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病院営業する時に忘れてはいけないこと

僕は「病院に対して、むやみに飛び込み営業をしては申し訳ない」という気持ちでエグゼメディカルという営業支援会社をつくり、これまで多くの営業プロジェクトに参画し、医療営業人生を過ごしてきました。

私が顧問先企業の営業部長さんに敢えて言い続けていることは

「売りこみしないでください」

ということです。

でもやってしまうものなんですよね。知らず知らずのうちに激しく売り込んでしまうものです。4半期ごとに売上成果を求められる営業担当者にとっては、仕方のないことかもしれません。

しかし、病院は患者さんのための施設です。医師や看護師、放射線技師さんなどの医療従事者は、目の前の患者さんに向き合い、毎日、格闘しています。青春時代を医療のために捧げてきた国家資格者たち。この人たちがいるからこそ、日本の医療行政は存続していることはまぎれもない事実。

私がくだらない時間を過ごしている間、この人たちは脇目も振らずに勉強していてくれて、国家試験をパスし、過酷なOJTを経て病院に勤務したり、クリニックで働いてくれています。

それは、忘年会で飲みすぎて急性アルコール中毒で運ばれた私に対して、気のせいかなと感じるくらいの冷ややかな視線を浴びせるのはほんの一瞬で、きちんと診察し、必要に応じて点滴をしてくれる、ありがたい存在なのです。

「ああ、この人たちがいるから私は安心して生きられるんだな」とししみじみ思うのは、きっと私だけではないでしょう。

最近は病院における営業活動に対して規制が強くなってきているため、製薬会社のMRさんが病院の廊下で行列をつくる光景は少なくなっています。しかし、それでも「とりあえず訪問」という営業スタイルの会社はまだまだ残っています。

そんな営業スタイルはもはや”絶滅危惧種”、いや”化石”です。旧来式の営業手法は、相手の状況を考えずに企業の論理だけで「売り込み行為」をすることを言います。むやみに営業活動するのは迷惑がかかってしまう行為だと私たち企業人は肝に銘じましょう。

だから、私たち企業の営業マンは、患者さんに極力迷惑がかからないタイミングを見計らって営業活動をする必要があります。

病院に対する企業の情報提供手法は今後、急速かつ劇的に変化していくものと、私は見ています。情報提供手法は何も訪問営業がすべてではありません。様々なコミュニケーションツールが出てきているし、受け取る側の病院もそうしたツールを好んで使うような時代に変化していると感じています。

まずはアポイント対象となるキーマンに対して電話で用件を伝え、興味のあるテーマかどうかを判断してもらいましょう。もし、あなたの提案したいことに興味があれば、行列を作らずとも、時間指定のアポイントが得られます。

まとめると「患者を診ている医療従事者の目線で営業活動をすべし」ということです。飛び込み営業はやめよう。電話でアポイントを取ってから病院に訪問しよう。こうすることで、医療系企業の営業活動はかんたんに効率化できるということをすべての医療系企業の営業部長さんに知ってもらいたいと思います。

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