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『奇跡のCOMEBACK!Crossing Switzerland』エピソード6最終話

Crossing switzerland 2022

『奇跡のCOMEBACK!Crossing Switzerland』

エピソード6 最終話

第6L’Etivaz〜第7finish MONTREUX(ゴール)まで約390km 累積標高D±23,254m D-23,340m

L’Etivaz348km 最後のライフベース
ここまで来たらゴール出来るだろうとほっとして
笑みが自然と多くなる😄
食事もペンネパスタ&チキンライスを
それぞれペロリと頂いた。
足裏の水ぶくれ(10ヶ所)をもう1度治療してもらい
ゴール時間を逆算して、睡眠をしっかり取るようにした

L’Etivazライフベースを暗闇の中出発した
基本的に降り基調のトレイル
しっかり寝たので脚が回復している
しかし、ここで油断して早く走ると
ツケが必ず回ってくる
だから、
焦らずゴールのMONTREUXを目指す

吊橋

このレースは、フラッグが無いためGPSが頼りだ
何度も申し上げたが
GPS狂いは、多少仕方ない
ここでもコースロストを繰り返し
鉄線の下を掻い潜りコースへ戻ったり
ずっこけたりバタバタしていた

ルーマニア人の選手と一緒に歩んでいたが
彼は、全くルーマニア語以外通じない
共通語と思っていた英語を全く話せない
どうやってコミニュケーションを・・・
ボディーランゲージしかなかった(笑)
それでもトレイルランナー同士
通じるんだと思った🥹
互いに言葉は違うが目指す場所は同じ🏁
不思議な絆のようなもので結ばれていた💞🤝

彼は、55歳以上65歳未満のところだろう
彼も脚を痛めていて走れない
しかし、歩くスピードが速い
特に登りは、置いていかれる

Cha^tea-d`Oexの街

このレースで感じた皆んな登りがめちゃくちゃ速い
年齢なんか関係ない
日頃から山慣れしているんだろうと思う
そうした環境下にいるのか分らないけど・・・

話を戻そう
彼と一緒にCha^tea-d`Oexの街を抜けて
Rossinie`reエイドステーションへ(363km標高897m)

街の中


小屋のエイド
外でスタッフが待っていて室内へ案内してくれた
暖かいブイヨンスープを提供してくれた
冷えた身体に染み渡る(ほっとしたひととき)
夜が空けてきた
周りの山々が朝陽に照らされる
今日も晴れ模様だ
エイドを出ると電車がやってきた
ボクもルーマニア人の彼も携帯カメラを
パシャパシャ・・・
まるで子供のようだった

電車


目の前に大きな山Linderry標高1,664mを超える
あまり人が入らないトレイルで足場が悪く
一歩間違えると一気に下へ落ちそうな場所も
慎重に歩みを進めて
見晴らしが良い場所へ出た

整備されて居ないトレイル


遠方の⛰

ゴールのレマン湖が時々見え隠れする
ワクワクする自分
まだまだ先だと言い聞かせる自分
脚の痛みが再発する危険を考える自分
全く安心できない

陽射しが強くなり熱中症の危険も感じた時
牛の水飲み場が丁度あり
頭からぶっかける
火照った頭には気持ちいい
最終エイドAlpage de Chaude 377km 標高1,473m
牛舎小屋近くに簡易テントを張っていた
ここがラスト
チーズとサラミとジュースを頂き
ゴールを目指し出ていった


Rochers de Naye 1,965mコル

Rochers de Naye 1,965mコルを抜けると
眼下にレマン湖とMONTREUXの街並みが綺麗に見えた

眼下にモントルー


感動と安堵感
ここまで来た道のりを思い出すと
涙が出そうになった

あの時奇跡的な復活がなければ
あの時アドバイスを頂いてなかったら
あの時諦めていたら…
あの時モガキ苦しみを耐えて
本当に良かった


自分を信じて
自分と葛藤しながら
自分に喝を入れながら
歩んできたトレイル

周りの方々にお世話になって
周りの方々に甘えて
周りの方々に支えてもらって
ここまで来れたことを噛みしめて

最後の降りを・・・

右脚が悲鳴をあげだした
大腿四頭筋・腸脛靱帯炎が再発
こうなると歩くことも痛い
足裏の水ぶくれも痛みがMAX
最後の最後に・・・


残り8kmは地獄
逃げるわけにもいかず
あがきながら1歩1歩・・・
情けない姿を曝け出しながら
トレイル・階段を降りていった

モントルーの街

疲労困憊の脚には、
ビクトリーランを出来るような力はなく
ただただ、レマン湖の辺りを歩くしかなかった
時折、レースのことを知っている方々が
ブラボー・アレアレと励ましてくれる
有難いが、引きずった脚と苦悶の表情では
白い歯を見せることくらいしか
応えられなかった

ゴールゲートが見えた
受付からエイドでも
何度も何度も接してくれた
女性スタッフが、
大きな声と拍手で出迎えてくれた
感動して涙が溢れてきた
本当にありがたい

ゴールした瞬間
オーガナイザーが両手を広げ
彼の胸に飛び込んだ
ぎゅっと抱きしめてもらった
壮絶な戦いが終わったと
安堵感でいっぱいに・・・
涙がこぼれ落ちた

今まで経験してきた中で
1番厳しい身体の状態になり
精神的にも追い詰められ
奇跡的に復活した
その後も痛みにどれほど耐えてきただろう
こんな体験、レースでしか出来ないだろう
様々な困難を克服出来たのは
ボクに関わってくださった
皆様のおかげだと
感謝しています
本当にありがとうございました。

オーガナイザーと自分

最後に一言
諦めることも大事な時があります
しかし、
最後まで諦めない強い気持ちを持ち続ける事で
奇跡的に辿り着けることもあります。
人間の回復させようとする力
身をもって感じました
bravo❣️

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さぁー、次の冒険は…🏔⛰


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