中之島備忘録 令和4年3月24日木曜日
雀が木の枝で激しく鳴いていた。誰かを呼んでいるような必死の鳴き声だった。
その声に呼応するように大きな鳥が川から、ふえーと鳴いた。姿は見えなかったので、それが本当に鳥で本当に大きかったのかどうかは想像するしかない。
鉄板を規則正しく叩く音がする。ひどく荒々しい。大きな決心をしたような裏切りのないしっかりした音だった。その音は決してこの日常に馴染んではいないけれど、誰も気がつかない。私のように気がつかないふりなのかもしれないけれど。
暖かい太陽の光はじっと受けていると暑いくらいだ。
花粉のせいか鼻がむずむずしてきた。もう少し耐えられるような気もしたがそろそろ立ち去ることにした。
足元で、たんぽぽが大地を抱きしめるようにして咲いていた。
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