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AIスタートアップ経営者の育児ワンオペ体験談

先日待望の長男が産まれてきてくれて、我が家は今幸せいっぱいの日々を過ごしております。長男と、そして何より妻に感謝をしています。
出産からしばらくは妻の具合があまり良くない日々が続きました。そんな中、私と長男の二人きりで二日間生活する機会があり、仕事をしながら新生児を育てることの大変さを身に染みて痛感しました。
本日はその時に得た経験を簡単にまとめることで、新生児を持つパパの皆様に、何らかの情報提供や子育ての時に役に立ったアイテムやサービスをご紹介させていただきたいなと思っております。そしてその結果、男性の育児休暇について強く思うこともありましたのでそれらを書いてみたいと思います。

2日間のワンオペに至った経緯

予定日より一週間遅れでの出産で、妻にとっては負担の大きな出産でした。なんとか立ち合いはできたものの、コロナの影響で入院期間は面会謝絶となっており私が長男と再会したのは生後5日目でした。ここから3人で自宅に戻り、親子3人での暮らしがスタートしました。
ところが、退院直後から妻が不調を訴え、長男の生後7日目に再度病院へ診察に行った結果、安全を期すために再度1泊の入院をすることになりました。
この瞬間から、私と長男の2日間の“二人暮らし“が始まりました。


ワンオペ1日目

妻が再入院する際、とても一人で歩ける状態ではなかったので病院へは長男を連れて私も付き添っていました。産まれたばかりの長男の小さな体に外の環境は負担になるかと思ったのですが、突然の事で他に取り得る選択肢が無かったため、「おくるみ」で厳重に長男を保護して病院に連れて行きました。まだまだ必要ないだろうと思って購入していませんでしたが、抱っこ紐があればそれはそれで便利だっただろうと今になって思います。
妻の入院が決まり、必要なものを病院の売店で購入したり各種手続きを終えて長男と二人で自宅に戻ることにしたのですが、当然電車に乗るのは難しいためタクシーで帰ろうと病院の車止めに向かいましたが、こんな時に限ってタクシーが一台もいない。。。普段は数台止まっているのに。
そこで助けられたのが、タクシーの配車アプリです。事前にクレジットカードの登録をしているので、乗車から降車まで長男を抱いたままで利用することが出来ました。また、私は配車の際に車種を「JPN TAXI」に指定しているので、乗降時も屈んだりすることなく楽に利用させてもらえました。

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無事に帰宅したら、長男が泣くわ泣くわでもう大変です。ミルクの時間だったんですね。直ぐにミルクを作って長男に与えひと段落した際に、今日と明日の予定表を作ることにしました。予定の主軸は
・長男の3時間おきのミルク
・既に確定しているMTGなどの仕事の予定
です。これをまずはスケジューリングしていき、空いたところに仕事のToDoタスクなどを埋めていき、なんとなくスケジュール表が完成しました。でも、事はそう上手くはいかず、スケジュール通りに行かないことも多々ありました。長男がオシッコやウンチでオムツを交換することは突発的にやってきますし、突然泣き出すこともあります。ミルクをあげても全然ゲップが出なかったり、寝てほしい時間に目がギンギンにさえて寝てくれないのでToDoが出来なかったり。
それでも、やるべきことの目安を立てれたメリットは大きかったので、スケジュール表の作成はおススメです。
色々やる中で、自分の時間を捻出する必要もありました。料理をする時間すら作り出せなかったので、そんな時に助けられたのはUber Eatsですね。買い物に行かず玄関先まで届けてくれるありがたさを痛感しました。
仕事をしたり家事をしたりする時間を確保するには、長男が眠ってくれる必要があるのですが、そんな時にはspotifyが大活躍でした。一昔前なら、子守唄を唄って寝かしつける必要があったと思いますが、spotifyには寝かしつけのプレイリストなどもあり、これらをスマホで再生することで長男が寝入ってくれる事も多々ありました。
そんなこんなでバタバタのワンオペ1日目が終了しました。とにかく時間があっという間に立ってしまうことに驚いた一日で、とにかく育児には想定以上に時間がかかるということが身にしみてわかりました。泣いている長男を抱きかかえてあやしたりする時間は事前に把握できません。こういう可視化できない時間が育児には相当量あるんですね。


ワンオペ2日目

この日は午前9時からオンラインMTGでしたのでそれに合わせて、3時間ごとのミルクの時間を少し調整したりしてMTGに臨みました。前日にもオンラインMTGを行っていたのですが、この時に大活躍したのが、ハイタイプのベビーベッドです。場所をとるので購入するか迷ったのですが、可動式でリビングと寝室を行き来できるタイプのものを購入し、基本的に長男はこのベッドの上にいます。

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ハイタイプのため高さがあるので、ここにノートPCを置いてオンラインMTGを行いました。そうすると、立ちながらオンラインMTGをしている最中にも、すぐ横には長男がいるので泣いたりしたときはミュートにして抱きかかえたりとか、時には抱きかかえながらMTGに参加することもありました。この2日間に行ったオンラインMTGは全てベビーベッド上で行っており、このおかげでスムーズにMTGと育児をすることが出来たと実感しています。

ベビーベッドと同様に大活躍をしたのが、ワゴンの存在です。妻が事前にこのワゴンにオムツやガーゼ、着替えやベビーローションなどあらゆるものをセットしてくれており、これがベビーベッドの真横に鎮座しているため、何かあった時にもスムーズに対応できました。

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ママたちの間では結構一般的みたいなんですが、ワゴンに一式準備しておくことは本当におススメです。

逆に買わなくても何とか間に合ったのがウォーターサーバーです。妻の妊娠中から、ミルク作りなどで便利といわれているウォーターサーバーを設置するかどうかを二人で話し合っていました。あれば当然便利だと思いますが場所を取るので、ひとまずは無しで対応しようということになりました。これに代わって大活躍したので電気ケトルですね。沸かしたお湯を冷まして事前にケトルにセットしておけば、ミルクを作りたい時にも数秒程度で人肌に温めてくれるので不便は一切無かったですね。我が家は電気ケトルで十分でした。

そしてあっと言う間に夕方になり、私と長男は妻を迎えに病院へ向かいました。新生児を外に連れ出すことに賛否あるかと思いますが、このご時世のタクシーは換気も十分行われていますし、何より妻に少しでも早く長男の顔を見せてあげたいと思い二人で迎えに行きました。少しだけ回復した妻と供に、再度3人で玄関に入ったところで僕と長男の二人暮らしは終了を迎えました。

ワンオペを終えて


この二日間、長男と向き合って感じた思いは、仕事をしながらのワンオペは大変であるということです。本当に大変です!世の中のシングルファーザー・シングルマザーは神なのかと思いました。そして、仕事と育児の両立には間違いなく職場の理解や協力が必要であり、私の場合も会社の経営陣やメンバーの多くの協力の中、何とか過ごすことが出来たので彼らには感謝しかありません。
今回の経験で私の思考は180度変わったこともありました。
以前は、夫婦のうちいずれかが育休を取り、もう一方は仕事を継続して収入の機会と成長や自己実現の機会を減らすべきではないと思っていました。そして、今の日本においてはそういう風潮が色濃いことが、男性の育児休暇取得率が7%前後という数字に表れているのだと思います。
しかし、私のこの考えは大きく変わり、今は男性は育児休暇を取得すべきであると感じています。理由は以下の3つです。
① 自己成長
② 妻との絆
③ 子供への愛

① 自己成長
普段の仕事や経営においては様々な難題が立ちはだかってきます。それらはもちろんハードであるのですが、予測出来ない事や対処の方法が全く分からない事って、それほど多くないと思っています。しかしながら育児というものは初めての事やわからない事の宝庫です。これらに自ら飛び込み、試行錯誤して、失敗して、何ともならない時間を経験することは、今後の自分の引き出しを増やしてくれたと思っています。事実、育休に対する考え方が変わりましたし。

② 妻との絆
結局夫婦って、共通言語を沢山持てたほうが良いと思うんですね。「あなたにはわからない」、「君にはわからない」ということはゼロにはならないけど、同じ苦難を一緒に乗り越える経験は二人を戦友に変えてくれると思うんです。僕がこの2日間を経験しなければ、育児の苦労を心の底から理解し、妻に本当の意味で「お疲れ様」や「ありがとう」と言えたのかは疑問です。
この経験を通じて妻への感謝がとても大きくなったのは事実です。

③ 子供への愛
もし私がオムツ替えやミルクなど普段の育児を妻に任せていたとしたら、日々変化する新生児の変化に気づくこともなかったでしょう。鳴き声を聞いてもそれが何を欲しているのか察することも出来なかったでしょう。世話した時間が多いから愛情がその分増えるとは限りませんが、生後7日目、8日目の長男と文字通り24時間一緒に過ごすことで芽生えたものは確実にあります。あの2日があるから、爛々とした目でこちらを見る表情も、顔を真っ赤にして泣き叫ぶ顔も、今は少しふくよかになってパタリロのようになってきた顔も、すべてが愛おしく感じています。

最後に

上記のようなことから、私は男性の育児休暇取得を強く推奨します。もちろん、企業によってはその実施に大きな障壁がある場合もあることかと思います。
それでも、従業員の成長に繋がったり、心の満足度が上がり会社への貢献意識が強くなって復帰してくれるメリットが十分にあると思います。ですから自分は経営者として一層の努力をしてこの実現をしていくべきだと強く感じました。
多くの日本企業で男性の育児休暇取得が促進され、それがその方自身や家族にとってプラスになって、少しタイムラグがあって、企業にパフォーマンスとして帰ってくるような社会が実現されることを強く願い、自分もそう努めていきます。

最後に、私がワンオペ2日間で助けられたアイテムやサービス、あればよかったものなどをまとめておきます。
◆抱っこ紐:最初からあっても良い。何かあったときにあると便利
◆タクシー配車アプリ:あると本当に便利。迎車代がかかりますが、タクシーを探す時間や手間を考えるとペイするかと。
◆Uber:育児時に限らず、便利ですね。
◆spotify:寝かしつけには必須と思います。無料プランでは広告が入るので有料プランが良いかと思います。我が家はDuoプランにして私と妻でアカウントをそれぞれ持っています。
◆ベビーベッド:少し場所を取りますが、リモートワークをされてる場合はPC作業台としても使えるので便利かと。買うならハイタイプをおススメします。
◆ワゴン:ベビー用品を整理して使いやすくするうえで非常に便利、IKEAやニトリなど様々なところから発売されてます。
◆電気ケトル:ウォーターサーバがあるご家庭は不要ですが、無い家庭や設置の検討をされてる場合には、電気ケトルで間に合う場合もあります。




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