「何が"Don`t be Evil"だよ!」で笑える人に。 ライトノベル:転生したらGoogleスプレッドシートだった件
Googleスプレッドシートの世界に異世界転生
異世界転生モノライトノベル。
「Googleスプレッドシートは、それぞれの関数を死語のExcel職人が労働して実行している。Web広告屋だった主人公タカハシはその世界に転生し様々なクエストで関数を実行(モンスター退治)しまくる」という設定。
冒頭いきなり、「壁のタイル模様がExcelのスプレッドシートに見える」「何が"Don`t be Evil"だよ!」などの台詞や設定が連発され、それで笑える人にはぜひ。
楽しめるお約束ネタ・関数ネタ
2色の錠剤のどっちを飲むか?などの映画ネタや、vlookupかIndex/Matchかなどの、お約束の関数ネタも多い。テーマ的に社畜ネタやポスドクネタなんかも出てきて、飽きずに読める。
いくつか、お話として事実と異なる設定をしたところも、脚注でちゃんと訂正がある。機能だけでなくライセンスについても注記があるのはありがたい。
関数の使い方も丁寧に解説されているので、そこそこ触った人ならより楽しめるだろうし、これで新しい関数をおぼえる人もいるんじゃないだろうか。
関数は作中ではモンスター化されているが、文字列処理で複数の関数が重なった様を鵺と表現するなど、設定でも「あるある」な面白さが見られて飽きない。
ExcelとGoogleスプレッドシートの違い
Googleスプレッドシートには、webから情報を取ってきて翻訳するとか、URLを指定して画像をセル内に入れるなど、Excelにはない機能も多い。後半になるほどそうした機能について解説されている。
タイトルに飛びついてシャレで読んだのだけど、充分面白かった。ちゃんとした入門書はいっぱいあるけど、気晴らしのつもりで新しい、Googleスプレッドシート独自の関数にいくつか触れられれば、充分読んだ価値はあるのでは。
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