海外に住んでいたら為替レートはとても重要

先日ヨーロッパの通貨ユーロついて書きました。「ヨーロッパの通貨ユーロ、これって知っていましたか?

Buongiorno ! 平成元年からイタリアのミラノに住んでいるtakaoです。イタリアの生の情報をブログで発信しています。

私は、長い間ヨーロッパのブランドを日本に、日本のブランドを海外に販売しているので、為替レートはとても重要な要素になるので、ちょくちょく確認しています。

この為替レート、これで得をしなくても良いので、その代わり世界の主要国のレートを統一して変動なしにして欲しいです。

これまで長い間、イタリアのブランドは日本の恩恵を大きく受けてきました。日本人の気質で、かなり細かなことまで厳しいので、嫌がられることもありますが、それでも決まりはちゃんと守るし、きちんと支払いはするし、なんと言っても以前はかなりたくさんの量を買っていました。東日本大震災が起こった時でも、ほとんどの場合、オーダーのキャンセルもなく支払いもちゃんとしていたことは、見ている人はちゃんと見ていました。

ちょっと話が脱線しますが、今「きちんとお金を払ってくれるし」と書きましたが、これって日本では普通のことですが、海外では結構普通ではありません。かなり頻繁に支払いのトラブルは発生します。以前知り合いが「あの社長はいつもちゃんと給料の支払いをしてくれるから、素晴らしい」って言っていたのはその一つの例です。

イタリアや他のヨーロッパの国々からの購入に慣れている日本のお店は、為替レートの変動があるのはよく理解しているし、それがあっても買うつもりでいます。その逆で、日本のファッションブランドをヨーロッパのお店が買うことはあまり慣れていません。なので、いくら事前にそのリスクのことを話をしていても、為替レートが変わったりしたものなら大きな問題になってしまいます。

ということで、ヨーロッパで日本の商品の販売するのであれば価格をユーロで設定してあげれば買い手、要するにヨーロッパのお店にとっては値段が変わることはありません。その代わり、販売する側の日本のメーカーはそのリスクを負うことになります。

日本の商品をヨーロッパに持ってくるとどうしても価格が高くなり、バイヤーから値段が高いとよく指摘されます。ということで、日本のブランドは極力値段を抑えて販売します。

商品をユーロ出しにした場合、為替レートが日本に対して良くなれば(円安)その分多くのお金が入ってきますが、これはたまたまそうなっただけで、日本のブランドはそれを常に望んでいるわけではありません。

その逆で大きく円高になってしまうとほとんど利益がなってしまうこともあります。日本のブランドはなるべく値段が高くならないように設定するので、その分リスクも大きくなるのです。

ユーロが始まって来年で20年経ちますが、これまでの様子を見てみると€1は大体125円くらいが一番妥当な線かなと思います。

2012年に日本の6つのメンズブランドを集めて、フィレンツェで行われるPITTI UOMOという展示会に出展したのですが、ちょうどその頃かなり円が高くなって€1が95円近くになりました。円で値段を出すと、€1が125円だった場合、ヨーロッパ人が30%以上高く払うことになり、ユーロで値段を出すと逆に24%日本のブランドが損をしたことになります。

この場合、日本からヨーロッパに旅行をする人には良いですが、日本のブランドがヨーロッパに商品を販売するのは大変です。

気になったので、これまでの変動を少し見てみました。実際にユーロという通貨が出回り始めたのは2002年1月1日からでしたが、1999年の1月からユーロは導入されていました。

円対ユーロ 
最高値 88.87 円(2000年10月)
最安値 169.93円(2008年7月23日)
ほとんど倍に近いですね…

Ciao ! 

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