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❨191❩1972.3.10 金 曇 オクタビオの助手(Peru:Lima)

この家に世話になって一週間。
2~3日のつもりが、積もり重なってしまった。

疲れも抜けた気がする。
胃の方が もう少しというところ。
毎日の様に町を見て歩いたり、買い物に出かけたりしている。

今日はリマから130km北の町まで、オクタビオの助手になって、ビジネスに出かけた。

持って行ったマネキンが全部売れ、彼は今日一日ホクホク。
中国料理の店へ連れて行ってもらったり、映画に行ったりで、俺までホクホク。
全く気のいい男。

今、この俺のいる横で彼は、日蓮正宗の題目をあげている。
朝晩いつもこうして30分位椅子に座る。
深い信心を持っている。

俺にはまだ、仏教、いや、信仰ということがピンと来ない。

もし俺が宗教を持つようになったとしたら、その時は全ての夢が破れ去った時か、又、自分の力が信じられなくなった時だろう。

生涯神仏に救いを求めなくても生きて行ける人間になりたい。

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