7月までの。

久しぶりにスケジュール管理以外の文章を書いてみる。”文章を書く”という筋肉がとても衰えているのが指先から脳へ、あるいは脳から指先へ伝わる。久しぶりに動かした筋肉で物を持ち運ぶようなぎこちなさがタイピングを重くゆったりとした動きにしていく。多忙の中で何かを忘れてしまったというほどのことでもない。むしろ仕事の種類からすれば余裕があるくらいのはずだ。しかし単純な経験不足ゆえか、とても余裕を持っているような感覚ではいられない。何か忘れたことがないかつい考えてしまうが、残念ながら本当に忘れている時は思い出すことなんてできないのだ。だから不安は輪郭のないモヤのように広がって、頭の中を侵食し始める。経験で補えることは今必要であることとそうでないこと、言うべきこととそうでないことを選別することなのだろう。それが経験で学び得ることなのだと思う。

この10年近くの間に似たような業務を請け負ったことはあるが、経験が果たして積み重なっているのかどうかは正直わからない。この必死さを客観的な評価ではなく自分自身の中で評価していくことが重要な気がしている。この仕事が終わったら自分自身を更新できていたかを基準に考えてみたい。

そして依頼されている原稿の中で、この20年を自分の中で振り返ってみようと思う。このリアルタイムの文章が未来の自分にどう読まれるのか。あと半月の自分の役割を、とにかく全うしようと思う。

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