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自分を大切にするとは?

こんにちは、産婦人科医の高尾美穂です。

今日もいただいたレターをいくつかご紹介させていただきたいと思います。


あさイチで高尾先生のリアルボイスを知り、SNSの音声版というものに驚きながら聞かせていただいている38歳、発達障害の子供2人を持つ母親です。

子供が2人とも発達障害があるということで、ストレスも多いような気がしますが、比較的家事協力的な夫、実家が近く私を受け止めてくれる母、私の大好きな姉に支えられて毎日を過ごしています。

ケアマネの仕事をしています。

ただ子供のこともあり、なかなか積極的に研修に行けず、研修に行くと実務を圧迫してしまうので、ただただ目の前の仕事をこなすだけになってしまっており、スキルアップに繋がっていないと感じている日々でした。

そんな時にリアルボイスを知り、私生活でも仕事にも役立つお話ばかりで、毎日楽しみにしています。

時には涙したり、時には先生の話に笑ってしまったりして私の潤いになっています。
普段の自分の行動を見直したり、傷ついた時のことを思い出してこんな風に考えたら良かったんだなと思ったりしています。

先生の声に癒されるのですが、特に始めの「高尾美穂からのリアルボイスへようこそ」の高尾の音程が大好きで、それだけで癒されています。

この最初の高尾の音程だけで癒されていただけているということで、これをお聞きして本当に嬉しいなとと思い、ご紹介させていただきました。

お子さんを育てながらということだけでも大変な中、お子さんも何となく病気も指摘されているということですね。

ただ、ご主人も、お母さんもお姉さんも協力的でお仕事もできているということで、まずは子育てが大変な時期に自分のスキルアップを目指すのではなく、仕事と育児家事の両立で十分なのではないかと思ったりもしております。

それではもう一つご紹介させていただきます。

高尾先生にいつも勇気づけてもらっている50歳既婚者、大学生の息子と過ごしているパート勤務者です。

「一番大事なのは一番近くにいる自分だよ」という先生の言葉に気付きました。

結婚子育て仕事をしながら自分を大切にする、自分を好きになるということをどうすればできるのか今も分からずにいます。

機嫌というものもなく、自分をどこかに忘れてきてしまっています。
自分をぞんざいにしてきたのか愚痴も出ません。

自分を大切にするってどうしたら良いのか、まず少しずつできることからご指南いただけると救われます。

こちらのレターは、自分のことを大切にするのがどうしたらいいのか分からないということだと思います。

50歳でご結婚されていて、大学生の息子さんがおられて、ご自身もお仕事をされているということで、環境としてはそこに何か大きな問題があるようには聞こえない訳です。

このレターの中で、自分自身に愚痴も出てこないというような言葉から私がイメージしたのは、自分の心が動いてないということです。

心を動かす

自分で心を動かしていいとOKを出さないと、私たちの心は動かないものだと思います。

例えば、色々なケースがあると思いますが、チーム、組織、家庭など、こういった窮屈な中に自分自身がいる時には、あえて自分の感情のアップダウンというものをしないように自分で心にロックをしているイメージです。

普段なら笑うかもしれない場面でも、今は笑わずにおこうというような選択をすることはありませんか?

このように楽しいことであれば、いわば気持ちが持ち上がるような出来事と言えます。

しかし、これが悲しいこと、悔しいこと、寂しいことなどいったこともあると思います。

そういった時にも、私たちはもしかするとそのような思いに蓋をしてしまう。

そういった気持ちを持つことを許していないというようなケースもあると思います。

その状況は、立方体の四角の中に心がぎゅっと詰め込まれて動けない状態で、心が形を緩く自由に変化させられるような入れ物に入れておかない限り、私達の気持ちはまず自由に変化しないのではないかと思います。

楽しいことを楽しいと思えず、嬉しいと思うことに素直に感謝できない。

悔しいと思った気持ちを、次に頑張るということに繋げられない。

感情の変化というものを私たち自身が感じない限り、自分らしくや、自分を大切にという生活とは程遠い状態になってしまいます。

同世代の女性何人かとお話をする機会があり、高尾先生はものすごく怒ったり、爆発的な気持ちになったりすることはないですか?と聞かれました。

正直、無いんですよね。

私が抑圧的に、自分の心を心のサイズぎりぎりの入れ物に入れているため、気持ちの変化が起こらないということではなく、

おそらく私の周りには、そのような状況を引き起こす人がいない、そのような状況がほとんど起こらないということだろうと思います。

とはいえ、相手の遅刻や、交通機関が予定通りに動かないなどのシーンはあり得ますが、このような状況が起こってしまったから、どうなるのかということになると思います。

確かに、時間は流れてしまい、予定していたことができなくなるということを残念に思ったりすることもあります。

しかし、その出来事に対して爆発的に怒るなどということは、まず無いです。

そうなると、そんなに怒ることがないと答えた訳ですが、私から見ると同世代で仕事もバリバリして、家庭も良い状況に思えるような人たちですが、自分の気持ちや前向きなま自分のアクションに向き合うということが出来ずにいるということを感じたりしました。

そうなってくると、やはりまずは子育てしている自分の仕事が、例えば正規の形ではなく、パートの働き方で不安定。

例えば、パートナーがなかなか協力的ではない等、色んな自分自身が不安定になり得る理由っていうのがいっぱいある状況の中では実際、なかなか前向きになれなかったとしても、自分を大切にできるというような考え方になれなかったとしてもおかしくないだろうなと私も思いました。

具体的に自分を大切にするってどんなことなんだろうって思うと、今回のレターを読んでいて思った事としては、これは心が動いて良い、変化して良い、喜んで良い、悲しんで良いと、自分の心の動きがまず生まれていい、そしてそれを自分で許容する状況にする。

小さな変化にも喜びを感じることの大切さ


一日の生活の中で色々な小さな喜びなどに気づく事など、ここから始めるのが良いのではないかと思います。

私の生活の中であれば、ご飯が上手に炊けたというような喜びですね。

炊きたてのご飯を美味しくいただきたいと、いつも思ってる方ですが、上手く炊けた、タイミングよく炊けたとなると、これだけで日々の喜びだったりします。

あとは、ご家族を若くして胃がんで亡くされた、それが、なかなか早く見つけられなかったなどといったお話を聞いた時には、若くして命を落とさなくてはならなかったご本人の思い。

それからそれを見守ってきたご家族の思いを考えた時に、私自身も悔しい、悲しい、こういったような気持ちの変化というものが日常生活の中で本来はあるはずです。

まずはこの気持ちの変化というものが自分にあっておかしくないという目で自分の日常を眺めてみていただくのがいいんじゃないかと思います。

今回レターをくださった方はこの愚痴というものも生まれてこないと書いてくださっていますので、おそらくその位、気持ちが変化していないのではないかと思います。

ずっとフラットな気持ちでいるのは凄く良いことにも思えます。

しかし、嬉しいと思うような出来事があったとしても、それを喜べていないという捉え方もできます。

そう考えると、楽しさや喜びを日常生活の中で自ら見つけに行くという心持ちが大事なのかなと思います。

まとめ

もう一つレターをご紹介させていただきます。

いつも犬のを散歩しながらポケットにスマホを入れて聞きながら歩いています。
私はピアノなどの演奏やレッスンをしていますが、先生のスタンドFMのコメント欄で通じたのがきっかけで連絡をくださったのだそうです。

こんな世の中ですが、すごい世の中でもありますね。

どこかで誰かと繋がっている、伝えたい思いはちゃんと繋がるとても清々しい朝でした。
ありがとうございます。


こんなメッセージをいただきました。

私たちの日常は、本当に喜びや嬉しいと思う気持ちになろうと思えば、いくらでも、自分でそういう気持ちを埋めることができると思います。

今回レターをくださった方、もしかすると気持ちの余裕がない、もしくは時間の余裕や体力的な余裕がないから、自分の心というものの動きを封じてしまっているということもあるのかもしれません。

自分が自分らしく生きることが出来にくくなっている環境なのではないかなと感じました。

ですので、自分を大切にするにはどうしたらいいのか。

この答えとしては、まずは自分の心が動くことを許す。

ここから始めてみるのはいかがでしょう。

気持ちは上に触れる時もあれば、下に落ちる時もあるのが普通です。

ですので、小さな事でも良いので、気持ちが上がるような出来事を日常の中で探してみると良いと思います。

例えばお花を買ったら、それがとても綺麗だった、選んで買った野菜がすごく美味しかった。

そんな些細なことでも良いのではないでしょうか。

良いものを選んだという気持ちも、心が上に触れるということではないかと思います。

心の素直な動きを、私たちの日常ではもしかする敢えて抑え込んでしまっている人が少なくないと思います。

自分の心に対して素直にそれを感じているんだということを自分が認めていく。

これが、自分で自分を大切にすることに繋がるのではないかなと思います。


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