オンライン上での「間」を待てない人々
今や当たり前になったオンライン上での人とのコミュニケーション。
僕も例に漏れず仕事でもプライベートでもこのオンラインを存分に活用しているわけですが、その中で気になったのが「相手に言葉が届いて反応があるまでを待てない人が多い」ということです。
既に皆さん経験済みかと思いますが、オンライン上でのやり取りには『タイムラグ』が発生します。
これはお互いの通信環境などにもよりますが、対面であれば即時届く言葉がオンライン上ではやや遅れて届くことがあります。
つまり自分が相手に言葉を投げかけてから、それを受けた相手の反応が返ってくるまで妙な『間』が発生するのです。
とはいえ単に遅れているだけなので、相手が返答してくるまで待てばいいだけなのですが、この『間』を待てない人が割と多いことに最近気付きました。
実際にこの前あったのが、仕事で僕を含めた4人がオンライン上で会話しており、その中の1人の女性が僕に質問をしてきた時のこと。
その女性は「タカヒロさん、ちょっとお聞きしたいんですが~」と僕に向けて質問を投げかけていたのですが、例のごとく若干タイムラグがあり、僕がそれを全て聞き取るまでの間がありました。
すると、僕がそれに答えるより前に、参加していたもう1人が「それは○○だと思うんですよね~」と返したのです。
おそらく答えた彼には質問者の言葉が僕のようなタイムラグがなく届いていたのだと思うのですが、これには少々驚きました。何せ、明らかに僕を名指しにした質問だったのにそれに答えたのですから。
その後も会話を続けていたのですが、分かったのは彼がことごとく間を待たず言葉を差し込んでいること。
僕が「これって○○でいいんだよね?」と言ったあとすぐに「あ、でも・・・」と続けようとしても、彼は「あ、でも・・・」の後を聞く前に返答をしてきましたし、僕以外の人とのやり取りでもこんな感じで上手く噛み合わないというか、会話の順番がおかしくなっていました。
テレビ番組のリモート収録で、この『間』の影響で出演者さん達がスベッてしまっており苦戦しているというのを聞きましたが、おそらくこんな感じなんだろうなぁと思います。
人間同士のコミュニケーションにおいて沈黙の時間が発生するのは珍しいことではありませんが、これまで主流だった対面では慣れていても、最近取り入れたばかりのオンライン上の独特の沈黙にはまだ慣れていないのでしょう。
確かに沈黙は人によっては不安になったり、落ち着かなくなることがあるので、仕方ない部分もあるのかもしれません。
しかし、おそらくこれから先、オンライン上でのコミュニケーションの割合は伸び続けると思うので、この『間』に順応できるよう模索していかないといけないだろうなと考える今日この頃です。
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