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「おかえりモネ」の東日本大震災描写について感じたこと

最終回を迎えるまで、朝ドラ「おかえりモネ」に関する投稿はしないつもりだったが、ここ数日の東日本大震災に関する描写に腹が立ったので、がまんできずに執筆することにした。

本当、色々とクソだな!

木曜日のラストシーンで午後2時46分になった瞬間の時計を映しておきながら、金曜日のファーストシーンが午後10時って、どういうことだよ!揺れの描写をしないのか?津波は被災者に対する配慮で描かないというのは分かるが、揺れている描写くらいはあってもいいだろうとは思う。

大震災の描写に関してはシリーズ全体では大酷評された「半分、青い。」の方が遥かにマシだった。

あと、モネが大震災発生時にいなかったから負い目を感じているというキャラクター設定だったが、モネがいたのは仙台だろ!被災地じゃないか!
東京の学校を受験したから被災地にいなかったっていうなら非国民扱いされるのも仕方ないかもしれないけれど、仙台だよね?被災地でしょ!
意味不明な設定なんだけれど!

それから、2011年夏の回想から現在(2014年)に戻る場面のつなぎもクソ!モネのバストサイズからモネの顔のアップでは月日が経ったことが分からない。
それだと、その後の浜辺のシーンが実際は現在の描写なのに、大震災からたった4ヵ月くらいしか経っていない中、浜辺に出かけた非常識な奴等の描写に見えてしまうぞ!

なのにネットの声は絶賛ばかり。何であの脚本・演出・編集の「おかえりモネ」を絶賛できるのか意味不明だな。

だから日本のドラマや映画のレベルが世界から離されていくんだよ!
映像作品である以上は、その瞬間の描写を描かなくては意味がないんだよ!

ラジオドラマじゃないんだからさ。

まぁ、朝ドラの正式タイトルは連続テレビ小説であり、連続テレビドラマではないから、映像で見せなくてもいいという発想なのかもしれないけれどね。

説明過多な日本の映画やドラマを問題視するネット記事が最近、話題となっているが、「おかえりモネ」の大震災の描写はそれと表裏一体だと思う。
何でもセリフやナレーション、テロップで説明する構成も問題だが、描いているテーマの核となるパートを誰もが知っているという理由で描かないというのも大問題だと思う。

被災者への配慮とか、予算の都合とか、理由を作って逃げているだけ。

その描写をしないならわざわざ、回想シーンという形で大震災発生時を描く必要はない!
それこそ、“3年前は大変だった”のセリフだけで済ませて、現在のストーリーを進行させた方がまだマシだと思う。
昔、自分が脚本の書き方を習っていた時は、講師からは“回想シーンなんて、能のない奴がやる作劇法”と教わったが、それは極端すぎる意見としても、本当、最近の映画やドラマって構成的に間違っている回想シーンが多すぎると思う。

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