見出し画像

【76回】あなたの探し物はなんですか?

最近、『TEINE'ck ZOMBIE』のブランドが順調なので、それとは真逆の過去の自分のイラストも許容できる自分が出てきて、振り返っています。さてさて、僕らは幼少期を経て大人になっているんですが、20代のはじめ、ふと『自分の思う自分って何処にいるんだろう・・・』と不安に思う事がありました。そんな気持ちを描いたポエム作品から、振り返ってみたいと思います。

『あんな想い出や、こんな想い出』そこには何が一緒にいましたか?

僕らがいつも振り返る時、そこには幼い頃の自分がいると思います。大人になってからの少し複雑な想い出に比べると、とてもシンプルに素朴に沢山の出来事を目の当たりにして、そのひとつひとつを受け止めていたと思います。そこには、戸惑いの無い喜びや、ストレートな不安・・・必ず想い出には、僕らの感情や情緒がセットで存在していたと思います。では、そんな感情って・・・今感じますか?

『魂が抜けたよう』

大人になって、様々な事に対峙して、それぞれに選択を迫られて決断し失敗していった結果、やっぱり僕らは『自分の感情や情緒をしまい込む』様になる。それはある種当たり前であり、一方で冷めた人間になってきたとも言える。僕の場合は『魂が自分から抜けたよう』に、何も感じなくなってしまった。涙とは何だろう、喜びとはなんだろう?そのままの自分を受け入れられない・・・そう悟った時、僕の身体からは魂が抜けたようで、何も湧き上がらなくなりました。

『残されたのは、魂が抜けた胸の穴を通り過ぎる風』

よく、アニメなんかで、魂を失った人が魂を探し求めて、亡霊の様にさまよい歩く・・・なんて話がありますが、正にそれに近い感触がありました。自分の心の中には、もう魂はない・・・でも失われた穴を埋めるタメに、魂を探してさまよい歩くんです。でも、魂は何処に行ったのか?

『魂は置き忘れた自分』

そんな時、自分の記憶に残された、熱を感じる想い出をたどると、そこには間違いなく、幼少期の自分自身がいる。
『それこそが、自分の魂』だと思うのに、手が全く届かない・・・
なぜなら、失った自分は過去にいるから。

過去は戻ってこないんです。

そして最後に、自分以外の人に尋ねます

『アナタの探し物はなんですか?僕はアノ時の僕を探しています・・・』


最後に


今となっては、あまりそう言う事は考えなくなりました。年齢がそうさせるのか?なんなのか?は、ちょっとよく分かりませんが。あの頃、僕の胸がポッカリ空いて、感情を自分に感じなくなったところで強い虚しさを感じていました。今はそういう孤独感とは別のところにいるけれど、この作品を眺める度に、詩を読む度に、その時の気持ちが心に少しだけ、すっ・・・と流れ込んできます。今ならあの頃の自分を受け止めてあげれそうな気がします
--------------------------------------------------------------------------------------
■自己紹介■ 札幌に生息。 最近は描いたキャラクタをアイテムにしています。個人的なオススメは『TEINE'ck ZOMBIE MONO』。BLACK基調に赤く睨む眼がクールだと思っています。 その他、ギターが好きでたまに演奏します。ひょっこり現れるレア度の低いキャラです。 BASE(店)→https://takaakiroom.theshop.jp

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?