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親愛なる僕へ殺意をこめて

ジャニーズ所属タレントが出演する映画やドラマのネット上での評価というのはアテにならない。
何故なら、ジャニオタというのはジャニーズが出ている作品はどんなに酷い内容でもマンセーするからだ。彼女たち(男性ファンもいないことはないが)は、ジャニーズメンバーの演技のみならず、共演者の演技やストーリー、演出、あらゆることに対してマンセーする。

そして、何よりジャニオタというのは分母が大きいから、一般の映画ファンやドラマファンの否定的な意見なんてかき消されてしまう。

なので、自分の本作に対する声は届かないかも知れないが、それでも言いたいことは言わせてもらう。

個人的には最終回はイマイチもいいところだったと思う。ぶっちゃけ、真犯人が分かった前週で終わっていた方がスッキリしたと思う。

というか、最近の日本の連ドラはさらにエピソード数が減っていて、10話に達しないケースも増えた。本作も全9話しかない。
にもかかわらず、2〜3話ごとに、何とか編みたいな感じで、別のチャプターに移ってしまうので、連ドラとして見ると非常に雑な展開に感じてしまう。
その構成にすれば、数週間おきに最終回状態になるから視聴率を稼げるという判断なのだろうが、その作りにとらわれ過ぎているせいでエピソードによっては蛇足にしか思えない時があったりもする。最終回なんてそのケースの典型だ。ぶっちゃけ、第8話を15分とか30分とか延長したスペシャル版にして、それで最終回で良かったのではないかと思う。

そして、これは日本の映画・ドラマ全体に言えることだが、キャスティングで誰が犯人か、主人公の味方か否かが一発で分かってしまうんだよね。

門脇麦
佐野史郎
遠藤憲一
桜井ユキ
髙嶋政宏

こんなメンツを見たら、誰でも胡散臭いと思うでしょ?門脇麦が普通の女子大生なわけないし、エンケンがまともな保護司には見えないし、桜井ユキがただの女性刑事とは思わないよね。
実際、この人たちは皆、正体はダーティな存在だったしね。

だから、謎解きの面白さが全くない。考察系の作品としては致命的だと思う。

本作の主要キャラで唯一、主人公にとって敵か味方か、第三者的な視点で善か悪か分からないキャラだったのは川栄李奈演じるヒロインだと思う。

川栄は普通の人もぶっ飛んだ役もできるから、本当に主人公の味方なのか最後まで信用できなかったしね。そう思うというのは、やはり、川栄の演技力のおかげなんだろうね。

それにしてもこのヒロイン、いかにも風俗嬢にいそうなタイプだよね(正確に言うと、本作ではデートクラブ嬢だけれど、実質、高級売春婦みたいなものだから、まぁ、風俗嬢扱いでもいいのかな)。というか、自分の好みだ。風俗を利用した際に彼女みたいなタイプが出てきたら、多分、お気に入りになって、毎回指名するようになってしまうと思う。

そして、驚いたのが主演の山田涼介の演技だ。
ぶっちゃけ、ヘタレキャラ、エイジとして演技していた前半は下手な演技だなと思った。
「大怪獣のあとしまつ」という今年を代表するクソ映画に出ていたくらいだから、どうしても俳優としての彼を信用することができなかったしね。
でも、後半に入り、もう一つの人格であるB一(ビーイチ)がメインの話になってからは、その評価が一変してしまった。冷酷なB一の演技はヘタレなエイジとは全く異なる秀逸な演技だったからだ。つまり、エイジの時はわざと下手に見えるような演技をしていたということだ。これには感心せざるを得ないと思う。

ちなみに話自体はツッコミどころだらけなので、いちいち言及していたらキリがないと思う。それくらい酷いストーリーだ。
これを絶賛できる人は、まともな映画やドラマを見たことがないんだろうし、きちんと小説やマンガを読んだことがないんだと思う。

まぁ、渋谷駅のホームで20代前半くらいのカップルがこのドラマを楽しみにしているような会話をしているのを耳にしたことがあるので、おそらく、滅多に映画やドラマを見ない人には面白くてたまらないんだと思う。でも、映画やドラマをある程度見ている人なら、キャスティングで展開が読めてしまうからね。そして、実際にその通りになっている。

だから、山田涼介と川栄の演技以外は本当、見所のないドラマだったと思う。
まぁ、全9話で終わって良かったのでは。このレベルのものをあと、2〜3話見るのは拷問に近いしね。

※画像は番組公式HPより

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