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金利などでニュースに出てくる単語の整理を!

コールレート

我が国の短期金利の代表的なもので、
都銀、地銀のほか
農林中金や信金中金、証券会社、保険会社といった
金融機関が互いに短期の資金の貸借を行うにあたって
付く金利のことです。

なかでも平時においては
最も取引高の大きい翌日物の金利水準が
指標的なデータと見なされてます。

さらには、このコールレート翌日物の金利は
その時々の金融政策の方向性を
敏感に反映することでも知られています。

例えば日本銀行が金融を緩和しようとする場合には、
金融市場に対して潤沢な資金の供給を行いますが、
このときには市場には資金が豊富にあるため、
金融機関全体としては
資金調達意欲が低下するのです。

そうすると、コールレートは下がることになります。

こうしてより低い金利(コールレート)で
お金を借りることができる銀行などは、
より低い金利で企業などに貸し出しても
採算が合うわけなので、
実際に貸出金利を下げるのが普通です。

そうすれば、
企業にとってみればより低いコストで
お金を借りることができるため、
借入れやすくなり、
これが企業全体の活動を促進するという
効果を発揮することになるのです。

翌日物コールレートは
短期の預貯金金利の先行指標としての役割を負っています。

この金利が上昇していくと、
やや遅れて1ヶ月、3ヶ月、1年といった
短期の預貯金金利が
上昇していくことになるのが一般的です。

10年長期国債の市場売買利回り

国が歳入不足を埋めるために
発行する国債のうち、
発行量が多く中心的な銘柄と目されているのが
10年長期国債です。

この国債は多くの債券と同じように
いったん発行された後、
流通市場で市場参加者によって自由に売買されます。

そこでついた利回りが、
我が国の長期金利の最も指標的な存在とされてます。

国が発行する長期国債の市場利回りが
長期金利の代表というのは、
おおむね世界各国とも共通です。

この長期国債の売買は
銀行、証券会社、機関投資家、外国人など
多くの参加者によって行われているため、
同じ日、同じ時間であっても
その利回り水準には相応の差がありますが、
銀行、証券会社などの
業者の間で取引される利回りが
最も代表的な金利として指標になっています。

多くの場合、
新発債の売買利回りが
指標的な存在とされています。

この国債売買市場では、
投資家の自由意思に基づいて取引が行われており、
基本的には
『これから値段が上がりそう!』
『株などは今リスクが高そうだから
とりあえず国の保証の元で元金は保全されるので安全』
といった動機によって購入されることが一般的です。

これが長期金利の指標的な存在ということは
この利回りの変動に影響されて、国内の長期金利のほとんどが動く
といった程度の意味です。

具体的には、
この国債利回りが上がると、
政府関係金融機関の貸出金利や
期間2年以上の預貯金金利あるいは
中長期の住宅ローン金利などが
おおむね上がることになるのが一般的です。

また期間10年物の個人向け国債の金利は、
この10年長期国債の市場売買利回りを
基準にして決まる新たに発行される銘柄の利回りから、
一定の金利を差し引いた水準で決定されることでも知られます。

なお、債券一般についても言えることですが、
国債はその性格上、
人気が出て価格が上がると
逆に利回りは下がることに注意が必要です。

米国長短金利

昨今では我が国の超低金利を嫌って海外の金利商品に直接、
あるいは投資信託などの形を通じて
間接的に投資するという動きが
個人レベルでも強まってきています。

そのため、
米国の長短金利程度は
常に確認しておく必要性も増えてきています。

米国の短期金利としては
我が国のコールレートに相当するFF(フェデラルファンド)レートが
代表的な金利です。

やはり、
米国の金融機関が互いに
短期の資金の貸借を行うに際して成立する金利です。

長期金利も我が国と同じく、
期間10年として発行される財務省証券(米国国債)の
市場での売買利回りが最も中心的な金利とされています。

一緒に学んでいきましょう。

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