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#講釈の豚⑧

※いつも撮らせて頂く皆様に感謝を込めて※

ピントと許容錯乱円

「ガチピン」「バチピン」という
エエ加減な世界

写真はピントが命です
でもピントが全てではありません
今回はそんなお話


百華夢想2022ソーラン西8ステージ

ちなみに冒頭の祝禧の写真
百華夢想さんのソーラン
(正確には)ドコにもピント合ってません
スゲーシンプルに云うと
ソレが許容錯乱円(径)のマジックです
合った方が良いんですが
合わなくてもなんとかなる
鑑賞サイズにより合ってる様に視える
ソレが許容錯乱円(径)の不思議です

燦-SUN-彩夏祭2022

現在カメラの
オートフォーカス(以下AF)の機能は
目覚ましく進歩し、被写体認識や瞳AFやTOF(赤外線計測)等の
様々な進化が進んでおりますが
撮影者の欲求に応える為に性能は
益々向上して行くと思われます

自分も新しい機材には興味津々ですが
実はよさこい撮る上では
ソコまで機材性能向上に期待しておりません
壊れたら勿論買い換えるんすけどね

下の無何有の郷さんは
何処にピント合わせたと思いますか?
瞳認識だと誰に合うか選んでる暇もない
撮れなきゃ意味はないので
シンプルにど真ん中です

無何有の郷 2018バサカニ

AF性能は撮影結果を確率で補ってはくれるし
楽には撮れる様になったんですが
最大限にAF能力を発揮させる状況に
自分のよさこい撮影ではならないってのが
分かってきたからです

ソコでのキーワードが
「ガチピン(バチピン)」「被写界深度」
「許容錯乱円」です


誤解を恐れずに云えば
自分は「ガチピン」という言葉を
人生で一度も自分の写真に対して
他人の写真に対して使った事が有りません
写真を評価する文言として無意味だと
個人的に思うので

ソコで評価の足切りする事が
嫌いなのでそうなったんだと思います
ピントがバッチリでも面白くない写真は
何枚撮っても意味がないという
自分の拘りみたいな
(或る意味ハッタリ)

DanceCompanyREIKA組2017あっぱれ富士

REIKA組さんの写真
特定のポイント狙って撮ってません
一番合焦し易い鉢巻の刺繍らへんだと
全体にボヤッと深度内入るな、とか
動きに遅れるの嫌なので
タイミングだけの勘です
( ゚ー゚)←適当


「被写界深度」「許容錯乱円(径)」という言葉

何れも端折って云うと
被写界深度は写真の上で
ピントの合ってる様に「視える」範囲
許容錯乱円(径)は
各鑑賞サイズに於ける
ピント合ってる様に「視える範囲」の限度

天狗ぅ 豊川おいでん2017

天狗ぅさんは背中に合わせて
顔は滲んでますね
いや、コレでソフトなのでエエんす、個人的に

極論すると自分は
Twitterとかの鑑賞サイズ(HDサイズ)とか
ソレで必要なポイントが見えてれば
後はピント云々は全くどうでも良いのです
フォトコンテストプリント用なら
四つ切ワイド程度とか

かんしゃら 2019梅ノ辻競演場

瞳AFもそうですが被写体認識の
コンティニュアスでトラッキングするより
例えば瞳と同じ距離を被写界深度内に収めて
タイミング合わせてレリーズする方が
撮れる場面が増えるんです
上記のかんしゃらさんもそうです

コレ何の撮り方に近いかというと
撮り鉄必殺の置きピンですね
MFで距離測って置いておく代わりに
AFで必要な場所に合わせておく

奄美連合萩組2018火の国

AFは(位相差)は基本ラインセンサーです
縦線を検出してフォーカス合わせます

基本は衣装の縦線=瞳の場所を探して
狙っておけば良い
レフ機のクロスセンサーは
センサーを縦横配置してます
横線も検出するので多少安心です
合わない場合は斜めにするだけでも
捕捉力は全く変わります

自分が斜めの写真がやたら多いのも
結果的にそう云う処が影響してるのかと

よさこい連「わ」2017 ゑぇじゃないか祭り

ミラーレスのハイブリッドなんちゃら
とかは縦線のラインセンサーと
コントラストAFの組み合わせなので
実は横線には弱い(ココ教科書に出ますよ
)

極論すると
ガッチリピントが合った写真って
止まってるるんですわ、自分の中で
今の画素数の写真の等倍データだと

逆に云うと私の写真が
シャッタースピード速く
動感を求めてるのに
ブレが全くない(動いてない)は邪魔になる

突風2019火の国YOSAKOI

撮りたい瞬間予測して先回りするスリル
ソレが自分の撮影の楽しさになってます
勿論失敗沢山します
でも位置を予測して合わせに行って
結果オーライも沢山撮れますから( ゚ー゚)♪

ピントがガッチリ合う
ブレてない写真撮る為には連写でコマを
拾わないと無理
ソレって欲しいタイミングと合わないんすよ
自分の経験的に(下手なだけとも云える)

かんしゃら2019梅ノ辻競演場

前ボケの隙間を掻い潜って視える何か
そう云うスリルが自分は好きなので
万人向けではないかも知れませんが

ガチピン=ガッチリ写ってるってのを
自分は人間を撮る時に求めてない(捨てた)から
そう云う好みというかスタイルと
思って頂ければ幸いです

後は写真を皆様各々がどう考えるか
ガチピンじゃない写真をボツにするか否か


レンズの光学的にセンサー画素数に対して
解像の限界近い画素ピッチは4.0μm
APS-C機の2400万画素で3.9μm
フルサイズ機の6000万画素で3.8μm
もう人を撮るには解像力は実は一杯
後は現像エンジン側でシャープやコントラスト
ゴニョゴニョしてるだけ

NoStyles ど真ん中祭り2019どうとく

カメラのレンズは解像出来る限界が有る
じゃあその先までナンで高画素化するのか
って云うとノイズも微細化されるとか
AFポイントも更に埋込多点化する為とか色々

後はもう色収差とか
周辺まで良好な画質とか、ソレに伴う
位相差AFの捕捉力向上とかでしょうが
解像力向上は引換に
諸収差を利用したボケの良さを
両立させる難しさを意味して居ます

そんなに高性能レンズじゃなくても
チャンと写ってるんで大丈夫です
私の写真を見れば分かる(大きく出たぞ)

TACYON2018ドリーム夜さ来い
ぬまづ熱風舞人2019東海道

二人ペアが目の前に来た場合
あなたはどうやってピント合わせますか?
フォーカスポイント動かしても良いでしょう
瞳AFやら絞って両方が深度内に入れるのも
ソレより両方にピントの合う位置を
探して焦点距離と深度の関係を
身体で覚えてみると
もっと沢山撮れる場面が増えます

天空しなと屋しん2019梅ノ辻競演場

前に突っ込んでくる演舞の
ドコに合わせるのが最適か?
瞳でも良いでしょう、中心狙うのも
でも動きを先回りして顔が被写界深度に入る
足の部位、例えば膝を狙うのが光速流

何が違うか?被写体認識AFをロストしたり
次の動きにリニアに合わせたり
他の場所の顔へフォーカス跳んでいかない為に
カバーし易い位置を狙うと
次の展開がやりやすいのです

色々偉そうに書きましたが
自分はそうやって撮ってます
人と違うタイミングを収めたい
そうしているウチに今の形になりました

笑゛豊川おいでん祭2016

皆様も好きな形を追求してみると
また違った世界が見えるかも知れません
責任は持てませんが…( ゚ー゚)←逃げた


今回はココまで
次回は実は自分にとって最重要な
「写真の選び方」の講釈です

もう少し豚の戯言にお付き合い下さい

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