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Rizの「場づくり」について気を付けていること

先日「Rizを作る時に何か気を付けたこととかはあったんですか?」と聞かれて、そういえば色んなことを考えて作ったなぁと思ったので、今日はそれをまとめます。

1. 「遊び場」と「学び場」は絶対に分ける

フリースクールの役割は、主に「遊び」と「学び」の提供です。

一緒に遊んだり、学んだり。
さまざまな体験を通して、子どもたちの生活をサポートしています。

ただ、この「遊び」と「学び」は、とても共存が難しいんですよね。

今は勉強を頑張りたい。でもみんなが遊んでるから、つい交ざりたくなっちゃう……。
テストが終わったから勉強はお休み!でも勉強してる人もいるし静かにしたほうがいいよね……。

だから「遊び場」と「学び場」は明確に分けています。

玄関から入って右に進むと遊べるスペースがあり、左に進むと勉強スペースがある、みたいな感覚。

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子どもやスタッフの人数によってはコミュニティスペースで一緒に勉強するような場合もありますが、「勉強したいなら勉強を、遊びたいなら遊びを、それ以外にもあなたに合わせた過ごし方を選んでいいんだよ」ということは伝えられるようにしています。

2. いくつかの「島」を作る

フリースクールに来てくれる子の中には、「誰かと一緒にいたい」気持ちを持ちながらもコミュニケーションに不安を感じていたり、気を遣いすぎて人との関わりですごく消耗したりする子がいます。

そういった子にとって「人と関わる場しかない」のは、わたしたちが想像する以上に負担を感じるものなのです。

フリースクールは、人と接するための場所。
コミュニケーションに慣れるため、トレーニングするような側面も持っています。

しかし、何よりも大切なのは、子ども自身が来たいと思える場所であること。

みんなが過ごす大きなテーブルからは少し離れたミニテーブル。
気持ちの良い風が吹き抜けるベランダのベンチ。
音も遮断できる、小さな部屋。

子どもたちが一人になれる、いくつかの「島」を作ることで、その子なりのペースで人との繋がりを持てるようにしています。

3. 本棚は遊び場と近く

わたしは、できればたくさんの本を読んでほしいと思っています。
本は様々なことをわたしたちに伝えてくれるし、何よりわたし自身にとって、読書はとても貴重で愛おしいおこないだからです。

でも実際、わたしたちにできるのは「待ち伏せ」だけなんです。

子どもたちが過ごす空間の近くに、いろんなジャンルの本を置いておく。
スタッフが進んで本を読み、子どもたちに感想をシェアする。
新しい本を仕入れる時は、子どもたちにどんなものが良いか聞いてみる。

だって、子どもの頃に大人から薦められた本なんて覚えてないでしょう。

子ども時代に読んで覚えてる本って、だいたいが「自分で選んで読んだもの」なんですよね。
人にお薦めされたものだとしても、自分から「何かいいの教えて!」と言ったなど、何らかのアクションを起こしていることがほとんどだと思います。

だからこそ、いつか子どもたちが読書に興味を持った時のために、本棚は子どもたちに近い場所に置きました
結果的に読書が選ばれなくても良い、くらいの気持ちでね。

4. 家具は低く

子どもの中には、「大きなものが苦手な子」が一定数いると感じています。

怖い。
圧迫感がある。
なんとなく嫌だ。
不安になる。

だから、家具は総じて低めのものを選ぶようにしています。

Rizにある家具のうち、わたしの身長(152cm)を越えるのはロッカーと本棚のみです。それも、ちょっと見上げるくらい。
その2つも、威圧感を出さないために薄い色のものを選びました。すべては、子どもたちのために。

5. 遊び場の境界線は曖昧に、学び場の境界線はハッキリと

家具の区切りは人の区切りだと思っています。
イスに座ればその周り半径1mくらいが自分のスペースになる、みたいな。
そしてその区切りは、時に自分を守る盾に、時に他者を妨げる壁になる

だから、なるべく壁を減らしたい交流スペースでは区切りが曖昧になる家具を、なるべくスペースを守りたい学習スペースでは区切りが明確になる家具を置いています。
ざっくり言うと、交流スペースはローテーブルとクッション、学習スペースは勉強机とイスのセットをいくつか、という感じです。

交流スペース

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6. よりシンプルに、より親しみやすく

Rizの交流スペース・学習スペースには、時計がひとつも置かれていません。
これは動くものがあるとどうしても気になる子への配慮をした結果なのですが、Riz全体として、シンプルな内装を心掛けています。

Rizが提供するのは、「日常」です。
だからこそ、子どもたちが毎日訪れ、1日に5時間過ごしても疲れないような空間にしたいのです。

刺激よりも安心感。
賑やかさよりも穏やかさ。
お洒落さよりも親しみやすさ。

必要最低限のものしか置かないのは少し味気ないので、小さな置物や観葉植物は置きますが、あまり騒がしくならないよう気を付けています。

※子どもたちの創作物(折り紙や絵など)は別物で、すべて目に見えるところかすぐ手が届くところに置いています。かわいい。

Rizの場づくりにおける最優先事項は「子どものため」

わたしたちにとっての便利さと、子どもにとっての居心地よさがトレードオフになるならば、わたしは迷わず後者を選びます
Rizは子どもたちのための場所として存在しているのだから。

だからこれからも、子どもたちがより居心地よく過ごせるように、小さなところから気を付けていきたい。そう決意を新たにして。

TOP画像は、Rizのベランダから見える青空。
ベランダに敷いた人工芝が陽の光をたーっぷり蓄えてくれるので、まったりしながらこの青空を見ているだけですごく癒されるんです。

Rizにいらっしゃる機会がある際には、ぜひ。

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好きな小説は『海の底』
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フリースクールRiz代表&CN(note)O(cotreeのひらやまさん任命) 不登校の子どもに居場所と学習機会を提供するために活動しています。noteは主にフリースクールの子どもたちに宛てて書いています。ポテチののり塩が好き。 お犬と映画があれば生きていける。

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