくれていて、いい感じになりました。

エピックベースのビジョンとバリュー

それぞれに込めた想いはこのあと詳しく記載していきます。

ビジョンやバリューを決めるうえで大事にした4つのこと

ビジョンやバリューを決めるうえで大事にしたかったことが4つありました。

「エピックベースで大事な価値観」という意識を持つことでできること、逆に意識しないとふとした瞬間に見失ってしまったり、迷ってしまったりしてしまいそうなことを掲げること

  • 意識しなくてもできることならわざわざ会社の理念にする必要がありません。また、あまりにも難しいことにしても「できない」と感じてしまうため、それもよくありません。

  • だからこそ、大事なことだと意識して行動できるもの、そして何かに悩んだときに背中を押してもらえるようなものにしたいと思い、作りました。

  • 今回作成したバリューは、今いるメンバーだけに向けたものではなく、未来ジョインしてくるメンバーにも向けても発信しています。「自分はできていないのでは?」と心配になる必要はありません。これは松田自身も含めた今いるメンバーや未来のメンバー、全員が立ち戻るべき場所なのです。

普段から使われるような言葉であること(ステートメントなども含め言葉が切り出されても大丈夫、とにかくエピックベースが大事にする価値観やその言葉をみんなが使ってくれること)

  • 「言葉は言霊(ことだま)」と言われるように、言葉には目に見えない力があります。発した言葉は、不思議なことに普段の言動にも強く影響を受けるのが言葉です。今回言語化したのは、エピックベースが大事にする価値観を言葉で表現しました。それは、知ってもらうことだけがゴールではなく、口にすることで普段の言動に影響を与えるようなものになってほしい、という想いがあるからです。

  • なので今回バリューには、普段から使われる言葉でありそして身近なものであることを少しでも感じてもらうためのアイコンがあります。

エピックベースらしさに、このバリューのエッセンスが加わることで、メンバー・チームがさらにグレードアップして、よりビジョンを目指せるチームになれるようなメッセージになっていること

  • エピックベースのメンバーから出た特徴は共通して、「誠実で人の気持ちに寄り添えるいい人ばかりである」ことでした。この良さは、きっと人が増えていく過程においても「みんなが大事にしたいと思える、無意識のうちに生み出されているエピックベースらしさ」だと思っています。この「らしさ」は大事にしていきたいと思っています。

  • ただし、エピックベースのビジョンを達成していくうえでは、その柔らかさ・優しさの中に、「芯の強さ」を加えて、意志を持った強さも持ってほしいと感じています。そんなメンバーが集まったら、きっとエピックベースは大きなチャレンジも実現できるチームになっていくと心から信じています。

  • だからこそ、「あえて」バリューのメッセージには、芯の強さを表現するための言葉使いをしています。

この3つはいろんな意見を皆さんからもらった中で、選ぶ基準や、あえて違う表現や言葉を使う理由になっています。そして最後にもう1つ大事なこと、それは・・・

このビジョンやバリューは「バージョン 0.9」であること。

事業も組織もいきなり100点になることはありません。それは経営理念も同じです。

だからこそ、これだけ頭がちぎれるほど考えたことであったとしても「変化の余地」があるものと全員が認識し、よりよくなるために「変化を許容しよう」というメッセージを込めて、「0.9」を採用しています。

ビジョンに対する想い


未来(あと)に残ることを、チャレンジしよう

📝 未来は待つものではなく、創るもの。偉人たちが集った松下村塾のように、エピックベースも未来を創る人たちの場でありたい。だからこそ私達は、多様な才能と情熱を持った仲間と一緒に、10年後のアタリマエを想像し挑戦する。

クリエイティブは、「松下村塾」が例えに出てくるように、「日本」から未来を創っていくという想いを表現するために「和柄」モチーフとして採用しています。

今回のビジョン策定にあたり、自分の創業した経緯とその思いが原体験にあります。

元々私は、起業をしようと思って起業をしたのではなく、アジアのスタートアップに触れる中で感じた先進国としての日本の勢いがなくなっていると感じた原体験と、メディアドゥの藤田社長から、何者でもない私に、何者かになれるチャレンジの機会を提供してくれたきっかけがあります。

起業というチャレンジをするなら、私の人生においてとても大事にしている「あとに残ることをしたい」という思い。そしてやるなら1人でやるのではなく、みんなで大きなチャレンジをやりたい。それは私がベンチャーキャピタルで見たスタートアップに感じたことからこそ、チームでやる「あとに残ること」、つまり「未来を創る」がエピックベースでやりたいことなのです。

そしてそれは、過去にもおなじように大きな志を持った仲間と未来を切り開いた人達がいました。そう、吉田松陰が作った松下村塾です。私も現代の松下村塾のような組織を作りたいと思っています。

プロダクトだけでなく、人も組織もインキュベーションして、未来(あと)に残るものを創る。それがエピックベースのやりたいことです。

最後に、あとに残るととはなにか。
私が考える「あとにのこること」としてやるべきことは2つです。

  • 生産性をあげるプロダクトを生み出し続けること

  • モノづくりで外貨を稼ぐこと

加速する急激な人口減少、高齢化、そして停滞する経済成長。これまでと同じやりかたで未来に希望を持つのはとても難しいと感じています。未来に生きる人達に希望を与えたい、そのためにできることは「1人あたりの生産性を高めること」と「外貨を稼ぐこと」だと思っています。

バリューに対する想い


価値を廻そう

顧客への価値提供は未来を創る第一歩。本質に向き合い、本質にこだわれ。顧客に提供した価値が大きければ大きいほど売上になり、新たな価値提供するためのガソリンになる。価値の循環を生み出そう。私たちは価値を創り続け、未来を創ることにコミットする。

アイコンは、渦巻きに由来する三つ巴と、七宝を組み合わせた造形で「価値が廻る」様子を表現しました。

顧客に価値を提供することは、エピックベースでやる事業において、なによりも最初にやるべき第一歩です。どんな状況においてもまずは、顧客への価値を提供することから始めます。

そして価値を提供して終わりではありません。しっかりと価値に見合った対価をもらう。その対価は、次の価値提供の投資に繋がり、また新たな価値提供に繋がります。この循環こそが重要なのです。

しっかりと価値に見合った売上を創ることを大事にしていきましょう。

エピック志向

我々は今の”アタリマエ”を疑い、10年後の未来を創造するモノづくり集団だ。そのためには、常にアンラーニングすること、非連続な成長をすることが不可欠だ。非連続な成長は、壮大な未来とのギャップを埋めるための大胆なチャレンジをし続けることと、目の前の大事なチャレンジを積み上げる万事徹底のどちらもやり遂げることで実現する。

アイコンは、志を表すハートと、雲柄を組み合わせることで エピック(壮大さ)を表現しました。

エピックベースは未来を創るモノづくり集団です。未来を創るためには今見えているものを積み上げる考えだけではだめで、まずは遠い未来がどうなっているかを想像するところから始めるべきです。

そして、非連続な成長を創るためには、「大胆なチャレンジ」を通じたホームランを打つことと同じくらいに、「日々やるべきことを少しでも改善するチャレンジ」の万事徹底も重要です。

どちらがいいのではなく、役割やご自身の強みや特徴を活かし、どちらの役割もチーム全員でやるからこそ非連続な成長が「結果として」作られるのです。

Blitz Action -Think Hard, Act Fast, Learn Always-

未来を作るなら、世の中の変化より早く行動しないと変化は起こせない。早くやった結果は「未来を創った」か「失敗を学びに変えた」かだけだ。ただし我々は未知にチャレンジしていく。だからこそ頭がちぎれるぐらい考え抜いた先にある「自らが選択したことを正解にする」という強い意志が必要だ。

アイコンは、千鳥(千取り)が高速で移動している様子から、「はやく行動することで、千の正解を取る」を表現しました。鳥の表情に意志の強さを込めています。

ここでいう「はやく行動する」には2つの意味があります。

1つは「まだ誰もチャレンジしていないことに、最初にチャレンジする」こと、2つめは「やると決めたらスピード感を持って実行する」ことです。

そしてはやく行動すればよいか、というとそれだけでは十分ではありません。とりあえずやる、も大事ですがそれと同じぐらい「やり抜く」ことが大事です。

その「やり抜く」原動力は、とりあえずやるだけでは醸成されません。しっかりとこれ以上よい方法や選択肢がない、むしろそれを正解にするつもりの意志を持ってやろう。そう思えるからこそ「やり抜く」原動力が生まれます。

少し矛盾したように見えるかもしれませんが、「はやく行動する」ことと「考え抜く」ことのどちらもやりきることを意識しましょう。

作っただけの経営理念で終わらせないために

かなり長文になってしまいましたが、これだけの想いが詰まった経営理念ですが、非常にシンプルな情報になっているので、その背景にある想いやキーワードについてなるべく触れて記載しました。

この文章自体も、頂いた反応やバージョンのアップデートともに少しずつアップデートをしていこうと思っています。

大事なことは、作ったものを守る・大事にすることではなく、変えるべきこと・変えないことをしっかりと意識して、この激動の時代に合わせ、よい意味で変化させていくことが大事だと思います。

また、作る・アップデートするだけでなく、言葉は言霊にして、世の中に大きな影響を与えている素晴らしい会社のビジョンやバリューのように「エピックベースといえば」と思われるように、経営理念が持つ影響を強めていけるように頑張りたいと思います。

スタートアップ界隈では、「MVVは大事」という結論だけいろんなところでアドバイスが出ていると思いますが、MVVがあることが大事なのではなく、こういった覚悟を持つことが大事なのでは、そんなふうに作ってみて感じています。

まだまだ小さな一歩ですが、みんなで大きなチャレンジを楽しんで頑張っていきましょう!

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