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株価の本質: 根本的価値と市場の動きを解き明かす

株価の真の価値とは何かを探る旅に出ましょう。まず株価というのは、一言でいえば、公開市場で取引される企業の1株あたりの価格です。企業は利益を上げ、その一部を株主に分配したり、事業の成長に再投資したりしています。これらの利益は資本として企業に蓄積され、純資産となります。企業が1年間に稼ぎ出した利益を1株あたりで表したものがEPS(1株当たり利益)です。そして、株価がEPSの何倍で取引されているかを示す指標がPER(株価収益率)とされます。

次に、企業が蓄積した利益から、1株あたりに割り当てられる純資産の価値をBPS(1株当たり純資産価値)として計算し、この数値から株価がどの程度の価値があるかを示すPBR(株価純資産倍率)が算出されます。

これらの指標、EPSとBPSは、株価の根本的な価値を示す要素といえます。EPSがマイナスであればその企業はその期間中、損失を出したことになり、BPSがマイナスならば企業が破綻している可能性があります。

では、日本の大企業の経常利益と株価の動きを見てみましょう。経常利益とは、日常の事業活動から得られる利益で、臨時収益や臨時損失を含まないものです。長期間にわたる日本の主要企業の経常利益と日経平均株価の動向を重ね合わせて分析すると、利益と株価は大体連動していることがわかります。これは「株価は業績で決まる」という一般的な理解を支持するものです。

しかし、詳細に分析すると、利益の増減とは無関係に株価が上がったり下がったりする場合もあります。利益が減少しない限り、最終的に株価が上昇するという傾向が見られることも事実ですが、株価に影響を与えるのは利益だけではありません。株価を左右するその他の要素としては、市場の感情や経済全体の動向などがあり、これらは株価に相対的な価値を付与する要因となります。

このように、株価を理解するためには、根本的な価値を示す指標を超えて、市場の動向や経済環境を含めた広範な視点が必要です。

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