マガジンのカバー画像

MicroMBA UC SanDiego/WASEDA受講記

10
WASEDA-EDGEとUC-San-DiegoのMicroMBA 2020を受講したときの体験記。 カリキュラム詳細 https://waseda-edge.jp/curric… もっと読む
運営しているクリエイター

記事一覧

ケースメソッド第3回目 「学びの共同体」についてもう一度手を動かしてみる

残念ながら僕の私的な問題(急に歯の詰め物が取れて医者行かないとならなかった)でスタートに間に合わず、60%ぐらいの参加になってしまった。 なので、本来なら感想残すのもちょっとはばかられる。一緒に授業受けた人たちに評判がいいので感想は書くが、もとが不十分なInputにたいしてのものとは留意してほしい。 今回のケースメソッドも、ビジネススクールの先生と生徒の話今回も「ケースメソッド」なので、「授業でそれを行ってみたが問題が生じた」というテーマのケースメソッドを2本やることにな

ケースメソッド教授法2回め 「学びの共同体」を築く

前回はこちら。今日は2回め。前回は「ケースメソッド教授法とは何だ」だとしたら、今回は「実際にやってみる・第1回」だ。 ゴールは「学びの共同体」ケースメソッドで学ぶとは、経営やビジネスでの様々なケースを材料に、それぞれの分析や選択肢を出し、別の人間(たち)との意見交換を通じて、「最初に気づけなかったこと、別な人の視点に気づく」ということだ。 それが全参加者に共有し、全員が「一人で考えるよりも色々考えられた」という状況になることがゴールで、そういう場所を「学びの共同体」と表現し

早稲田大学ビジネススクールの「ケースメソッド教授法」に参加

ケース教材とは僕は経営学の先生(早稲田ビジネススクールのMBAコース)なのだけど、ちゃんと経営学を学んだことはない。 経営学でよくあるやりかたで、企業や企業人の意思決定を、背景含めて完結かつ過不足なく記述した「ケース教材」というものをつかって、経営の追体験や、「この意思決定どうよ」みたいなものを討議したりする。 ケース教材は工学系の論文みたいなもので、査読入れてちゃんと書かねばならず、これが書けるのも経営の研究者のウデの一つだ。 僕の授業では、僕自身がビジネスの当事者で、

UC San Diego & 早稲田連名での修了証が届く。

無事プログラムを修了したので、カリフォルニア大San Diegoと早稲田大学連名での修了証が届いた。 MicroMBAというのはアメリカの大学でよく見られる資格(たいていは、理系学生に一通りビジネスの素養を身につけさせる手軽なMBAコース)で、ビザのスコアが上がるほど国際的に一般的ではないけど、ある程度の範囲では通じるのはありがたい。 半年に1度、年に2回やっています。 お値段以上の良いコースなのでぜひ受講しましょう!

#MicroMBA 第6回 最終回 実験 experimentation 行動経済学とデザイン思考は同じもの(言葉で終わるものはなく、行動とフィードバックこそが思考をつくる)

6回のMicroMBA講義も今回が最後。最後のテーマは「実験」だ。 Sally Sadoff先生は経済学の専門家。 計6回の講義内容レポートはここにまとめた。 実験は圧倒的な効果があるが、ちゃんと実験することそのものがけっこう難しい今回のテーマはデザイン思考の講義とかなり通じるところがある。実験とはつまり、やらないと理解できないことを試行することだ。つまり行為が実験だ。 それは圧倒的な効果があるが、結果を受け取って再試行することではじめて意味を持つ。その全体をちゃんと行う

#MicroMBA 第5回 Strategy

MBAの授業も後2回。きょうの授業は戦略。残念ながら先生がZoomログインになにかのトラブルが合ってスタートが10分ぐらい遅れた。 全6回の講義内容はここにまとめてある。 今日の授業は戦略。戦略とはなんだ?僕の理解では、戦略とはゴールで、経営は意思決定そのものだと思っている。 なんでもやったほうが良いんだけど、どういうゴールをどういう優先順位で目指すかが戦略だ。 今日の授業の戦略は、特にマーケティングのことを中心に扱うらしい。「何かの目的を達成するためのアクション」が戦

#MicroMBA 第4回 Design UXという概念の総本山、カリフォルニア大DesignLabのマイケル・メイヤー講義。 誤解のほうが本質より広まってて残念な「デザイン思考」とは何で、どう実現するか

過去6回の講義はマガジンにまとめた。 超豪華、DesignLabのマイケル・メイヤー本人が先生カリフォルニア大Design Labの教授で「誰のためのデザイン」のドン・ノーマンとも論文を共著しているマイケル・メイヤーはこのMicroMBAコースを早稲田大学と共催しているUC San Diego Rudy schoolの先生でもある。 なので、今日の広義はマイケル・メイヤー本人から講義をしてもらう。彼が経営であるRudy Schoolで先生をしている意味と同じで、経営やりたい

#MicroMBA 体験03 財務諸表を読もう ビジネスモデルを財務諸表から推測し理解できるようになるには

過去6回の講義レポートはここにまとめた。 MicroMBA授業もこれで3回目。今日のテーマは財務諸表。バランスシート(貸借対照表)とか、PL(Profit/Loss 損益計算書)、キャッシュフロー計算書の3つを読めるようになると言う話だ。 実は2つ前の会社で6年間経営企画にいて、前職でシンガポールでの法人立ち上げをして、現在も香港で個人企業を経営しているので、この手の書類を見るのは初めてではない。香港での決算は英語なので、会計用語もすこしはわかる。なので、今回の授業はMB

#MicroMBA 体験02 脳科学とマーケティング 「どう感じるか」とマーケティングの関係を理解して、「本能的にほしい」を目指す

脳科学を使って、「同じワインを、$10と$90と別の価格を伝えてランダム化比較試験をし、脳波を確認してどう感じるか計測しながら飲ませる」みたいなメチャメチャ面白い実験データがでる。好ましいと感じているときと嫌悪感を感じているときで、脳の活動する場所は違うらしい。 課題はサンディエゴ大のDr.Umaの資料 今日の講義は、アメリカからつなぎに来るDr.Uma。 脳科学と経営どっちも博士号を持っている面白そうな人だ。 資料は2つ。1つは前回のブログでも紹介した、脳科学とマーケテ

#MicroMBA 体験01 経営学ってどんなことを勉強するの?UC San-Diego/早稲田のコースを受講する

全6回の講義はここにまとめました。 僕が非常勤講師をしている早稲田ビジネススクール(以下WBS)の正式名称は、早稲田大学 大学院経営管理研究科だ。経営と管理について研究している。 僕の講義「深センの産業集積とハードウェアのマスイノベーション」はMBAコースに位置づけられている。MBAは経営学修士、つまり修士だ。 僕の講義は、内容のアカデミックな興味深さと実用性で、まあまあ評判がいい。実際に深センのInsta360で働き、今はTicTok Japanで働いているAgatha