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★戦争したくなる気持ち

昨日の夜、夢を見た

わたしは高校生で

友達と下校してたんだ

朝雨が降ったのか

傘を持って歩いてる

道路は濡れていたけど

空は晴れて気持ち良かった


ふと通り過ぎたお店の前で

野良犬が二匹いた

強そうな野良犬が

弱そうな野良犬の首に咬みついていた


弱そうな犬の首は

血で真っ赤に染まってた


咄嗟にわたしは持ってた傘で

その強そうな野良犬に向かって振り上げた


すると

その野良犬は

人間に変わった

目つきの悪い

怖そうなおじさんに変わった


手には大きなナイフを持ってる

そのナイフを持って

わたしに向かってきたんだ


わたしは怖くて怖くて

逃げながら言った

「ごめんなさい!ごめんなさい!」

悪くないのに謝るしかなかった

刺されたくなかった

殺されたくなかった

だからとにかく謝ったんだ


するとおじさんはどっかいった


首を咬みつかれた野良犬は

ぺたんと動かなくなっていた


わたしはその時思ったんだ

武器があったらよかったのに

武器があったら勝てたのにって


腕力よりも何よりも

武器さえあればって思ったんだ


わたしが手に持ってたものは

細い安物のビニール傘だった


これが傘でなく

機関銃だったら

あのおじさんはわたしに向かってこなかったかもしれないって

そう思った


そして気づいた

あの野良犬はアメリカかもしれないし

北朝鮮かもしれない


わたしは

安倍総理かもしれない

日本かもしれない


いや

そのすべて

立場がこっちなだけで

わたしはあの野良犬にもなるんだと


あの弱そうな犬も

かつてはあの強そうな犬を

いじめていたのかもしれない


なにが悪で

なにが善

なにが正義で

なにが悪


わたしにはわからない


だけどこれが戦争したくなる気持ち

自分を守るために

武器を持ちたいと思う気持ち


武器を持ってやられたら

武器を持ってやり返したい気持ち


簡単に誰でも

加害者と被害者になる


じゃあどうすればいい?

答えはまだ見つからない

ずっと見つからないかもしれない

それでも考えたいな


わたしは人間が好きだから

情けなくてずるくて弱くて適当で無責任で

だけど感激屋で素直で強くて真面目で優しい


両方持ってる人間が好きだ


だからあの野良犬とも

いつか仲良くなれたらいいなと思う

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