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味の素はもっと高く売るべきだった仮説

 味の素に代表される化学調味料を忌避する人が多いことにビックリする。
 社名となった味の素の主成分は「L-グルタミン酸ナトリウム」。「L-」と付いているのは、アミノ酸にはL体とD体という光学異性体があるからだ。アミノ酸は立体構造をもつ分子化合物であり、自然界に存在するのは基本的にL体である。
 かつてアミノ酸を化学合成したりすると、L体とD代表の両方が均等できたりして、たとえば動物の体に入るとそれぞれが違う反応を示したりして、時にはD体が毒物になったりすることもあったので、拒絶反応があるのだろうか? 特に中華料理で重宝され、一時期はアメリカで「チャイナレストランシンドローム」と言われて、不使用運動が起きたりとなかなか騒がしい。
 しかし、今使われてる旨味調味料はサトウキビの精製プロセスの副産物である廃糖蜜から作られているので、化学合成されたものではない。
 それでも忌避されるのはなぜなのだろうか。

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