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信用と信頼 Voicy離れから学べること① #256
Voicyを3年間聴かせていただいておりますが、最近はそのサービスの信用が揺らぎつつあるのを感じます。
木下斉さんのプレミアムリスナーの間でもユーザビリティについて疑問視する声も出てきており、stand.fmなどのほうが使いやすいのではないかという声も良く耳にします。
私自身、プレイリスト機能が実装されないことや、音声ドラマの方向性などに違和感を感じており、どんどんとサービスへの信頼が揺らいでおります。
Voicyへの信用の低下は、ビジネスを学ぶうえでとても示唆的なことだと思いますので、参入障壁、信用と信頼、経営者のコミュニケーションタイプと企業の成長フェーズのミスマッチという視点から考えをまとめたいと思います。
長くなりましたので、2回に分けて書きたいと思います。今回は信用と信頼についてまとめます。
音声配信サービスに参入障壁はない
そもそものスタート地点として、音声配信サービスという事業には参入障壁はありません。サーバーとアプリケーションだけ用意できれば作れるため、新規参入は容易です。
そのため、音声配信サービスにおいても、Voicy、stand.fmがあり、youtube、noteでの配信も可能なため、配信者にもリスナーにも多様な選択肢があります。また、PIVOTなどの動画サービスなども、この分野に参入することは容易です。
つまりビジネス自体には参入障壁がないため、みんなが使ってるからこのサービスを使うというネットワーク効果が勝負になってくるビジネスといえます。
有名パーソナリティを多数抱えるVoicyは、このネットワーク効果の形成で一日の長があったのですが、ここに来て、頭打ちになり、さらに既存のパーソナリティが離れていく事態が生じています。
信用は約束を守ることから始まるが、壊れやすい
審査制度を設けてクオリティを担保した配信者に絞り、安全な荒れない場所を作り、パーソナリティとリスナーを第一に考えるというのが、Voicy側のコミットであり、約束であったのですが、この点の信用が揺らいでいます。
まず、入口では審査制で規制をかけますが、継続配信の有無による選別機能がないため、ゾンビアカウントが放置されています。
また、音声ドラマへの投資とサービスはかなりひどいことになっております。無料で聞ける、エロドラマやグロイ話といった方向に音声メディアを持っていき、何回再生されたとかをPRしているやばいコンテンツを拡充させています。
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Voicyの利用者は情報感度が高く「スポーツ、移動時間や家事の合間にも耳からも学びたいという意欲あるリスナー」という印象ですが、エロやグロ話のターゲットは、貴重な時間を浪費しても気にしないでくだらないエログロドラマ話を聞いてくれて、その先にマネーリテラシーも低いから課金する暇な人を対象に掘り下げたサービスを展開しており、残念すぎます。
リスナーに対してもこんな感じのズレてる感満載のサービスなので、配信者が感じるズレてる感はさらにすごいのだと察します。少なくとも、エログロコンテンツがあると友人や家族にVoicyを勧められなくなり致命的です。。
せっかく資金調達しても、なぞの音声ドラマにリソースが投下されていくと、当初の信用は毀損し、資金が溶けていってしまいます。
信頼は信用よりもハードルが高い
信じて用いてもらうことができなくなると、信じて「頼って」もらうことなどできません。Voicyで木下さんの配信を聴いていたり、ちきりんさんや他のパーソナリティさんの話を聴いていても、Voicyの事務局や会社内の人に発信を支えてもらったり、有料放送やプレミアム放送をサポートしてもらったという話を1回も聴いたことがありません。
Voicyフェスの前後に、マーケティング施策がイケていないことを指摘されているのは聴いてますが、Voicy社員を頼って配信者が助けられているという話が出てこないのは、あまり頼られているわけではなく、優秀な配信者が勝手に頑張っているという構図が浮かび上がってきます。
木下さんのプレミアム放送のコミュニケーションもめちゃくちゃ盛り上がっておりますが、Voicy社内の方が勉強も兼ねてジョイントしてくることもなく、興味もなさそうな印象を受けます。。
信じて用いてもらう人がいなくなり、信じて頼る人もいなくなると、完全に崩壊していくのが組織の繊細なところです。
なぜこんなことになっているのか、それは、経営者のコミュニケーションスタイルと企業の成長ステージにミスマッチが生じているからであると考えています。
この点は、かなり踏み込むため、明日有料記事にて配信したいと思います。
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