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胸鎖乳突筋(sternocleidomastoid)

今回は頚部の回旋筋として、知られている胸鎖乳突筋について!

現代人に多いヘッドフォワードと胸椎後弯姿勢になると
硬くなりやすい筋の1つですね。

肩こりや肩の可動域制限などにも関わりが深いです。

スポーツ選手でも走るときに頭が前に出てしまう選手では硬くなっていることも多いです。

これまであまり意識してみたことがなかったという方はぜひ
今回の記事を参考にしてみてください!

それでは早速いきましょう!

胸鎖乳突筋の起始停止

起始:
 胸骨頭:胸骨柄 鎖骨頭:鎖骨内側
停止:乳様突起、後頭骨(上項線)
支配神経:副神経、頚神経叢(C2-3)
作用:頸椎前屈/後屈、頭部対側回旋
(基礎運動学第6版)
起始:
 胸骨部:胸骨柄前面 鎖骨部:鎖骨胸骨端
停止:乳様突起、後頭骨(上項線外側)
支配神経:副神経、頚神経叢(C2-3)
作用:両側ではオトガイを上げて後頭部を前下に引く(首をすくめて顎を突き出す)。片側では頭を対側に回す。強い呼吸のとき胸郭を上げ吸気を補助
(分担解剖学1総説・骨学・靱帯学・筋学)
起始:乳様突起外側面、後頭骨(上項線外側1/2)
停止:
 胸骨頭:胸骨柄の前面、胸骨切痕の外側部 鎖骨頭:鎖骨内側1/3
支配神経:副神経、頚神経叢(C2-3)
作用:頭部伸展、頚部屈曲、頭部対側回旋
(オーチスのキネシオロジー第2版)

頭部の伸展と頚部の屈曲という作用がまさに、
ヘッドフォワード姿勢ということになります。

つまりヘッドフォワードの人は胸鎖乳突筋が短縮しやすく、
逆に胸鎖乳突筋が短縮するとヘッドフォワードになりやすいとも言えます。

筋機能

胸鎖乳突筋は安静座位、呼吸、深い呼気、飲み込みでは活動せず、
頭部に対する抵抗運動(屈曲、側屈、対側回旋)と吸気などで
活動が高まると報告されています。

つまり、ヘッドフォワードだけでなく、
呼吸が浅くなり呼気が短くなっている人でも緊張しやすい筋と言えます。

また、胸鎖関節においては前方の安定性に関与し、
鎖骨の下制を制限する因子にもなりえます。

胸鎖乳突筋の周辺組織

胸鎖乳突筋の周辺には鎖骨、胸骨、後頭骨などの骨だけでなく、
鎖骨下動静脈、腕神経叢、など上肢への影響も与える組織も多くあります。

鎖骨へのアライメントに影響を与えるという点で、
胸郭出口症候群などにも関わります。

後頭部へ付着することも考えると、
後頭下筋群でも解説した通り、自律神経への影響も考えられます。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

肩への疾患、頚部疾患、上肢の疾患、自律神経の問題にまで関わる、
胸鎖乳突筋について解説しました。

これまで臨床上、あまり意識ていなかったという方はぜひ今後、
活かしてみてください!

それではまた次回!

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