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シドニアの騎士 あいつむぐほし

小池百合子という無能な都知事が、仕事しているアピールをするために今回の緊急事態宣言では映画館を“悪役”にしたことから、映画業界関係者や映画ファンはえらい迷惑を被っている。
人流を抑制するために、映画館に休業を要請するというのは理にかなった策ではある。
でも、それなら、演劇やコンサート、スポーツイベントなども中止にしなくては整合性がとれない。

また、前回の緊急事態宣言時の人流と比較して考えれば、前回はなかった映画館に対する要請が今回出されたのは矛盾だらけとしかいいようがない。

前回は「劇場版 鬼滅の刃」が記録的な大ヒットを続けている中で発令されたのだから、映画館に出かけた人たちの人流は今回とは比べものにならないほど大規模だったはずだ。
なのに、前回は映画館に休業要請を出さず、今回は出したというのは矛盾でしかない。

つまり、前回は普段映画館に行かないような人も「鬼滅」を見に映画館に行っていたが、今回、大ヒットとなっているのは「コナン」とか「エヴァ」といった新作が出れば毎回、映画館に行くような層によって支えられている作品だから無視しても構わないという判断なのだと思う。

それはつまり、自分の支持率のことしか考えていないということだ。
1年に1回、映画館に行くかどうかといった人たちには、普段、ワイドショーばかり見ている人間が多い。そして、「鬼滅」の記録的大ヒットはそういう人たちが映画館に足を運んだから達成できたものだ。

人気アニメの劇場版という理由だけで映画館に出かける人だけの支持なら、せいぜい、過去2作の「劇場版コナン」(今回は上映開始9日後に都内での上映がストップしてしまったので、そこまでの成績をあげられないが)や、「シン・エヴァンゲリオン」が記録した興収90億円前後がいいところだと思うしね。

そうした映画館にとっての浮動層というのは、選挙においても浮動層であるといってもいいと思う。だから、彼等を敵に回すと自分の支持率も下がるとの思いで、こうした人たちが気にいっている「鬼滅」のブームに水をさすようなことはしないと判断したのだと思う。

本当、小池のポピュリズム政治には腹が立って仕方ない。こいつを支持している連中もクソだ。菅を批判している連中の中にも小池支持が多いのなんて、意味不明の極致だ。結局、それだけ、無知な一般市民を騙すのが小池はうまいってことだろうね。

ということで、小池のポピュリズム政治のせいで前回と今回の緊急事態宣言の間(3月中旬〜4月中旬)に見たいと思っていた4月下旬以降公開予定作品の公開スケジュールが色々と変わってしまった。

さすがに小池批判も高まったので、映画館の営業を認めるようにはなったが、その結果、元々、6月公開予定だった作品と、緊急事態の影響で6月公開になった作品、映画館が営業していた地方では既に公開されている作品が同時に都内の映画館で上映される空前の公開ラッシュとなってしまった。
おそらく、最低でも7月下旬くらまではこの状態は続くと思われる。

3月中旬から4月中旬くらいに見たいと思っていた作品は、うまくスケジュールをやりくりすれば、全部見られるかもと思っていたが、この状況では無理だ。
同じ週に何本も公開されて追いきれない上に、そのために、個々の作品の上映回数も少ないから、とてもではないが、見たい作品全てをチェックするのは不可能。

多くの映画ファンは苦悩しながら鑑賞スケジュールを組んでいるのではないだろうか。

ということで自分も、上映回数や上映時間、ハシゴする際の間の待ち時間等々を考慮しつつ、なおかつ、2週目になっても、上映館数や上映回数が確保されていそうな作品は後回しにしようとか、1週目の時点で上映館数や上映回数が既に少ない作品は優先して見ようとか、色々と策を練りながら見るハメになっている。

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そんな中、優先して見ることに決めたのが6年ぶりの劇場版2作目となった「シドニアの騎士」だ。
その間に広義ではスピンオフと言えなくもない「BLAME!」も公開されているが…。

何しろ、上映館数が少ない上に、上映回数も少ないし、次の週末もアニメ映画の公開ラッシュとなっているから、アニメ映画に強い劇場での上映回数も減る可能性が高い。
「レヴュースタァライト」は今週末チケットが売り切りの劇場も多いから、来週もある程度の上映回数は確保されるだろうし、実写の「賭ケグルイ」は上映回数も多いく、一般的な若者がメインターゲットだから2週目も上映館を求めて難民状態になることもなさそうだ。
となると、「シドニア」優先かなってなるしね。

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ちなみにこちらが今回、本作を鑑賞したシネコンの上映スケジュール。
ここでは舞台挨拶のライブビューイングを除くと23作品が上映されているが、ほとんどが1日1回とか2回しか上映しないものばかりだ。
コレって、映画ファンの鑑賞機会を確実に奪っているよね。

そんな条件の中鑑賞した本作だが、本当、とんでもない設定の作品だよな…。
クローンだとか不老不死だとか出てくる上に、レオナルド(from鷹の爪)もびっくりなしゃべる熊も出てくる。しかも女性で、さらにハイテクな義手まで装着している。

そのほかにも、性別不明のキャラだとかも出てくる。そして極め付けなのは、ヒロインが謎の巨大生命体…。

それでいて、ちょいちょい、エロ描写や萌え描写もある。

その一方で、延々と激しいバトル・シーンも繰り広げられる(長丁場のアクション描写が苦手な自分は、こういう展開が続くと集中力がなくなり意識がぼーっとしてしまうが…)。

一体、自分は何を見ているんだろうかと思ってしまうほどだ。
でも、結構、感動的だったりもする。
ベタな後日談も良かったしね。

とはいえ、テレビシリーズのその後を描いた話なのに、テレビシリーズ総集編映画のような唐突なシーンがわりも多かったようには感じたかな。
多分、元の脚本やコンテはもっと、長い話だったんだろうね。

それから、映像面でも見所満載だと思う。
「シドニアの騎士」シリーズといえばセルルックというCGアニメ技術がもっとも効果的に活かされた作品だと思うが、そのセルルックによる作画はさすが第一人者と呼べるものだった。

まぁ、日本のアニオタにはCGアニメアレルギーの人間が多いから、彼等に媚びた結果、こういうガラパゴスな技術が発展してしまったんだよね。
そうした新しいものを受け入れられない人間ばかりだから、日本はどんどん後進国になっていってしまうんだよね…。

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