好きのきっかけ

劇団や団体によって稽古場は違う。
今回の舞台の稽古場は私の嫌いなエリア。

何か嫌な思い出があるわけでも、その場所にまつわる悪い噂を聞いたわけでもなく、ただ体感として「あ、なんかこの辺り合わない...」と思って近づかないでいた地域。

それでも毎日稽古で向かう。

稽古はとても楽しい。お芝居すること、みんなで一つのものを作ること、とても幸せ。そして何より、キャストのみなさんがすごく好き。素敵。

好かぬ場所に好きな人達がいて好きなことがあって、私はだんだんこの場所を良く思い始めている。稽古場までの道を歩きながらそんなことを感じた今日。

そしてふと思い出した桜のこと。

日本人はなんでこんなに桜が好きなのか、私はずっと疑問だった。綺麗だけど他にも花はいっぱいあって、なんで桜でだけ花見をするのか。

しかし。

数年前、私は実家を出た。運びきれなかった荷物を載せてお父さんが新居まで車で送ってくれた。その時「桜が綺麗なところを通ってあげるよ」と、地元なのに知らなかった桜並木を通ってくれて私はえらく感動した。

お父さんは優しいけど、語弊がありまくるけど、その時初めてお父さんの、お父さんとしての感情を感じた。

からの渋谷センター街でインドカレーを食べたのも無駄に感動のワンシーン。

それから私は桜が好きになった。人並みに特別な花と認識できるようになった。桜の咲く時期、エモーショナルな出来事に遭遇する人が多いからかな、みんな桜が好きなのは。

お花見がしたいね。生ぬるい風を感じながら、夜、ふらふらと花見がしたいです私は。


あ、稽古をするということは舞台をやるんだよ😘

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