PART2 株式会社TDK「受け継がれるイノベーティブなDNA」

カセットテープで世界を席巻したTDKは、需要が蒸発していくなかHDD(ハードディスクドライブ)ビジネスで再生したが、そのピーク時に次世代の主力ビジネス創出にむけ動き出した。
販売好調時に新規ビジネスを創出することは至難の業だ。
この難しいミッションを与えられたのは当時、長野県にある浅間テクノ工場長だった石黒成直社長である。
「HDDの読み取り技術はセンサーとして有望であることは薄々わかっていました」
 それをどうカタチにするのか、どの市場を狙うのか。たった4人で進めていたプロジェクトメンバーには、ひとつ決め事があったという。
「どうせやるなら最難関の扉を叩こう」
TDKは車載センサーに狙いを定めた。そして世界最高の自動車部品メーカーであるデンソーとドイツのBOSHの扉を叩いた。苦労もしたが学び多き相手でもあったという。
イノベーションを起こし続けるTDKの秘密の一端が見えてくる対談だった。

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