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お金で買えないもの

100の言語と英語の関係


フィリピン、セブ島にはご縁があって、何度か足を運んでいます。

フィリピンはアジアにありながら、
ほぼ英語圏といってもいいほど、英語を話しています。
公用語はフィリピン語とされていますが、地域で話されている言葉は100以上あって、タガログ語などは使っている人も多く、名前を聞いたことがあるかもしれません。
1986年の革命の後、マルコス大統領からアキノ氏に
代わり、翌年このタガログ語に文字が足されて公用語にフィリピン語が制定されたそうです。他地域の言葉を話す人への配慮者やアメリカの影響も長く、英語がもう一つの公用語となって、フィリピンは国際的な社会へ発展しました。子供達はもうフィリピン語が話せない子もいるらしいです。
街はビル建設があちこちでされて、とても活気にあふれていました。

分かれている居住区

また多くのmixのハーフちゃんや、移住してきた外国人も住んでいます。
Japanese、チャイニーズ、コリアン、インディアンなど。
こうした外国人は富裕層でビレッジと呼ばれる住宅街の一戸建てに住み、
入り口の門にはガードマンが立っています。身分証明書がないと
訪問を断られることもあります。コンドミニアムでは、プール付だったり、セキュリティーが24時間監視してくれたり、一番多い一般のタウンハウスなども中級層と言われています。

Shin (10) life

日本人ハーフのShinは見るからに優しそうな男の子で、
大切なものについて、いのち(い)と答えました。
さて、いのち、、どうやって写真にしようか?

以前、日本で、心と言った女の子が、
真っ赤な折り紙をハートに切ってきてくれました。
子供ながらに感心したのを思い出していると、

彼が用意してくれたのは、レントゲン写真。
自分がサッカーで怪我をした時のものだそうです。
これには参った〜と思いました。
彼のママは、もう大げさなのよ〜って笑っていましたが、
本人にはとても恐怖に感じたのでしょう。
痛い思いをした、彼にしか思いつかない素敵なセンスです。


メイドさんの家

フィリピンはメイド文化が発達していて、一般のお家でも
大抵のお家にはメイドさんがいます。
メイドさんはその殆どが貧困層で、通いや住み込み、いろいろですが
お子さんのいるママで一人で頑張って育てている方もいます。

とても朗らかでママンといったイメージの大家族でお子さんを抱えるメイドさんを紹介してもらい、訪ねました。住まいはShinくんの家のあたりから車で15分ほど離れた場所にあります。

小さいお部屋に、9人家族。
煮炊きは外でしょう。屋根がある部分は、寝るためだけのお部屋しかありません。家の中はたくさんのTシャツや洋服であふれかえっていました。
人数が多いとはいえ、何か不釣り合いなイメージです。

後から教えてもらいましたが、
フィリピンでは、モノを捨てることはなるべくせずに、
必要な人にあげたり、寄付をしたりすることが当たり前になっているようです。だから会員制のゴルフクラブの ポロシャツや特別な機会にもらえるキャラクーのぬいぐるみなどがこうした地域でもたまに見られます。

7歳になるMarkはmy parents & my lifeと答えました。
お姉さんのJurianaは9歳。彼女は 「The important thing is to have a dream」(大切なのは夢を持つ気持ち)だから、ambition。

Mark Vincent (7) my parents and my life
Juniana Marie (9) ambition

600人ほどの日本でのインタビューで、誰一人として出てなかった言葉です。車でたった15分のこの場所は、角を曲がった途端にガラリと雰囲気が変わりました。バラックというのが正しいかわかりませんが、この中へは
同行した他の方は入りたがらなかったので、もっと英語が話せたら、、せめて今だったら、、もう少し詳しい話が聞けたと思います。

This is where the poor people live.ここは貧困層の住むところですよ、という言葉だけは聞き取れました。それでもやっぱり子供達はみんな元気だし、私に向ける視線も何も変わりません。程なくしてShinくんのママが心配して迎えにきてくれました。


real darkness

この話には後日談があります。
日本に戻り2ヶ月ほどして、プリントを差し上げるために連絡したところ、あの後、Jurianaたちの一家は忽然と姿を消してしまったとという話をb聞きました。

ーどうして?
ー事情があったのでしょう。。まあ良くあること、、ですよ。
現地の方はそう言っていましたが、私はとてもびっくりして、ショックだったのを覚えています。「ambition」はどこへ向かうのだろう?

タンザニアで出会った子供達は、支援がないと生きられないぐらい
何もなかったけれど、それは比べるものが何もないということでもあって、目の前で否応なく比較せざる得ない環境にありながらも「ambition」「my life」と言える強さを忘れないで生きていてほしいと願います。














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