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『奇跡のCOMEBACK!Crossing Switzerland』 エピソード4

Crossing switzerland 2022

『奇跡のCOMEBACK!Crossing Switzerland』
エピソード4

・第3Lauterbrunnen〜第4ライフベースLENKまで約307km累積標高D±18,647m D-18,041m


Maureen街の案内図

やっとの思いでたどり着いたエイド
先ずは、食事だ
パスタ大盛りお代わり
つづいてシャワーでスッキリ
直ぐに眠りにつく、爆睡だった。
そりゃ、まともに寝てないからね(4時間くらい)
起きたら食事(フルーツ系・尾西の赤飯)
マッサージを可愛い女性にしてもらい
足の水膨れを7箇所くらい
水抜きして
レースに復帰した。
(ソックスと足の相性がイマイチだった。inner factのソックスラウンド型)


Murren街の様子

観光地Murrenを抜けて
山岳に入っていくcrossing switzerland
特徴的なルート
観光として訪れて観たい場所MURREN!!!


Murren 家々が可愛い

ガシガシ登っると
背後から声を掛けられた
綺麗な若いスイス人女性2人だ
話を聞くと、日本人らしきボクが見えたから声を掛けたと・・・
Race内容を伝えると驚愕されて引かれてしまった
しかし、ゴール目指して頑張って!
励まされた👍
(日本人のお母さんにスイス人の旦那さん・娘さん2人)

遠方に微かに見えるユングフラウ4,158m

標高が上がるにつれて、向かいの山のデカさに圧倒された
Mt.Jungfrau ユングフラウ4,158m !!!
浮かれた気持ちを引き摺りながら
Mt.Serinafurgga 2,600m超えを目指す
コル直前
アイベックスの群れだ〜
カッコイイ佇まい

アイベックス

コルを超えると
階段
瓦のような石が続くガレたトレイルだ
テクニカルで捻挫しやすい
要注意な降りだ

コルにある標識
コル直前の階段
コルからの降り


ガレたトレイル

Griesalpエイドに入る頃
真っ黒になっていた。
牛小屋の横にある簡易なエイド
持っていた尾西のおこわを食べて仮眠をとった(1時間くらい)

暗闇の星空

真っ暗闇の中見上げる
蛍のような光がちらつく
ずいぶん先に見え隠れする
選手のヘッドライト
Mt.Hoturli2,734m レース最大の山
1,100mくらいの登り
アルプス独特の岩のようなガレトレイル
急登だ
深夜に登っていることで眠気も襲ってくる
コルは、階段が設置されていて急
急斜面でバランスを崩すと一気に崖下へ・・・
絶対、助からない…

写真をせがまれて撮りあいの写メ

階段を登り終えて終わりかと思ったら
おかわり階段…
後ろから追いつかれた選手に
写真を互いに撮ろうと言われ
こんなところで…
こんな時間に…
彼の言うがままに
パシャパシャっと撮った
結果的に気分転換に


先を急ごうとする自分
コルの先に二股分かれ
間違って200m登ってしまう
街灯があったためだ
なんでこんなところに・・・
そんな気持ちを引きづりながら引き返す

急勾配な階段だ
暗闇で雲が下がっている視界不良
気をつけなければ
踏み外せば・・・
一気に降れるが大怪我で済まないだろう
そう考えると正気にもどる

しばらく降ると走りやすいトレイル
ボクの脚は、あの崩れ落ちた時から回復してきたが
降りは、大腿四頭筋が悲鳴を上げる
ストックに体重を預けながら降るしか出来ない
まともに脚に体重を乗せると・・・
想像するだけで寒気が


眠たい、眠たい、眠い
叫んでも、歌っても
歩きながら眠っている自分が度々いる
やばい
限界か?
限界の先に・・・
いやいや、ここはおとなしく仮眠しよう
岩下にベンチがある
5分だけ・・・
もう、5分・・・
気づけば、20分近く寝ていた

よし
起き上がりエイドまで
ここのところ独り旅
だから、眠気にかてない
脚も痛い
そろそろ、レースを辞めても・・・
なんて思いが脳裏をよぎる
その度に自分を鼓舞する
何の為にここに来ているだ?
自分からまた辞めるのか?
そんな葛藤をしばらく続けて
ゴールしたい思い=自分に負けたくない
前に進む

Kandersteg 275km
エイドが見えてきた
アイスホッケー場内にあるカフェ内にあった
室内は暖かく
ブイヨンスープとサラミ・チーズを浸して
持参した尾西おにぎり・味噌汁に熱湯をもらい
ゆっくり味わって食べる
テーブル下に横になり仮眠15分とった

アイスホッケー🏒場
味噌汁


コースマップ・自分が算出したタイムチャートを
何度も何度も見直し
エイドを後にした

朝陽に照らされた山々が美しかった
暗闇の中降ってきて
景色がわからなかった
素晴らしい盆地の底にいたんだと

次なるベースキャンプ地Lenk307km を目指し歩き出した
天気の良さと絶景の数々に思わず立ち止まり
パシャパシャ写メやカメラを回していた

朝陽に照らされる⛰
素晴らしい⛰

一山超えて、もう一山超えて行こうとした時
アイガー・マッターホルン・モンブラン
世界の名峰が、くっきりハッキリ見えて鳥肌がたった
本当、感動しっぱなし
この日、この時間、この天候
綺麗に山々が見える時間帯
ラッキボーイと呟いた

山小屋の息子に撮ってもらう
世界の名峰をバックにパシャ📸

しばらくトレイルを進むと小屋が見えてきた
牛小屋と軽食を出すような看板が見えた
建物奥から搾りたて牛乳が見えた
思わず
『それ、1杯ください!』って、言っていた
すると、
メニューに載ってなかったけど
生搾りを1杯❗️
頂いた。
ミルクの香りがふわぁ〜と
口の中で広がり
美味しかった
一気に飲みした

搾りたて
搾りたて生


Hahnenmoospass 1,919m 301km
コルを抜けて

先にあるコルを抜ける


LENKまで6kmの下りだ
今まで騙し騙し降っていた脚に・・・
右脚 腸脛靱帯炎が悪化してしまった
庇いながら走っていたためだろう
やばい
あと100kmくらい残っていて
今までの経験上
かなりやばい状況だ
脚がゴールまで保たないだろ

コルを抜けた降り

ロキソニンを投与しても厳しい
どうする???
止まっている暇はないので
必死に痛みが起こりづらい脚さばきで降る
しかし、右脚を着くと激痛が襲ってくる
顔を歪めながら
奥歯をグッと噛んで
耐え
なんとか、根性で、もがきながら
LENK307km
ライフベースまで降りた

まとめ
・深夜のコル超えは、誰かを捕まえてでも一緒に行動したほうがよい
・絶景は、心の癒し
・世界の名峰を生で見れたのは一生忘れない
・搾りたては、最高に旨い
・ピンチを迎えた時にどう耐えるか

エピソード5へつづく

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