円安は日本経済にとってプラスです(2)

しばらく記事を書いてみて、一番読まれている記事はなんだろうと思って、noteのダッシュボードを見てみると、意外にも「円安は日本経済にとってプラスです」でした。

単に、経済モデル(数式)があって、数学的にそう言えるんですよ、と書いただけのテキトーな投稿だったので(それもリンク貼っただけ)、皆さん、こういうことに関心があるんだなあと再認識。

マスコミがアホすぎて正しく情報を伝えないために、円安が問題だなどという人が出てくる。

繰り返しますが、こういう話は数学的な話なので、円安が問題だというなら、こういうマクロ計量モデル(経済モデル=算式)があるぞ、それによると悪影響が出るという結果になっていると示せば済む話。円安を批判している人にそういう人は見当たりません。単に輸入物価が上がって大変だとか言っているだけ。議論になってません。

そんなわけで皆さん興味のある話題のようなので、今日は少し違う角度から見てみます。

歴史的な円安とか言ってるんですけど、歴史的ってどれくらいの時間を基準に言ってるんでしょうか?

昔は1ドル360円とか、240円とか、そういう時代もあったんですよ。なので、今が「歴史的に円安である」とか言えないと思います。

歴史的という言葉の解釈になりますけど、ある程度長期的な期間を想定した言葉です。失われた20年とか30年とか言ってるわけで、それならその程度の長さで考えないと、歴史的にどうこうとは言えないのではないかと思うわけです。

さて、話を本題に戻しますと、以前、1980年頃とかは1ドル240円ぐらいでした。おおざっぱな数字です。それが1980年代中頃に一気に100円台に突入した。「歴史的な円高」になっていったわけです。その後ずーっと。

これ、何があったのか。そう、「プラザ合意」っていうやつです。知りたい方は検索してみてください。

私の独断と偏見でプラザ合意を解説すると、要するに「日本いじめ」です。その頃、日本は絶好調で、アメリカはそうでもなかったんです。日本を放っておくと、大変なことになる。あいつらにやられてしまう。日本を叩いておかないといけない!

そこで、どうしたか。日本を弱らせるために何をしたか。そう、円高にしたんです。みんなで。よってたかって日本をいじめた。その結果、1ドルは240円ぐらいだったのに、一気に100円代になった。しめしめ、これで日本は弱っていくはずだ!これが欧米の目論見。

その後、日本は「失われた何十年」に入っていく。もちろん、途中バブルといわれたものもありましたけど(あれは金融政策上の失敗と私は思ってますが)。長期的に見ると、日本が長期低迷するきっかけになったのがプラザ合意であると解釈することも可能なんじゃないかと思います(この辺りは詳しくは知らない)。

円安が日本にとってよくないのだとしたら、なぜプラザ合意で円高ドル安に各国が誘導することに合意したのか。そのまま放置しておけばよかったはず。勝手に日本の自滅を待っていればよかったはず。

強すぎる日本を寄ってたかって叩くために円高にしたことは間違いない。これは歴史的事実。このことからも円安が日本経済にとってプラス、円高が日本経済にとってマイナスなのは明らか。経済モデルを知らなかったとしても、歴史的事実から同じ結論を導きだせます。それにしてもプラザ合意に簡単に同意した日本ってどんだけアホなのかと今も思います。

さて、現在です。円安に向かっているんですから、日本としてはラッキーです。アメリカは面白くない。日本は喜んでいればいい。

なのに、円安を問題だと騒ぐ日本人が多いのはいったいどういうことなんでしょうか?反日なんでしょうか?中国のスパイ?推測するに、日本ではこういう話は政治的な話として解釈されているからだろうと思います。政府が悪いと常に言い続けたい人たちの材料として使われている。なので、円高になればなったで問題だと騒ぎ、円安になればなったで問題だと言う(笑)。

経済学をまったく理解していない人に限って円安の被害(?)を声高に叫んでいる感じがします。自分の無知さを惜しげもなくさらけ出している投稿なんかを見ると、自分が詳しくない分野については黙っているべきだなぁと思います(笑)。

数学的に内閣府やOECDが結論を出している(もちろん、計量モデルなので、100%当てはまるということはない)だけでなく、歴史的な事実を眺めてみても、円安が日本経済にとってプラスなのは、当たり前と思います。円安が問題だという人は、そういう結果が出ているマクロ計量モデルを示す必要があります。どこまでいっても、あくまで数学的な話ですから、これって。

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