やっぱり僕にはコミュニティしかない
こんにちは!
コミュニティデザイナーのてぃらです。
コミュニティ事業をはじめて2年が経ち、なんとか7月に独立に成功。
今はコミュニティに関わるプロジェクトに複数社に参画させていただきながら、ぼちぼち生きていけてます。
独立して2ヶ月が経ち、改めて「自分にはコミュニティしかないなー」と思うばかりなので、本当天職に出会えたとしか言いようがありません。
何かとコミュニティに縁があるということで、改めて今後に向けて棚卸しをしていこうかと思いますので、ぜひ暇な方はお付き合いください。
コミュニティは稼げる
いきなり成金野郎みたいなタイトルですみません。
でもコミュニティは本当儲かるんです。
コミュニティが盛り上がり始めたのが2017年くらい。
それから「コミュニティマネージャー」を名乗る人が増え、今やWontedlyを見るとコミュニティマネージャーの求人が沢山増えてます。
去年見た時は4.5件ほどだったのに、今見ると20件を超えるくらい。
これからビジネスの領域でもコミュニティが求められるようになることは言うに及びません。
しかし、コミュニティが上手くいっているという事例は全然聞かない。
むしろ、「上手くいかなかったので辞めた」という声の方が多い印象。
私の感覚では、コミュニティを運営できる人材はぼちぼち増えてきているものの、コミュニティを設計できる人材がまだまだ少ないと感じます。
コミュニティが上手くいかないほとんどの理由が「設計ミス」によるものだと、色んなプロジェクトに参画する中で思うようになったからです。
何をするにしても、「目的」が明確で、その目的に達するための設計や線引きは非常に大事なのだと最近は感じます。
金にならないということは間違えている
話は少しそれますが、市場主義には「いいものをつくってちゃんと売れば儲かる」と言う原理原則があります。
格差社会がなんだと言われながら資本主義がずっと続いている理由は、「商売」がいいものを生み出し、その循環により経済が発展しているからだと思います。
今のコミュニティ界隈を見てみると、あんまりコミュニティマネージャーにお金が集まっているような仕組みはまだまだ成り立っていない。
正直コミュニティマネージャーが資本主義と向き合うことに対する甘さがあるということが事実であると思います。
言い換えると、「価値提供」に対する甘さ。
「いい人」であるコミュニティマネージャーは口を揃えてこう言います。
「人と人の繋がりが大事だ」
「心理的安全性の高い場づくりが大事だ」
「メンバーの個性を尊重した運営が大事だ」
「お金が介在しない、”感謝”が循環する社会をつくろう」
言ってることは間違っていないと思います。
確かに個性を活かしあえるような運営や、感謝が循環する文化をつくることは大事だと思います。
しかしそれは手段であって、目的ではありません。
企業で利用するコミュニティも、地域創生のためのまちづくりも、個人が開設するオンラインサロンも、全て「稼ぐこと」が究極の目的です。
利益を産まない顧客コミュニティは人件費を垂れ流し、結果的に企業全体の雇用力を失います。
利益を産まない地域創生は「それっぽい活動」をゆるゆる続けながら、優秀な人材が流出、結果的に人口が減少していきます。
お金を取らない無料オンラインサロンはただただ負荷となり、生活が苦しくなってそのうち「辞めます」とメンバーに告げます。
つまり、儲からないコミュニティ運営は本質的ではないのです。
本当にメンバーを大事にしたいのであれば、コミュニティを続けることが大事ですし、続けるためには稼げることが必須要素となります。
その先でしか、「個性を生かす」や「心理的安全性」は通用しないのです。
生産者と消費者の間に「信頼関係」を育むことがコミュニティの役割
改めて、コミュニティの役割とはなんでしょうか。
私が考えるコミュニティの役割は生産者と消費者の間に「信頼関係」を育むことだと考えています。
企業の場合であれば、顧客コミュニティを通して企業理念や歴史、そして製品に対する想いを顧客に知ってもらうことで、「この企業は信頼できる」と思ってもらうことができ、結果購買行動に繋がります。
地域の場合であれば、職員と市民が一緒になって地域を盛り上げるためのアイデアを出し合ったり、地域の歴史を知ってもらうことで、「この町が好きだ」と思ってくれるようになり、その思いが「地域創生」に繋がります。
人は「不透明」であることに対して嫌悪感を覚えます。
だからこそ、可能な範囲でオープンソース化を進め、消費者や地域市民が自由に意見を持って参加できるような仕組みを作ること自体が「信頼」を得るきっかけにつながるのです。
信頼は顧客の推奨行動を呼び、推奨行動は新たな顧客を呼んできます。
そうやって信頼の連鎖がお金の循環を生み出し、結果的に企業や地域が持続的に利益を得られる仕組みが出来上がります。
この信頼の連鎖を巻き起こすことがコミュニティがもたらす最大の役割です。
「顧客から金を撒き上げる場所」でもなければ、「ただただ居心地が良いだけの場所」でもありません。
コミュニティにかける思い
コミュニティにはまだまだ可能性が眠っています。
かれこれ2年コミュニティに向き合っていますが、まだまだ奥が深い。
僕はコミュニティをもっと稼げる職種にしたい。
そうすればコミュニティ挑戦する人が増え、結果的にコミュニティ全体が盛り上がり、信頼の循環が企業や地域を通じて生まれていく。
コミュニティに向き合うことは人に向き合うということ。
人に向き合うということは、やさしくなれるということ。
今の競争主義は若干息苦しいかなと思っています。
シンプルな勝負になると、やっぱり強いやつが勝つし、そもそもが不利で向いていない人もきっといると思います。
だからこそ、「生きづらい」と思う人も増えている。
良いコミュニティをつくることに競争原理が働き始めれば、その競争の勝者はきっと「やさしい奴」です。
そんなやさしくて、人を大事にする人が企業戦略やマーケティングに深く関わるようになれば、きっと資本主義はもうちょっとやさしいものになる。
という訳で、これからもコミュニティを追求します。
資本主義の市場原理に乗っ取りながら、もっと単価を上げて、コミュニティの相場を上げていきます。
そうすればいつか、もう少し世界がやさしくなること信じているから。
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