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ゴジラvsコング

日本の映画観客動員数ランキングで、「テネット」以来となる首位獲得の洋画作品となった本作を鑑賞した。

もっとも、「ゴジラ」というコンテンツは日本発のものだし、本作には、その本家「ゴジラ」の映画会社である東宝も協力しているし、日本の俳優・小栗旬も出演している。

だから、これを純粋な洋画と呼んで良いのかは非常に微妙ではあるが。

とりあえず、暗いシーンだらけだったので、ドライアイの自分にとっては非常に見続けるのがつらい作品だった。

あと、小栗旬はほとんど空気だった。ぶっちゃけ、セリザワという名前が紹介されるシーンもカットして良かったと思う。
そうすれば、なんだかよく分からない東洋人がメカゴジラの操作をし、操作に失敗して気を失ったくらいで済んだのに、下手に「ゴジラ」シリーズに関するセリザワという名前を出してしまったから、それで、あの扱いはなんなんだってなってしまうんだよね。

まぁ、小栗旬の演技や英語力がハリウッドのレベルに達していないから、本来はもっとあったであろう出番が削られたって見るのが妥当なんだろうね。

そして、撮影を終えた後に現場で俳優扱いされなかったとか愚痴をこぼしている小栗旬がダサくて仕方ない。
日本の芸能界の力関係で実力に関係なくハリウッド進出のチャンスを得ただけなのに、自分は日本代表の大物俳優みたいに勘違いしてしまったんだろうね。

ところで、本作の製作会社レジェンダリーが中国企業傘下になって5年半ほど経つが、今回、怪獣プロレスの舞台が香港となり、街が破壊されたのって、もしかすると、香港市民に対して、“お前ら香港の連中が中国政府の言うことを無視するなら、いつでも街を壊滅状態にしてやるぞ”みたいな中国政府の脅しを込めたプロパガンダなのだろうか?

ところで、本作の監督は、「キングコング対ゴジラ」では曖昧にされていた両者のどちらが勝者かをはっきりと描くと言っていたけれど、結局、この「ゴジラvsコング」でも勝者は曖昧なままだよね。
というか、ゴジラとコングが共闘して、メカゴジラを倒したよね。
なんだかなという感じだ。

予告編を見た時点では、ゴジラが悪役みたいな感じだったし、コングが勝ちそうな雰囲気が漂っていたし、すごく感じが悪かった。
中国資本だから、日本人を悪役、敗者にしたいのかなと思った。

でも、実際はメカゴジラが悪役だったんだよね。

そして思った。この映画って、(人類から見て)敵側、味方側、ともに日米同盟なんだなと。

メカゴジラは米国企業に雇われている日本の研究者によって開発されたものだ。要は日本は米国の属国であることを揶揄しているのでは?
世界経済2位の中国の資本が入っている作品だけに、1位の米国と3位の日本の関係をdisっているようにも見えた。

でも、ライバル関係にあった日本のモンスター、ゴジラと米国のモンスター、コングが共闘して、メカゴジラを倒すという描写は、第二次世界大戦では敵味方にわかれていた日米が、戦後は強固な同盟関係にあることを描いているようにも見える。

米国の属国である日本、強固な日米同盟、どちらも事実ではあるから、この作品の日米関係の描写は破壊される街・香港の描写に比べれば、プロパガンダ的なものはないのかもしれない。

というか、香港問題の悪化を日米のせいにしようとしているようにも見えるな…。

でも、終盤のゴジコン同盟vsメカゴジラの怪獣プロレスは面白かった。

まぁ、怪獣映画なんて怪獣が出てくるシーンが面白ければいいんだから、そういう意味では本作は合格点を獲得したと言えるのではないだろうか。

そういえば、本作ではいかにも、ガッズィーラーみたいな発音する欧米人はいなかったな…。
ゴッジィラといった感じで日本発音に近かった。
こだわりなのか?

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