【読書メモ】子どもの文化的発達とは何か?:『ヴィゴツキー小事典』(佐藤公治著)
私たちは「子どもを教育する」という言い方をします。これを子どもの観点に立って捉え直すと「子どもが発達する」と言えるでしょう。ヴィゴツキーは、子どもの発達について文化的発達という言葉を用いて論文の中で言及しています。
文化的発達とは
ではヴィゴツキーのいう文化的発達とはどのようなものなのでしょうか。
ヴィゴツキーは発達を自然的発達と文化的発達という二つのものとして捉えていることがわかります。生物学的な外形的発達である自然的発達に言語が加わることによって文化的発達がなされるという関係性があるようです。
自然的発達と文化的発達との関係性
では自然的発達と文化的発達との関係性はどのようになっているのでしょうか。ヴィゴツキーは、以下のように両者は相互依存的な関係にあると考えていたようです。
先に引用した箇所にあるように、両者の相互依存関係を媒介するものは言葉であると考えられます。言葉とは、他者とのやりとりを行うための手段であり、社会化の大事な要素となるものです。このあたりの点も、のちの発達の再近接領域へとつながるものと考えられるのかもしれません。
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