6/30(水)

今日は初めてバルプロ酸ナトリウムを服薬した。今まではクロチアゼパムだったが、「日付を信じられない」と医者に訴えたら処方薬が変わった。主に頭痛に効果があるらしい。

錠剤にしてはやや大きめのソレを大量の水分で流しこみ、布団に横になる。頭の中はいつでも恐怖と憎悪と堕落と幽玄とに満ちている。今日は良い日だったのだろうか。分からない。でも、梅雨なのに雨が降らなかった事は少し嬉しい事だったかもしれない。ぐるぐると逡巡する思考が糸のように絡み合い、行っては来たりの往来を繰り返す。さながら暗雲立ち込める迷宮のような仮想空間で、私はいつしか眠りについていた。

目覚めたのは2時間後だった。重力以外の引力に後ろ髪をひかれながら起き上がる。カーテンに濾された陽の光は、死人のように青かった。薫風が小馬鹿にしたように、布団に電線の酩酊を写した。

現在は7/1(木)の1:00過ぎである。この間の記憶はない。おそらく何もしていなかったのだろう。徒に青春の過ぎ去る事の悲しみは何者にも例えがたい。早く、一刻も早く立ち上がらねばならないのに、また今日も路傍の石に躓いた。終りにしたい。でも私は生きなければならない。なぜ?何の役にも立たず愛されるほどの能も持たない自分が明日を望む理由など、どこにもないはずなのだ。いっそのこと全てを終りにしてしまいたい。

雨は降っていないけれど、ベランダに放置されたライターは物欲しそうにカチカチと音を立てている。徒花を肥やしにしようというのか。思わず乾いた笑いが出た。脆弱な殻で覆われた絶対的な虚無を感じる。

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