奪い合うシェアと分かち合うシェア
おはようございます。
シェアという言葉があります。
ひと昔前の経営コンサルタントは
シェアと言えば、
マーケットシェアを思い浮かべます。
矢野経済研究所のマーケットシェア辞典では、
トヨタの自動車販売台数や
日産の自動車販売台数が
業界全体の何パーセントを占めているか等を
毎年、分厚い本で販売していました。
全体が100として、
A社は何%を占め、
B社は何%を占めたのか、
どれだけその%を増やせたのか、
減らしてしまったのか
と考えるわけです。
まさに、奪い合うシェアです。
しかし、何時頃からか
シェアは分かち合うという意味を
強くしていきました。
インターネットが広がり始めたころでしょう。
ネット上でつくったソフトを
無料で分かち合う。
無料で改良していく。
そうしたことが行われ始めて、
シェアとは奪い合うから分かち合うに
変わっていきました。
私にとってはコペルニクス的転換でした。
ビジネスが変わっていくのではないかと
いろいろ調べました。
協同組合、入会地、マタギ勘定、
コモンズ、キブツ等々。
この分野は開拓の余地を感じさせる
フロンティアです。
ただ、ネットの世界は、
当初の分かち合う世界から、
ひとりが総取りする様相を呈しています。
自動車メーカーの奪い合うシェアなどは
かわいいもので、
ネットのプラットフォーマーは
独占を奪い合っています。
あれっ?君ってそういう人だったっけ?
と感じることもあります。
けれども、
最近はコミュニティといった言葉で、
分かち合うという世界を
改めて表現することも続いています。
しぶとく分かち合う世界が語られるのは、
人間の本能に根差しているからでしょう。
私はその新しい分かち合う世界を見てみたい。
今日もよろしくお願いします。
安島
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