シンプルの落とし穴
シンプリストとシンプルライフ
シンプルについて身も心も楽になるとの考えを持っている人も多い
実際に持ち物を簡素化したり、コンビニやドラッグストアですぐに手に入るものの買いだめをやめたりするとアクティブになって、行動範囲が広がる
ものにとらわれてチャンスを逸していることに気づく
古い服を何着も持っているとそれにとらわれて新しいデザインの服ではなく
いつもと同じ服を買ってしまうことにふと気づく
高校生、大学生、社会人と成長してくると適切なファッションも変わってくる
しかしながら、いきなり自分のスタイルを確立することは難しい
色々試してみて一つに絞るという形を取ることが無難だと考える
たとえば鞄
今使っているカバンはルイビトンのトートバッグだ
それまでにポーターのカバンやaniaryのブリーフケースなどなど色々試した
大学生や社会人なりたての頃はそれでよかった
社会人として成長してきた時に、今のトートバッグ以上にものを詰め込んだときは予定をうまく立てられていない時だ
食べ物を詰め込んでいたり、読みもしない本を詰め込んでいたりする
しかし、今の大きさがちょうどいいとは店員さんは気づいてくれない
色々使ってみて、プリウスに乗り込む時に助手席に起きやすくて、macbookが余裕で入って、使っていて満足いく伝統あるデザインであるなんて誰もわからない
たとえばプリウス
学生の時は古い四駆だったり卒業してからは外車のスポーツカーに乗ったが
車について考え直してみた
・移動手段として 安全性 燃費 楽さ
・環境破壊の原因として 移動するための最小限の性能
ここに走る楽しさを持ち込むことは自分の倫理観が許さなくなってきたので
ハイオク垂れ流しの外車を処分してプリウスに乗ることにした
プリウスはそのサイズ感のわりに非常に燃費が良く、プリウスより小さいアクアより燃費がいい
しかもアクアより安全装備が備わっており
同クラスの他のメーカーの車の比較にならない
安い上に高く売れる
今の生活にちょうどいい
粋と美
必要にして十分な自分を見極めることが粋であり
そこに自分を高めることが美しい
シンプルライフはこれを極めることだろう
インバウンドで急増するホテル
最近のホテル建設は目を見張るものがある
いつの間にかこんなところにというところにホテルがある
設備もとてもシンプル
真横にコンビニもある
レストランも朝食コーナーの延長のようなシンプルさ
足るを知るという感じだ
驚いたことに外資系だったりする
外からみた日本のいいところがいつの間にか日本の観光客に紹介されているようだ
ちょっとしたところに見落としていたシンプルがあったりする
グローバルなシンプル
iPhoneは日本のシンプルに影響を受けているらしい
しかしながらその中身は複雑である
使っている人にとってはシンプルに使える
ここにシンプルの真髄があるように思える
答えはシンプルであっても、そこに至る道のりはシンプルでないということだ
日本文化のシンプルで粋で美しいという裏にある長い歴史を味わってもらうことが日本を楽しんでもらうことだろう
iPhoneを日本で開発できなかったことは多くの示唆がある
終わってしまったことは取り返せないが、様々な日本のいいところをシンプルなパッケージで輸出することが製造業以外でもできたらいいと海外旅行をしているときに思うことが多い
日本の病院制度は絶妙なバランスで優れているが、その歴史的背景を再現できる発展途上国はない
複雑になるものを整理してシンプルに捉え直し、また複雑になっているときにシンプルに捉えなおすという過程を繰り返す
磨き上げたものを海外に輸出する
iPhoneは作れなくてもチームワークで作った大きなもの、病院、新幹線、水道、電気等のものをより磨いて海外に廉価版を売れればwin-winだ
世界を日本にする必要はないが、いいものを世界に輸出することはもはや義務だ
iPhoneで競争に負けた過ちを繰り返さないためにはいいところをいいと認めて伸ばす、反省を悪いところだけで終わらせることは競争力を改善しない
競争に勝つにはいいところを伸ばすことも必要である
幸せの条件
なんで幸せになれないのだろうか
幸せになりたいと思っていいのだろうか
幸せになりたいということは裏を返せば今は幸せでないということだ
今何を感じているかという感情の単語「幸せ」を未来の精神状態のために使用することが間違っている
今を楽しむことが幸せに必要で、将来を不安に思うことは逆効果だ
心をシンプルにすることは実は理論的に可能なのだ
心の落とし穴に気をつけていただきたい
シンプルにはシンプルというロジックの落とし穴がある
単純で短絡的な浅はかさはシンプルとは呼ばないと思う
これを雑と呼ぶ
丁寧に磨き上げる先にある心をシンプルに
これがシンプルライフだと思う
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