丹羽隆志について、これまでの建築プロジェクトで知るnote
丹羽隆志です。建築家としてベトナムと日本を拠点にアジアで活動しています。
「Visualize the Values=価値の見える化、Weaving the Values=複数の価値を織り上げて空間化、Sharing the Values=価値の共有」をテーマに、プロジェクトができる前と後でうかびあがるオリジナルな価値について日々考えデザインしています。たとえば、地域の歴史と文化、敷地の気候と環境、建物の機能と空間、そしてクライアントが作り出す新しい価値。それらが鮮明になることでできあがるユニークな建物をつくっていくことを楽しみにデザインに取り組んでいます。
まずは建築家としての自分がなにものか知ってもらうためには、経歴をテキストで説明するよりもプロジェクトを見ていただくのがわかりやすいと考えました。
そこで、これまでやってきたプロジェクトの中から、メディア掲載されているものを新しいものから紹介しています。
なお、わたしたちのオフィス、Takashi Niwa Architects Vietnamおよび丹羽隆志アーキテクツ・ジャパンに関してはこちらのウェブサイトをご覧ください。
では、プロジェクト一覧をお楽しみください。
【現在】Takash Niwa Architects (NIWAA)にて | 2018-
<ヒカリコンプレックス, ビンズン新都市, 2022年竣工>
ビンジュン新都市の中心、ベカメックス東急のフードコンプレックス、ヒカリの拡張計画です。
「Made To Enlighten(気づきの創出)」をビジョンに掲げ、新都市の中での生活スタイルを啓発するさまざまな試みがなされています。中心の池を廻る15のレストランの周囲にはエディブルガーデン(食用景観)をコンセプトに果樹をランドスケープに採用。コンポストやアクアポニックスによってレストランから出たゴミが植物に還元される仕組みに挑戦しています。人が、食物が、水が循環する。新都市の中心から発信されるメッセージです。⇒ベカメックス東急ニュースリリースへ
2021年、ベトナムの建築系メディアASHUIの選ぶ賞でFuture Project of the Yearを受賞しました。
<Hue Hotel Wave Front, フィリピン, 2018年->
フィリピンの太平洋に面したサーフスポットに臨む敷地で計画している4つ星ホテル。地域の住民や周辺リゾートのゲストも敷地内を通って海へとアプローチでき、サーフィンという文化の拠点となるようデザインされたホテル。
<ラ・サイゴン歩道橋, ホーチミン市, 2020年->
マジェスティックホテルの斜め向かい、ホーチミン市の1区から新都市トゥーティエムにかかる歩道橋です。2020年、国際コンペで最優秀賞(長大基礎地盤ベトナム社と共同)。現在、実現に向けてホーチミン市人民委員会と打ち合わせをすすめています。
「ラ・サイゴン」はベトナム語で「サイゴンの葉」。川にかかる1枚のニッパヤシの葉のようにホーチミン市の風景をつくっていきたいと考えています。
<Ark Pavilion for Pizza 4P's, ハイフォン市, 2020年>
ハイフォンに新しくできたイオンモールの敷地内のピザレストラン。7mの吹き抜けにハイサイドライトから落ちる柔らかい光が港湾都市ハイフォンの素材を照らし出します。
<一風堂ベトナム, ホーチミン市, 2019年>
ラーメン一風堂のベトナム一号店です。ベトナム製の箸と力強い生きた緑を使ったスクリーンが特徴。
<Pizza 4P's Phan Ke Binh, ハノイ, 2018年>
ハノイの風景を彩る鋳物のフェンスを使ったスクリーンと楕円形の壁によって庭とつながるピザレストラン。
動画もあります。
<CLTアーバンパビリオン, プロポーザル提案, 2018年>
ヒノキの直交集成板(CLT)のパネルを最大幅で最小限の加工で使うことを考えた建物のデザイン提案。(Worklounge 03- と)
丹羽隆志 | Takashi Niwa として
<The Lantern - panasonic nanoco gallery, ハノイ, 2016年>
ベトナムのテラコッタでできた安価な通風ブロックを使ったルーズなダブルスキンが特徴のギャラリー。(VTN Architectsと)
【30代】Vo Trong Nghia Architects (VTN Architects) ハノイオフィス代表+パートナーとして | 2010-2018
■ヴォ・チョン・ギアとともに主任建築家としてデザインしたもの
<Green Cityhall, バクニン, 2015年>
新しい工業都市バクニン市の新都市に計画された市庁舎と市民センター。緑のランドスケープを上層階まで登らせ、緑をまとったグリーンタワーを作ることで新都市の発展の方向性を提案しています。
<Farming Kindergarten @ Pou Chen Shoes Factory, ドンナイ, 2013年>
靴工場の職員の子どもたちのための幼稚園。3つの中庭と一連なりの屋根が500人の子どもたちの活動を最大限に引き出している。屋上は菜園として使われ、日々子どもたちを育んでいる。
こちらで日本語インタビューが見られます。
<Green Renovation, ハノイ, 2013年>
築15年の西向きの住宅を緑のファサードで改修したプロジェクト。改修後、環境が良くなっただけでなく電気の使用量が半減しました。
<Castaways Island Resort, カットバ島、ハイフォン, 2018年>
離島に作ったバックパッカーのためのリゾート。竹のHPシェルのレストランホールとフレーム構造のゲストハウス。
<Vinata Bamboo Pavilion @ ロイジェントパークス, ハノイ, 2018年>
日系サービスアパートのプールサイドの竹のパビリオンとランドスケープデザイン。
<Roc Von Restaurant, ハノイ, 2015年>
ベトナム南部の曲がる細い竹と北部の真っ直ぐで太い竹を構造で組み合わせた初めての竹構造です。半屋外の弧状のダイニングスペースです。
<Kontum Indochine Wedding Restaurant, コントゥム, 2013年>
中部の高原都市の中心に作られた結婚式場。ベトナム中部ビンディン省のピンク色の御影石を外壁ルーバーとして用いています。
<Dailai Conference Hall @ フラミンゴ・ダイライ・リゾート, ヴィンフック, 2013年>
リゾートホテル内に作られた、北部の長くまっすぐな竹を使った最大スパン15mの会議場。
■VTNにてチームとして携わったもの
<Chicland hotel, ダナン, 2019年>
の外壁が特徴的な海に面した4つ星ホテル。
<Expo Milano 2015 ベトナム館, ミラノ, 2015年>
ミラノエクスポに参加したベトナム国のパビリオン。ベトナム産の竹を用いたマッシュルムーム柱で作られた展示部の森と建物上部の生きた樹木で作られた森の2層の森を作りました。
<Naman Retreat, ダナン, 2015年>
海沿いの五つ星ビーチリゾート。レストランや会議場など公共施設は竹構造、客室などの滞在施設は生きた緑を用いた建築として低層として設計し、工期をおさえながらベトナムの村的なスケールのランドスケープを実現しています。
【30代おまけ】:「緑のプロジェクト」と「竹のプロジェクト」についてもっと知りたい人へ
丹羽がかかわり、寄稿もしている下記の書籍・雑誌では、よりくわしくこれらの取組みについて知ることができます。
『Going Green With Vertical Landscape, Images publishing, 2018年』
巻頭言で緑化建築の可能性について寄稿しています。(英語です。)
ベトナムに来てとても魅力的に感じることのひとつが、ベトナムという文化の源流になっている力強い緑の力です。亜熱帯から熱帯にかけてひろがるベトナムの灼けるほどの日光とふんだんな水。これらによってはぐくまれた植物を用いた奥行のある文化をもつベトナムには、生きた緑というレイヤーをまとった緑化建築がとても似合います。
世界的には緑を建築にまとわせるのはファッション的な要素が大きいように感じています。その中でベトナムや熱帯地域でなぜ、緑を使うのか。冬寒くなるヨーロッパや日本など高緯度の地域で植物を建築に使うのと何が違うのか、自分なりに考えたことを巻頭に書かせていただきました。選ばれたプロジェクトも多様な緑化方法がセレクトされた良書になりました。
『a+uマガジン2016年7月号, a+u, 2016年』
VTNで担当したプロジェクトとともに、「コラム:21世紀のグリーン・スティール:竹」と題して、VTNの竹建築のとりくみについて説明した文章を寄稿しました。
VTNの竹建築がなぜ他の竹建築とくらべて魅力的なのか、デザインとともに建設段階においてどういう取り組みをしているのか、わかりやすく紹介できたと思います。竹建築に興味ある方には読んでいただきたい文章です。
(なお、この書籍は絶版のため、高額になっていますので、近場の建築系の大学図書館などでご覧いただければと思います。)
【20代】岡部憲明アーキテクチャーネットワークにて | 2005-2010
建築家として、主に下記のプロジェクトに参加しました。
岡部憲明さんのもとで、建築デザインだけでなく、橋の欄干やプロダクトデザインに関わることができました。これらのプロジェクトを通して、幅広いものをデザインするアプローチを知ることができたのは大きな学びでした。
そして、現在にもどり、これからのプロジェクトへ
その他のデザイン中のプロジェクト等は公式ホームページ、facebookおよびInstagram、youtube、Linked-in等へアップしています。下記リンクを参照ください。
Takashi Niwa Architects 公式ホームページ
https://takashiniwa.com/
youtube
Linked-in
この自己紹介ページは、随時アップデートしていきます。
リンクの多くは、英語建築メディアであるDezeen, Designboom, Archdailyになります。これらの英語サイトやベトナム語サイトは、GoogleのChromeをお使いであればリンク先で右クリックをすると、「日本語に翻訳」という項目で翻訳ができます。
初投稿は2021年1月3日。直近のアップデートは2021年4月10日です。
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